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都議選、あす投票。過半数は? 次期衆議院選挙への影響は?

2017/7/1

平木 雅己

平木 雅己

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小池知事率いる都民ファーストの会や協力関係の公明党など知事を支持する勢力が議会過半数を制するのか、知事への対決姿勢を強める自民党が引き続き第一党を維持するのか

直近の国政選挙において得票数が増加している共産党、選挙前に予定候補者の離党が相次いだ民進党はじめ各党の議席はどうなるのか?

次期衆議院選挙も視野に入れ、各党が「2017年最大の政治決戦」と位置付け、国政選挙級の態勢で臨んでいる東京都議会議員選挙は、あす投票が行われます。

東京都議会議員選挙には、42の選挙区合わせて127人の定員に対して259人が立候補していて、選挙最終日のきょうも、各党の党首や幹部が激戦区に応援に入り、街頭で訴えができる午後8時まで「最後のお願い」を続けます。
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選挙の争点 政策課題は?

小池知事は、告示を目前に控えた6月20日、市場移転問題に関して「市場を豊洲に移転したうえで、築地を再開発して市場機能を確保しながら、5年後をめどに食をテーマとした一大拠点とする」基本方針を表明しました。

知事が選挙直前に示した市場移転方針の是非をはじめ、待機児童の解消などに向けての子育て支援や私立高校授業料無償化、開催を3年後に控えた五輪・パラリンピックの経費負担、受動喫煙対策、医療や福祉政策、景気や雇用政策、23区と多摩地区・島しょ部との格差問題、首都直下地震を想定しての地域防災力の向上など、都政が抱える多くの課題や論点について都民が審判を下し、「127人の新たな都民の代表」を選びます。

各党の情勢 事前の調査数値は?

6月23日の告示直後に各報道機関が調査し公表した世論調査データを比べてみますと、都民ファーストの会が自民党を「わずかながら上回る」か「拮抗」していて、都議会第一党をめぐり、両党が激しい競り合いを続けています。
【関連】大手報道機関の調査結果から読み解く!いまの自民、都民Fの勢いは?  >>

しかし、豊田真由子議員による秘書への暴行疑惑、稲田朋美防衛相の応援演説が憲法や公職選挙法、自衛隊法に違反するのではないかとの指摘、都連会長を務める下村博文幹事長代行が自身の政治資金パーティー券代金を加計学園関係者から受け取ったものの政治資金収支報告書に記載していなかったことが相次いで報道され、自民党は厳しい状況に追い込まれています。

一方、公明党への支持は安定し、共産党は民進党をやや上回る情勢となっていて、民進党の苦戦が伺えます。東京・生活者ネットワークや日本維新の会は一定の支持を受けているものの、議席獲得に結びつけることができるのかが注目されます。

都民の関心 そして投票率は?

都議選への関心度を訊ねた朝日新聞の調査数値では「大いに関心がある」と答えた人は40で、前回13年都議選の20%、前々回09年都議選の37%を上回っています。

この数値をこれまでの投票率と比較してみますと、前回13年の関心度20%⇒投票率43.50%、前々回09年の関心度37%⇒投票率54.49%となっています。

また、東京都選挙管理委員会がまとめている期日前投票者数は告示後2日間(6月24~25日)で18万4571人です。前回13年の12万7889人、前々回09年14万9604人と比較しましても、3万~5万人以上多い有権者が既に投票を終えています。こうしたことから今回の投票率は、50%を超え前々回09年の54.49%前後になるのではないかと予測されます。

一方、気象庁が発表したあすの東京地方の天気予報は「曇 予想最高気温は31度」です。過去3回の都議選投票日の「天候と投票率」は次の通りです。

2013年6月23日 曇 最高気温27度9分⇒投票率43.50%
2009年7月12日 曇のち晴 最高気温29度2分⇒投票率54.49%
2005年7月3日 曇一時雨 最高気温22度7分⇒投票率43.99%

国政に大きな影響を及ぼす東京都議会議員選挙

全国の人口の1割余・約1368万人が暮らす東京の都議会議員選挙で示された民意・有権者の意思決定は、これまで国政の動向に大きな影響を与えてきました。

前回13年は、自民党の候補者全員が当選し、直後の参院選において、現行制度では最多の65議席を獲得し、衆参で多数派が異なるいわゆる「ねじれ」国会を解消しました。

また、当時の民主党が54議席に躍進した前々回09年、初挑戦した日本新党が20議席を獲得した93年では、いずれも直後に行われた衆院選で自民党が敗北し、政権が交代しています。

当時の社会党が29議席を獲得した89年直後の参院選では、土井たか子委員長の人気の下、多くの女性候補が当選したいわゆる「マドンナ旋風」が起こり、宇野宗佑首相が退陣しました。一方、国政では野党第1党だったにも関わらず97年、議席を獲得できなかった新進党は、その年の暮れに解党に追い込まれました。

東京都議会議員選挙で示された民意は、「政権交代」や「新党の躍進や解党」というその後の国政選挙結果を先取りし、大きな影響を与えてきました。このため、各党とも次期衆議院選挙を視野に国政選挙級の態勢で臨んでいます。

東京都議会議員選挙の投票は、あす午前7時から午後8時まで行われ(檜原村、奥多摩町、新島村は午後6時まで)即日開票され、未明には「新しい都民の代表127人」の顔ぶれが決まる見通しです。

選挙ドットコムでは、あすの投開票日、報道各社の出口調査をはじめ、注目選挙区・候補者の当落情報、各党の獲得議席、得票結果をベースとした衆院選予測など、東京都議会議員選挙の結果が、今後の政治状況に与える情報についてお伝えする予定です。

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平木 雅己

平木 雅己

ライター、選挙アナリスト。 NHK社会部記者として、選挙報道事務局を長く勤め、「票読み」はじめ情勢分析や出口調査導入に尽力。小選挙区制度が導入され初めての衆議院議員選挙報道ではNHK会長賞を受賞。ゼネコン汚職、政治資金の不正など政治家が関わる多くの事件・疑惑も取材。 その後、連合事務局にスカウトされ、会長秘書(笹森清氏)を勤め選挙戦略の企画立案・候補者指導を担当、多くの議員の当選に尽力した。 政策担当秘書資格取得後、外務大臣政務官及び衆参国会議員秘書として、外交・安全保障、都市計画、防災、治安、雇用・消費者、地方自治、憲法などの委員会や本会議質問を作成、政策立案に携わる。

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