さとう しゅういち ブログ
5・15事件から94年──「甘い対応」が連鎖を生む歴史を、私たちは再び繰り返していないか
2026/5/14
5・15事件から94年──「甘い対応」が連鎖を生む歴史を、私たちは再び繰り返していないか
5・15事件から94年が経ちました。
海軍青年将校が犬養毅首相を暗殺したこの事件に対し、
当時の政権も世間も「甘い対応」に終始しました。
その結果、
相沢事件(1935)
2・26事件(1936)
へと連鎖し、
最終的には軍部の暴走を許す土壌をつくりました。
歴史は、
「最初の逸脱を曖昧に処理すると、次の逸脱を呼び込む」
という教訓を残しています。
■村田被疑者事件後の「連続する異常」
この歴史的教訓を踏まえると、
現在の日本で起きている出来事は、決して軽視できません。
陸自青年将校・村田被疑者による 中国大使館侵入事件 の後、
政府は1カ月以上、総理による明確な説明も謝罪も行っていません。
その沈黙の中で、
次々と陸自関連の事件・事故が発生しています。
4月12日:自民党大会に制服自衛官が参加し国歌斉唱
→ 自衛隊法61条違反の疑いで、私は知人弁護士や市民らとともに刑事告発しました。
4月21日:日出生台での殉職事故(3名死亡)
→ 現場の負荷増大が背景と指摘されています。
GW明け:広島で陸自“大尉”が女性殴打容疑で逮捕
→ 組織の規律と統治の緩みが問われています。
これだけ短期間に連続すれば、
「偶然」で片づけることはできません。
■歴史の構造が再び現れている
5・15事件後の日本社会は、
「軍人の行動を甘く扱う空気」が広がり、
それが次の事件を呼び込みました。
現在も、
村田事件への曖昧な対応
自衛官の政党大会参加
殉職事故
大尉の暴行逮捕
と続いています。
これは、
「最初の逸脱を処理しないまま、次の逸脱が連鎖する」
という歴史の構造そのものです。
■外交面でも「誠実さの欠如」が連鎖を生む
さらに問題なのは、
国内の統治の緩みと並行して、
外交でも誠実さを欠く行動が続いていることです。
村田事件への誠実な説明なし
海外でのミサイル発射訓練
武器輸出の全面解禁
中国への説明不足
中堅民主主義国との連携の遅れ
これらが重なることで、
日本は国際社会から「軍事だけ前のめりで、外交が誠実でない国」
と見られかねません。
米中首脳会談を前に、
日本が“はしごを外される”リスクが語られるのも、
こうした背景があるからです。
■台湾の人権後退リスク──中堅民主主義国の連携が必要
米中が対話に動くことは重要ですが、
同時に、
米中の“野合”によって台湾の市民の人権が後退する危険
も指摘されています。
だからこそ、
中堅民主主義国の連携
が必要です。
しかし今の日本は、
中国への誠実な外交
民主主義国との連携
のどちらでも後れを取っているのではないか、
という懸念があります。
■結語──「最初の逸脱」を曖昧にする国は、必ず次の逸脱を呼び込む
5・15事件から94年。
歴史は、
「甘い対応は連鎖を生む」
という教訓を残しました。
村田事件を曖昧にしたまま、
軍事だけが前のめりになり、
陸自関連の事件・事故が続発する今の状況は、
その教訓を思い起こさせます。
必要なのは、
説明責任
誠実な外交
文民統制の徹底
中堅民主主義国との連携
です。
歴史を繰り返さないために、
「最初の逸脱」を曖昧にしない政治が求められています。
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男