さとう しゅういち ブログ
広島県の産廃行政に関する問題提起と制度改善の提案―
2026/4/21
広島県の産廃行政に関する問題提起と制度改善の提案― https://youtu.be/HbhTdWtYB-8?si=UdRolZm5RMvHhoWd @YouTubeより
広島県の産廃行政に関する問題提起と制度改善の提案
― 大規模処分場の調査不足と、小規模事業者への偏った処分 ―
― 水源保護条例・環境配慮条例の制定を求める ―
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1. はじめに
広島県は、安定型最終処分場の残り埋め立て容量が全国で最も多いと報じられています。
2025年の報道によれば、広島県の安定型最終処分場の残余容量は 約863万立方メートルで全国の約13%を占め、全国最多 です 。
さらに、
安定型処分場の規制が他県より緩い
水源保護条例や環境配慮条例が未整備(三原市を除く)
という状況から、
「全国から産廃が広島に集まる“フリーパス県”」
と市民から指摘されています。
実際、広島市安佐南区の上安処分場には、
茨城県から福岡県まで23都府県の廃棄物が搬入されていることが確認されています 。
このように、広島県は
「全国有数のゴミ埋め立て県」
とされる一方で、
PFAS汚染・重金属検出・覆土不備などの重大問題が繰り返し指摘されているにもかかわらず、行政の対応が十分でない
という市民の不安が高まっています。
本レポートは、こうした現状を踏まえ、
県民の水と生活を守るために必要な制度改善を整理したものです。
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2. 県内主要処分場の状況と行政対応の不均衡
2-1. 上安産廃処分場(広島市安佐南区)
- 行政調査で PFAS基準値28倍
- 過去に覆土不備で廃棄物が露出
- 盛り土の地番変更・保安林解除の経緯が不透明
- 県(盛り土)と市(産廃)の縦割りで情報共有が不十分
→ 市民からは「許可取消レベルではないか」という指摘があるが、強い措置は取られていない。
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2-2. 三原・本郷産廃処分場
- 行政調査で PFAS検出
- 市民調査でストロンチウム・ジルコニウム検出
- 23年7月の裁判の一審で 許可取り消し命令
- 行政は控訴し、判断が先送りに
→ 市民からは「なぜ控訴したのか」という疑問が続く。
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2-3. 黒瀬産廃処分場(東広島市)
- 下流の呉市郷原で PFAS汚染
- しかし源流である処分場の調査に踏み込まず
→ 市民からは「原因地点を調べるべき」という声が強い。
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3. 一方で、小規模事業者への形式的な取消が大きく報じられる
2026年4月、県は
高齢個人事業主(トラック1台)の事業継続不能による許可取消
を発表。https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/665242.pdf
これは違法行為ではなく、形式的な取消であるにもかかわらず、
「産廃業者の許可取り消し」 と大きく報じられ、行政が厳しい対応をしているかのような印象が広がった。
市民からは
「大規模処分場は放置され、小規模だけ処分される」
という批判が出ている。
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4. 市民が指摘する構造的問題
- 大規模処分場ほど政治的・経済的影響が大きく行政が踏み込みにくい
- 県と市の縦割りで責任が曖昧
- 情報公開が不十分
- 裁判で違法とされた案件でも行政が控訴し判断を先送り
- 小規模事業者への処分だけが「実績」として積み上がる
- メディア報道が行政発表中心で実態が伝わりにくい
これらが重なり、
「危険性の高い大規模処分場ほど守られ、リスクの低い小規模事業者ほど処分される」
という逆転現象が生じているとの指摘がある。
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5. 制度改善のための政策提案
議会で検討すべき制度改善案として、市民から次の提案が出ている。
5-1. 【提案①】県版「水源保護条例」の制定
● 三原市ではすでに条例が制定済み
三原市は2024年、
「水源保全条例(名称略)」を制定し、水源域での開発行為に一定の規制を導入
しました。
ただし市民案より不十分で、
- 立入検査権限が弱い
- PFASなど新規汚染物質への対応が限定的
- 産廃施設への直接規制が弱い
という課題があります。
また昨年政権交代があった竹原市でも新市長が条例制定に前向きです。
● しかし「前例がある」ことが県条例制定の強力な根拠
県議会への陳情では、次の点が重要です。
> 三原市でできたのだから、県でもできる。
> 県が制定すれば、上流域全体を一体で守れる。
● 県版条例で求めるべき内容(市民案)
- 水源地域での産廃施設の新設・拡張の規制
- 立入検査権限の明記(行政が調査に入れるようにする)
- PFAS・重金属などの水質監視の義務化
- 調査結果の公開義務
- 違反時の改善命令・事業停止命令の明確化
→ 三原市の条例を“最低ライン”として、県版はより実効性のある内容にする必要がある。
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5-2. 【提案②】環境配慮条例の制定(立地規制)
● 目的
- 危険な地形・水系に産廃施設が集中することを防ぐ
- 住民生活・自然環境・水源への影響を総合的に評価する仕組みをつくる
● 主な内容
- 地形・水系・断層・災害リスクを踏まえた立地規制
- PFAS・重金属を含む環境アセスメントの強化
- 住民参加手続きの強化(説明会・意見提出)
- 既存施設の改善計画提出の義務化
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5-3. 【提案③】県と市の共同調査体制の構築
- 盛り土(県)と産廃(市)の縦割りを解消
- 共同調査・共同公表を制度化
- 情報共有の義務化
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5-4. 【提案④】許可取消・事業停止の判断基準の透明化
- 大規模事業者と小規模事業者で基準が異なるのではないか
という市民の疑念を解消するため、基準の公開が必要。
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6. まとめ
広島県の産廃行政には、
「大規模処分場の問題に踏み込めず、小規模事業者だけが処分される」
という不均衡があるとの市民の指摘があります。
その解消には、
- 三原市の前例を踏まえた県版・水源保護条例の制定
- 立入検査権限の明記
- 環境配慮条例による立地規制
- 共同調査体制の構築
- 判断基準の透明化
が必要とされています。
議会には、これらの提案を検討し、
県民の水と生活を守るための実効性ある制度づくり
が求められています。
5-1. 【提案①】水源保護条例の制定
● 目的
- 県内の水源地・上流域を汚染から守る
- PFAS・重金属などの有害物質の流出を未然に防ぐ
● 主な内容(市民案)
- 水源地域での産廃施設の新設・拡張を規制
- 立入検査権限を条例で明記し、行政の調査権限を強化
- 水質監視の定期化・データ公開の義務化
- 違反時の改善命令・事業停止命令の明確化
→ 水源保護条例は他県でも制定例があり、広島県でも導入可能。
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5-2. 【提案②】環境配慮条例の制定(立地規制)
● 目的
- 住民生活・自然環境・水源への影響を総合的に評価
- 危険性の高い立地に産廃施設が集中することを防ぐ
● 主な内容(市民案)
- 地形・水系・断層・土砂災害リスクを踏まえた立地規制
- 環境アセスメントの強化(PFAS・重金属を含む)
- 住民参加の手続き強化(説明会・意見提出)
- 既存施設の改善計画の提出義務化
→ 立地規制を条例で明確化することで、危険な場所への新規立地を防げる。
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5-3. 【提案③】県と市の共同調査体制の構築
- 盛り土(県)と産廃(市)の縦割りを解消
- 共同調査・共同公表を制度化
- 情報共有の義務化
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5-4. 【提案④】許可取消・事業停止の判断基準の明確化
- 大規模事業者と小規模事業者で基準が異なるのではないか
という市民の疑念を解消するため、基準の公開が必要。
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6. まとめ
広島県の産廃行政には、
「大規模処分場の問題に踏み込めず、小規模事業者だけが処分される」
という不均衡があるとの市民の指摘が続いています。
その解消には、
- 水源保護条例の制定(立入検査権限の明記)
- 環境配慮条例による立地規制
- 共同調査体制の構築
- 判断基準の透明化
といった制度改善が必要とされています。
議会には、これらの提案を検討し、
県民の水と生活を守るための実効性ある制度づくり
が求められています。
5月14日(木) 13時半~
三原本郷産廃処分場取り消し住民訴訟控訴審判決 広島高裁302号法廷
https://www.facebook.com/photo/?fbid=1371299548366165&set=a.459171842912278
2020年7月、広島県にこの処分場を作る許可をしたのはおかしいんじゃないかと住民が提訴。県が住民に生活をしにくくすることをするなんて思わなかったから、苦渋の提訴だった。2023年7月、許可の過程に誤りと欠落があったと私たち住民が勝訴。しかし、県知事が控訴、処分場を作った事業者が参加人になり、県と事業者VS住民という信じられない形になった。いよいよ、判決が出ます!
さとう しゅういち
サトウ シュウイチ/50歳/男