2022/5/12
小学校ではかなり実施されているのに、中学・高校となると低くなる。何だと思いますか。男女混合名簿です。
子どもの頃、出席簿順で先生がクラスの子の名を呼んで出欠をとる。まず男の子をあいうえお順でよぶ。次は女の子。ずっと何で男が先で女は後なのと思っていました。
級長は男の子、副級長は女の子が選ばれる。「男女席を同じうせず」はなくなったけど、長い間、幼い頃から「男が先、女は後」「男が主、女は従」と私たちはすりこまれてきました。
「男は泣くな」「女はかわいければいい」と同じように。
おかしいよね、男女混合名簿にできないのかしら。女性たちの間で運動がおこり、ちょうど1985年のナイロビでの第3回世界女性会議で、参加18ヵ国のうち、日本とインドだけ男女別名簿だと指摘され、以来、少しずつ混合名簿が普及してきました。20代・30代の頃は、家庭科を男女共修にすれば、男の子だって助かるのにと。他にもいろんな運動をやってきましたよね。
女性の政治家を増やしたいと1993年2月から女性のための政治スクールを続けてきました。2018年には政治分野における男女候補者均等法が成立し、各政党に女性の候補者を増やすよう努めろとなりましたが、あくまで努力義務で、フランスのように女性候補者が少ないと政党助成金を削減するといった罰則もありません。
そのためか、昨秋の衆院選では女性の議員数は逆に減ってしまいました。
女性の政治家が増えない理由はいくつもあります。そのひとつが、子どもの頃から家庭でも学校でも社会でもすりこまれてしまう「男が先、女は後」「男が主、女は従」の意識です。もちろん男女の経済格差やシャドーワークの多くが女性にかかっていることなどの複合要因があるのを承知で、この幼い頃からのすりこみを変えないと、なかなか女性の政治家、経済界や官界の管理職も増えないと思わざるをえません。
「男女」という言葉がそもそも男を先にしているけど、「女男」はいいにくいから両性の候補者均等法とか、少し言葉も考えたらという意見もあります。そうですね、慣れ親しんでいるからといってうっかり使う言葉がジェンダー平等に反することを助長してしまっているってことありますね。
私は女性だけを増やしたいわけではありません。「女性」に代表される声を出しにくかった人たちが政治の世界に入ることによって、もっと生きやすい社会をつくっていけると思うからです。自分とは違う人がいることを理解し、それぞれが生きやすい社会をつくるにはどうするか、わからなければ質問し、話しあい、答を見つけていく。それが重要で、同質の社会で苦労もなく差別されたこともない人だけが、意思決定機関に入るのはこわいと思うのです。
女性のための政治スクールはそんな思いで作ったものです。朝日web論座で「ジェンダーと政治―円より子と女性のための政治スクールの30年」を隔週日曜に連載しはじめました。
第1回(https://webronza.asahi.com/politics/articles/2022042100006.html)、第2回(https://webronza.asahi.com/politics/articles/2022050700002.html)をお読みいただき、コメントをよせて下さり、拡散して下さると嬉しいです。
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