2026/3/27
ブランシャールとケネス・ロゴフによる高市総理、植田総裁臨席の経済財政諮問会議での冒頭あいさつ部分の全文訳はこんな感じです。
オリヴィエ・ブランシャール教授の発言
「ありがとうございます。まず、先日の選挙結果についてお祝い申し上げます。そして、日本の財政政策について議論するため、私とケンを招いていただき、本当にありがとうございます。簡単に自己紹介をさせてください。私はマクロ経済学者です。キャリアの大部分はMITの教授、MITの経済学の教授として過ごしてきましたが、2008年から2015年まではIMFでチーフエコノミストを務めていました。これは実はケンと共通していることです。そしてここ数年の私の焦点は、財政政策の設計に強く置かれています。ですから、ここに来て学べることをとても嬉しく思います。
現在の日本の環境の文脈において、財政政策は2つの目標を持つべきだと私は信じています。1つ目は、先ほどおっしゃったように、対GDP比の債務残高を安定させることです。今のところ、金利と成長率の構成からして、これは比較的容易に達成できます。しかし将来的には、より困難になることは明らかです。金利と成長率の差はより小さくなるでしょう。私たちはこのことについて考えなければなりません。それが意味するところは、おそらく、遠すぎない将来のある時点で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)のゼロを目指す必要があるということです。
2つ目の目標は、公共投資を保護することに違いありません。これは冒頭のご挨拶でも言及されていました。これには、基礎的財政収支の目標に向けたより緩やかな調整が必要になるかもしれません。しかし、遠すぎないある時点で何らかの基礎的財政収支に到達するという目標は、そのような状況下であっても、目標であり続けなければなりません。
(ここで発言を止められそうになり、最後の一言を追加)
これら2つの目標は、信頼できる中期的な財政計画の中で組み合わされるべきです。そして、日本が過去に財政目標を達成するのが困難であったことを考慮すると、信頼性が不可欠です。私たちは、この信頼性を生み出すために必要な制度について考えなければなりません。ありがとうございました。長くなり申し訳ありません。」
ケネス・ロゴフ教授の発言
「私も、この会議を開催していただいた総理大臣に感謝申し上げます。そして、日本の成長と繁栄を活性化させようとするあなたの取り組みに拍手を送りたいと思います。私とブランシャール教授を交えたこの会議は、責任を持って慎重な方法でこれを行おうとするあなたのコミットメントの一つの表れだと受け止めています。
私もまた...私はマクロ経済学者です。金利、為替レート、中央銀行の独立性だけでなく、債務や金融危機といったテーマにも取り組んできました。
全世界が共有している、より高い金利環境で生きるという課題について議論するつもりです。理由は多数ありますが、一つは現在、債務が高いのは日本だけでなく、どこでも高いということです。もう一つはもちろん、軍事費への多くの圧力に突然さらされ、金利に上昇圧力がかかっている世界に私たちが住んでいるということです。ポピュリズム、貿易がより分断され、バルカン化(小国分立化)しているという事実。そして日本は、こうした圧力と決して無縁ではありません。
高い債務と高い金利に同時に対処するという課題は、我々経済学者が『スタグフレーション的ショック』と呼ぶものに世界が直面している時、特に困難です。それは成長を押し下げ、インフレを押し上げるものです。率直に言って、おそらく過去50年間見たことがないようなものです。これは、長引く影響をもたらす可能性が高い中東での現在の出来事だけでなく、関税戦争、ウクライナでの戦争、その他の要因からも来ています。
このような種類のショックに対処することははるかに困難です。そして最終的には、あなたが目指しているように、成長を活性化させることによってのみ可能なのです。そして、そのためのあなたやあなたの内閣のアイデアを伺うのを楽しみにしています。ありがとうございました。」

この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>金子 洋一 (カネコ ヨウイチ)>ブランシャールとケネス・ロゴフによる高市総理、植田総裁臨席の経済財政諮問会議での冒頭あいさつ部...