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奴隷貿易に関する関する国連決議に棄権した日本を流山から問う。

2026/5/26

少し前になるが、今年3月に開催された国連総会で、奴隷貿易への賠償を求める決議が193カ国中123カ国の賛成によって採択された。この決議に反対したのはアメリカ、イスラエル、アルゼンチンの3カ国という「見慣れた」チーム。欧州や日本など52カ国は棄権している。大変残念だ。

トランプ大統領は、2期目の大統領就任後、ワシントンD.C.のスミソニアン博物館群内のアメリカ歴史館にある「アメリカにおける奴隷・奴隷制度についての歴史」の展示を見直すよう指示している。あってはならない。

世界史を紐解けば、この奴隷を含む三角貿易で、イギリスやアメリカが、どれだけの利益を貪ったかは明らかだ。日本もまた然り。植民地からの労働力によって、どれだけ戦争遂行のための産業が支えられたか。

奴隷制によって、15〜19世紀の間に、1200万人〜1500万人がアフリカからアメリカへと連れ去られ、200万人が航海中に死亡したとされている。とてつもない数字だ。その結果、アフリカ諸国は、労働力を失ったことにより低開発に陥り、植民地化の歴史へと繋がっていったという。

アフリカ諸国が求めている賠償は、基金を設立し、教育、職業訓練等に使いたい意向のようだ。

イギリスは、補償を拒否しているものの、イギリス連邦会議の中で、謝罪をはじめ、補償などについての問題が議論されていくようだ。

日本は、戦前・戦中における強制労働に関連して、現在にも続く様々な問題がある。加えて、国連から、外国人研修生制度は「現代の奴隷制」の可能性があるとして改善を求められてもいる。今回の決議への棄権という判断の背景には、反対したアメリカへの配慮というだけでなく、そういった日本政府自身の問題も影響しているのだろう。

歴史の事実が改竄されるようなことがあってはならない。

その歴史の事実とどう向き合うか。加害国の責任をどう果たすのか。その際に、アメリカ政府が主張するような、現行の国際法を持ち出して逃げるのではなく、歴史に対して真摯に、自らの国が行なってきた事実に向き合い、倫理的に、道義的に、どう行動すべきなのかを示すのがリーダーだろう。

どの国の歴史にも、恥ずべき判断や行動の歴史的事実がある。大切なのは、それを見ないフリをしたり、ましてや無かったことにするのではなく、その事実を受け止め、倫理的、道義的対応を決断し実行することだ。それこそ、成熟した国家の姿ではないだろうか。

かつて、マッカーサー日本占領連合国最高司令官から「日本人の精神年齢は12歳程度」と言われた。日本が「12歳の国」ではなく「成熟した大人の国」であるなら、日本にも、それ相応の判断と行動が求められる。

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著者

上田 恵子

上田 恵子

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流山市

肩書 団体代表 、社会福祉士、元国会議員政策秘書
党派・会派 無所属
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