2026/7/7
税金を原資とした電子地域通貨「たけおPay」のポイントを、武雄市が何でもかんでも配りすぎているのではないか、という記事を投稿した。
その事例として紹介したのが、「武雄の未来の文化を考えよう!」という住民参加型イベントである。参加すれば、たけおPay200ポイント。これについて、複数の苦情や意見をいただいた。
もちろん、ポイント配布に対してお怒りもあったが、現在の武雄市政の特徴である「問題の先送り」に対してのご指摘も多かった。
このイベントの真の狙いは、武雄市文化会館大ホールの更新問題である。
当初は維持存続の方向だったものが、財政的に厳しいとして、廃止方針へ動いた。ところが、利用者団体や住民の反発を受けて廃止方針を撤回。そして今度は、有識者による検討委員会を設置した。要するに、結論を市としては出しきれず、別の会議に預けた形である。
検討委員会のメンバーも相当困っていると聞く。
「大ホールを更新したい。新築したい」そういう意見が出たとして、武雄市にその財源を措置する意思があるのか。現状の財政見通しはどうなっているのか。そこが市から示されていないという。
その状態で、今度は「住民の声を聞く」という。
これは丁寧な市政運営ではない。責任ある説明を避けたまま、住民参加の「見た目」だけを整えているにすぎない。しかも、参加促進のために、またたけおPayのポイントを配る。先送りに加えて、住民の意見を聞いたという「見た目」を整えるための負担まで生んでいる。
武雄市の小松政市長はまず言うべきことは明確である。
財政上、大ホールの更新は極めて厳しい。現実的には難しい。そう正直に説明することだ。
その上で、では文化活動の場をどう確保するのか。既存施設をどう使い倒すのか。広域利用をどう考えるのか。民間施設や学校施設との連携をどう組むのか。そこから議論すればよい。
しかし、小松政市長自身が議会の場で廃止方針を撤回した以上、別の見方も出来る。「更新希望」という住民の声が多ければ、建て替え作業に入る意思があるのか、という話になる。
だが、5年で30億円の財源不足を見込む自治体である。
現在の1000人規模のホールを更新する場合、仮に900人規模に縮小しても、建設費は80億円程度にのぼると見込まれる。では、その80億円をどう捻出するのか。武雄市に考えがあるなら、まずそこを示すべきである。住民の声を聞く前に、市が現実を語るべきだ。
それをせずに、住民に話し合え、という。6月市議会定例会でも「いつまで話し合うつもりだ?」「意見が出たら、それは尊重されるのか」という指摘があったにも関わらず、意見交換のような場だけが設定される。振り回されるのは住民だ。
ちなみに「先送り」の理由はただひとつ。武雄市政を長年観察している市政ウォッチャーによると「12月の武雄市長選挙の前に、文化会館大ホールの更新問題で市民の怒りを買いたくない、という小松政市長の思惑。ただそれだけ」。

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