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こんどう けんじ ブログ

武雄市議会の一般質問が行われている。

2026/6/11

武雄市議会の一般質問が行われている。

4月の改選後、初の定例会、初の一般質問、新人だけでなく、現職の皆さんも気合が入っているようだ。

そこで、不肖私が塾長を務める「地方を守る政経塾」で2年前に開発した、AIを用いた地方議会・一般質問評価システム「質問スコアラー」を稼働させてみた。

「質問スコアラー」の採点 は
・テーマ設定、現状分析
・追及力・論理性
・政策提案・具体性
・答弁引出力・わかりやすさ
・態度・熱意

上記要素を各20点満点で採点し、総合得点を100点満点で出す。スコアリングの根拠や次回に向けての指摘事項も出る。

初日(6月9日)の4名の一般質問を採点すると以下の通りだ。ぜひ読者の皆さん、採点を受けた議員の皆さんの感想を伺ってみたい。

福田克義議員(1期目) 総合53点
(テーマ13/追及8/提案9/引出11/熱意12)

スコアリングの根拠
人口減少率5.7%に対し農業者は13〜22%減、担い手の7割が65歳以上というデータの提示は分析的であり、道路沿いの法面等の草刈り作業を構造的な問題に引き上げた。市道600kmのうち460kmが実質住民頼みという実態、防草工事年1km、ラジコン草刈機の「負担半減目標」、白線補修の「6月中業者決定」と、引き出し方も悪くない。だが「年1kmでは600年かかる」という最も鋭い換算を自分で口にしながら、年間目標も予算も問わず「ぜひ進めて」で閉じてしまった。追及の入口で引き返す流れが目立つ。保育料も多久市の事実確認止まりで、武雄の対象世帯数や必要額の試算をぶつけていない。

次回に向けての指摘
論点、データは揃っており、足りないのは換算の後の詰めの一言だ。「年1kmでは600年かかる。では令和8年度は何km、どの地区からやるのか」。この一文を言えるかどうかでスコアが10点は変わる。次回は草刈り困難箇所の地図化と委託単価の試算を持ち込み、ラジコン草刈機の処理実績を報告させるような流れも想定可能。テーマ3つはボリュームが多すぎた。子育てと道路は次回に回し、浮いた時間を草刈りの工程確認に充てるでも良かった。行政側に「検討します」で終わらせるのではなく「令和何年度に何kmやる」とまで答弁を引き出せれば、新人離れした迫力ある質問になった。

江原一雄議員(12期目) 総合56点
(テーマ15/追及12/提案6/引出10/熱意13)

スコアリングの根拠
工業団地の地滑り災害の報告遅れに関する追及はリアリティがあった。議会招集中にも関わらず、議員へ夜のメール1本で報告するという運用への問題提起、「予算なしでなぜ調査できるのか」という自治法からの切り込みには45年の経験が出た。水道減免の支払額1億5132万8346円、ふるさと納税の返礼品トラブルに関する受注業者への強制執行による債権一部回収と常任委員会での報告の約束は、この質問がなければ表に出なかった成果。だが本丸の工業団地では「精査中」の壁に同じ質問を3度ぶつけて3度同じ答えをもらい、「納得できない」と宣言して次へ移った。答弁を崩せない場合の次善の策がなかった。質問項目6項目は多すぎ、水道以降は試算披露とアンケート朗読に流れてしまいもったいなかった。提案は「反対」「転用検討」の表明止まり。

次回に向けての指摘
次回は工業団地の地滑り災害一本でも可能。迫るとしたら「いま答えられないなら、いつ答えるのか」の期限を区切るパターン。①原因究明結果の議会報告期限、②重大事案発生時の報告ルールの明文化、③追加支出の上限、④転用を含む出口の判断基準と判断時期。この4点は「精査中」でも答えられるはずで、答えなければその事実自体が議事録に残り、次の追及の足場になる。追及力は突出しているので怒りの表明のみで終わらせず、行政側が答弁を曖昧にした記録を積み上げていく質問に変えられると、批判は政策監視に変わり、スコアは大きく伸びる。

池田大生議員(4期目) 総合54点
(テーマ11/追及8/提案10/答弁引出13/熱意12)

スコアリングの根拠
引き出した情報量は多い。市営住宅の入居率と高齢化率、浦田の建築年度と募集停止理由、令和10年度ストック計画、カルバート断面約3倍化、令和8年度内水処理計画の検討3項目まで前向きな答弁を引き出した。浸水しやすい武雄市北方という地域を軸に住宅と治水をつないだ構成も筋が通る。だが追及が弱い。風呂釜補助は「公平性」の答弁に対して反論する材料を用意せず、「答弁いただいたと認識しました」と自分から引いてしまった。先端情報技術企画株式会社との提携の件は本人も執行部も「手元に資料がない」まま終わる珍場面で準備の甘さが出た。RTK基地局の防災・鳥獣害への横展開は唯一の政策的広がりだが、費用や局数まで持ち込めていない。

次回に向けての指摘
豊富な情報をもとに質問を構成しているので、次はそれを具体的な政策推進に変えるところに意識を置きたい。例えば、テーマは内水対策、治水対策に絞り、内水処理計画の「検討」の完了時期、住民説明の時期、国県市の役割分担、予算化の年度を順に詳細に問うだけでも重みが出る。RTK基地局は「1局いくらで市内何局必要か」を自分で試算して持ち込み、行政に否定か修正をさせれば、「検討」ではなく判断を引き出せる。風呂釜のような福祉的論点は、対象世帯数と概算費用を添えて再挑戦するか、住み替えを前提にした抜本的な解決策の検討を。

山﨑健議員(2期目) 総合44点
(テーマ9/追及6/提案9/答弁引出8/熱意12)

スコアリングの根拠
止水板補助は自身の令和5年質問が実った案件で、制度と手続を市民目線で確認した意義はある。受給者証の遅れも、委託先の調査員不足という構造まで引き出した点は良い仕事だ。だがそこから続かない。「できるだけ短く」に標準日数を問わず、雨漏りの「完治に向けた調査」に完了時期を聞かず、カーテンの「優先順位の中で」に順位も年度も聞かない。極めつけは、アンケートに市が回答しない問題という行政の怠慢が露見した論点を、「通告していないので答弁は要りません」と自分で取り下げてしまった。5項目すべてが「お願いして終わる」型で、答弁には期限も数字も残らず、引出力として採点できる材料がない。

次回に向けての指摘
拾っている課題は現場に即している。必要なのは各テーマに「数字や時期を明記した解決のタイミング」を設定すること。雨漏りなら調査の完了月、カーテンなら更新年度、受給者証なら標準処理日数の設定、止水板なら審査の標準日数など。数字や時期を明らかにすることで、質問が陳情から進捗管理へ変わる。アンケート未回答の件は遠慮する必要はない。次回は堂々と通告し、回答のルールと期限を定めさせればよい。生活密着型の議員は事業の進捗管理を身につけると政策推進力が増す。一度「お願いします」を封印し、「いつ、誰が、いくらで」だけで質問を組んでみることを勧めたい。

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著者

こんどう けんじ

こんどう けんじ

選挙 網走市議会議員選挙 (2019/04/21) [当選] 1,142 票
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肩書 人材開発株式会社CEO/DXコンサルタント/公共交通アドバイザー
党派・会派 自由民主党
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