2026/6/11
樋渡 啓祐さんと韓国の首都ソウルの自動運転事情を視察してきた。
今回見てきたのは大きく3つ。
①観光商業エリア、清渓川沿いを走る自動運転バス。
②バスレーンを走る、深夜帯路線バスの自動運転化。
③江南区内の深夜帯限定で運行しているロボタクシー。
全部乗ってみて、最も「自動運転がここまで来ているのか」と直感的にわかりやすかったのは、清渓川沿いの自動運転バス。
観光客も多く、歩行者の飛び出しもある。路上駐車もある。決して走りやすい環境ではない。それでもバスは、慎重に、かつ滑らかに進んでいく。車内保安員(ソウル市役所OB)1名が後方に座っているが、乗客との会話に興じるほど、自動運転が安定している。
車内が車座のような座席配置なので、同乗した釜山から来た女性グループとも会話が弾んだ。「九州・佐賀から来たの?武雄市図書館、知ってるよ」と言われ、そこから一気に盛り上がる。今度は武雄にも遊びに来るそうだ。
深夜帯の自動運転路線バスは、ソウル市内における自動運転のパイオニア的な存在。大型の路線バスを自動運転化する取り組みで、車内には車内保安員が2名乗車。バスレーンを走行している間は、ほぼ完全自動。挙動もかなり滑らかだった。一方で、バス停への接近、停車、ドアの開閉は手動で行う。韓国のバスは、乗客が意思表示して初めてドアを開ける運用が基本なので、そこはまだ自動化されていないようだ。そのため、車内には自動運転か手動運転か、を見分けられるモニターも設置されていた。
江南区の深夜帯ロボタクシーも興味深かった。
区内で7台のみの運行。カカオTなど韓国版の配車アプリで指定予約し、乗車も下車も江南区内限定。運転席には車内保安員が座っているが、走行中はハンドル操作は何もしていない。
ただし、こちらも乗客を乗せる場面では手動に切り替え、路肩に寄せるとのこと。乗ってしまえば、あとは自動運転でスムーズに進む。右左折も体験したが挙動は中国・深圳で乗車したロボタクシー(完全無人運転)にも遜色ないレベル。
清渓川の小型バス、深夜の大型路線バス、江南のロボタクシー。
用途も車両も運行条件も違うが、共通していたのは「まず実装して、走らせながら完成度を上げている」ということだ。
やると決めたら、一気に進む。
韓国には「빨리빨리(パリパリ)」という言葉がある。直訳すると「早く早く」。せっかちという意味とも少し違う。決めたことを先送りせず、まず動かし、改善しながら前に進める感覚に近い。
ソウルの自動運転の現場からは「빨리빨리」意識を強く感じた。












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