2026/4/18
開学初年度の大幅な定員割れ(充足率26%)。この一点で全国的な話題となっている武雄アジア大学。
私は3年前からこの構想に警鐘を鳴らしてきた。その立場で見ていると、ここにきて情報の質が変わってきている。外からの評価ではなく、内側の実態、そして、大学開学をこれまでは応援していたであろう方々の声が次々と漏れ始めている。
象徴的なのが、地域の区費の話だ。
地元の方が相互扶助のための区費、いわば自治会費の納入を求めて大学を訪問したところ、「お金がない」として支払いを断られたという。区費は月額1,000円程度。この金額を拒否するというのは、資金繰りが相当厳しいことが推定される。
その一方、極めて謎めいているのが、毎晩の校舎ライトアップは継続されていることだ。
私も開学前のオープンキャンパスに足を運んだが、学校紹介の様子は撮影不可で、「自慢の校舎」は撮影可という運用だった。中身は見せない、外観は見せる。しかも夜は光らせる。見せるべき対象と優先順位が完全に逆転している。
区費は払えないが、電気代は払えるのだろうか。
さらにごく最近の話題として、武雄アジア大学の小長谷有紀学長と、学校法人旭学園の内田信子理事長が、武雄市内の企業や経済団体を改めて回り、運営資金の寄付を募っているという話が入ってきた。しかし、入学者37名という現実の前では反応は厳しいのが必定。ある事業所では責任者が「ふざけるな」と激怒したという情報まである。
当然だろう。この3年間、定員140名は十分に埋まるという前提で武雄市も武雄アジア大学も説明を重ねてきた。それが蓋を開ければ37名。多くの市民が驚き、そして不信感を持っている。経営者の反応は極めて合理的だ。ここで寄付を出す判断になる人はいない。
それにもかかわらず、武雄市と武雄アジア大学はこの状況の重さをどこまで認識しているのか。小長谷有紀、内田信子両名の判断には正直なところ強い違和感を覚える。
入学者37名では学費収入は当初見込みの3割以下。さらに入学金のキャッシュバックや学費減免を行っている以上、実際の手元資金はそれ以下になる。ライトアップの電気代を含めて固定費はフルにかかる。この状態で資金が足りないのは当然の帰結だ。
現場が極めて厳しい状況にあることは間違いない。同情を禁じ得ない部分もある。ただし、これは不運ではない。事業構築段階の設計の問題だ。需要の読み、規模の設定、リスクへの備え。どこかで冷静に止めるべきだった。
そしてもう一つ、これは私自身への反省もある。ここまで明確なリスクがあったにもかかわらず、外部からの指摘は十分だったか。もっと踏み込んで止めにいくべきではなかったか。結果を見た今、そう考えざるを得ない。
問題はもう次の段階に入っている。
初年度入学者の学びの補償をする意味を込めての募集停止と閉校に向けた準備、そして、武雄市・佐賀県への19億円の返還だ。

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