2026/9/14
2026年9月14日(月) 船橋市議会議員(無党派) 朝倉幹晴
船橋市議会9月議会(令和8年第3回定例会)に、市民の方から請願1件・陳情12件(請願は議員の紹介あり、陳情はなし)が提出されています。
船橋市議会令和8年第3回定例会に市民から提出された請願・陳情
これから各委員会で審議・議決の上、10月5日の本会議で採決され、多数決で不採択か採択かが決定されます。その中で特に私が注目している陳情を3件ご紹介します。3件目です。
医療センターの海老川上流地区(災害ハザードエリア) 移転の見直しを求める陳情
【願意】
5月15日から6月15日まで、当会が行った「医療センターの海老川上流地区(災害ハザードエリア) 移転の賛否を問う」 住民投票を求める署名活動において、わずか1カ月の間に1万401人もの市民が署名をしました。その民意を尊重し、以下を実現してく
ださるよう、当会・共同代表8名の総意としてお願いいたします。
1. 医療センターは海老川上流地区に移転せず、安全な場所で建て替えてください。
2. 同地区への移転は巨額な費用がかかります。市の財政負担を抑えるために、同地区への移転以外の建替プランを立ててください。
3. 医療センターの建て替えを早期実現するために、病院建て替えを海老川上流地区土地区画整理事業と切り離し、単独事業としてください。
【陳情の背景】
上記署名活動のなかで、私達はたくさんの船橋市民や他市の市民から、「こんなにひどい計画を、なぜ市議会議員達は止めないのですか?」と聞かれました。それはまさに私達の思いと同じでした。だからこそ私達は、やむにやまれず、住民投票を求めて動いたのです。ぜひ直視していただきたいのは、移転予定地は災害リスクが非常に高い土地だということ。また皆様もよくご存じのように、医療センターは三次救急を担う、市医療の最上位に位置する病院だということです。災害の時は他の病院に呼び掛けて救急医療態勢をつくり、市の医療のイニシアチブをとるのも使命です。その病院が被災したら、船橋市の医療は大混乱に陥るでしょう。他のどの病院が被災しても、ここだけは被災してはならない。それが医療センターなのです。
だから今回私達は、市内外を問わず何万人もの人々に、「大切な病院を守ろう」「船橋市の医療の未来、次世代の安心安全のために、医療センターを決して被災させてはならない」と訴え続けました。その言葉に足を止め、「医療センターにはお世話になった。その病院を救いたい」と言って署名してくださる方がたくさんいました。その尊い思いは、私達の運動を支える力になりました。議員の皆様、ぜひこの大切な病院を守ってください。人の命と船橋の医療の未来を守ってください。私達は市と市民と議員の皆様、そして医療関係者が協力し、前向きな意見を出し合うことで、安全で素晴らしい医療センターをつくってほしいと願っています。そのためにも、ぜひ私達の声に耳を傾けてください。
【理由】
1. 海老川上流地区は3つの災害リスクをもつ土地同地区は何百年もの間、周辺の台地や川から溢れた雨水が溜まってきた、洗面器のように低い土地です(最大浸水深3mの浸水想定区域)。その洗面器の中に盛り土をし、病院を移すというのが今の計画です。そのため、主に次のようなリスクがあります。
【1】軟弱地盤/●病院用地には辺野古と同じ最弱地盤が地下20mも続く所があり、病院を・設計した(株) 日建設計は「想定以上に悪い地盤」「大地震の時は敷地のほぼ全面が液状化する」と市に報告しています。
●市が軟弱地盤対策として説明する載荷盛り土は一次圧密(土から水を押し出す)を促進するだけで、安心材料にはなりません。最も深刻なのは、対策を講じられない二次圧密(水気がなくなった土が荷重によってさらに変形すること)が発生する地盤で
あることです。日建設計も「施工後も二次圧密沈下が発生し、将来にわたってメンテナンスが必要になる」と言っています。
●尋常ならざる軟弱地盤で、同地区の断面図を分析した土質や地盤問題の専門家(資料参照)は、「釧路湿原に相当する」と断言。こうした土地では杭を打っても沈み込む土の力によって杭が折れる恐れがあり、それに対応した大工事が必要になります。
●医療センターを囲む海老川上流地区もまた、辺野古と同じ超軟弱地盤が広がる土地。しかしフジタはごく一部のみ中地震 (震度5強) 対応の地盤改良をするだけなので、大地震(震度6強~)の時は病院へのアクセス道路やインフラが被災する可能性大です。
【2】浸水、洪水/●浸水被害を避けるために病院用地に大量の盛り土をするため、相対的に周辺が低くなり、豪雨の時はアクセス道路が冠水。医療関係者が病院にたどり着けず、医療機能を失う恐れがあります。
●医療センターを水害から守るために造られる1号調整池は、1時間 70mmの雨が降れば2. 時間もたずに溢れてしまう程度の容量しかありません。また豪雨の時、念田川から溢れた水が1号調整池に流れ込んでしまうというの設計ミスは未だに解決されておらず、池はもっと早く溢れる=浸水を防ぐのは容易ではないと考えられます。
●医療センター用地をふくむ海老川上流地区を埋め立てることで、海老川流域の洪水リスクが高まります (2022年に市が行った洪水シミュレーションより)。
【3】土壌汚染/2023年、病院用地のわずか 10m 東(第2ブロック)から、環境省の基準値を超える鉛が検出(フジタ調査)。2024年には病院用地の脇を流れる念田川から猛毒タリウムや高濃度の鉛などが検出されました(東京農工大学・渡邊泉研究室分析)。
●でも市も組合も汚染源の調査を拒否しているため、土壌汚染の脅威はそのままです。
●土壌汚染は水質汚染に直結します。非常時は必要な水の全量を地下水で賄う予定の医療センターの移転場所として、この地はふさわしくありません。
2, 規模縮小しても膨れ上がる建設費。発生し続ける災害対策費も問題
●2024 年の入札不調後、改めて議会に示された3つの縮小案の建設費は、当初予算を上回る結果となりました。建築資材や原油価格の高騰、金利の上昇は、今後も続くと見られます。他の自治体ではこうした情勢を受け、建築計画を見直す所が相次いでいます (松戸市庁舎は移転せず現地建て替え、埼玉県の順天堂病院は建て替え断念など)。
●医療センターが赤字経営である以上、建設費の多くを市民が負担します。物価上昇などで市民生活が苦しくなっている今、お金がかかる計画は市民の理解が得られません。
●巨額な建設費の多くを軟弱地盤対策が占めます。あまりにも地盤が軟弱で重機が沈んでしまうため、表土を1m以上セメントで固めるところから入るのが今回の工事です。1で指摘した対策費だけでなく、二次圧密沈下によるメンテナンスのコストもかかり続
けます。災害に弱いため、災害の度に修繕費が発生します。
●汚染物質の除去装置の設置や機能維持にお金がかかります。
3. 医療センターの建て替えは土地区画整理事業と切り離せば、早期に実現できる立案から10年たっても未だ開院の目途が立たないのは、土地区画整理事業の目玉企画にされたからです。他の自治体の公立の災害拠点病院は、基本構想から5、6年で建て替
えができています。昨年4月に市とフジタの間でととのった雨水排水の全体計画の進捗状況を見ると、土地区画整理事業はさらに遅れる可能性があります。難工事が予想される造成工事からもそれが予見され、医療センターの開院はその遅れに引きずられます。病院の建て替えは土地区画整理事業と切り離し、立地から見直すことで早めることができます。
資料/医療センター移転計画の問題点(超軟弱地盤に関する問題点)と民間企業の判断
【私(朝倉)は、この陳情に賛成します】
私は現市長案の全面移転建て替えには反対で、補修&一部築年数が大きい館について現地・隣接地でのローリング建て替えを主張しています。したがって本陳情に賛成します。(この陳情の署名は私自身も一市民としてしました。)
私自身がまとめた解説動画もぜひご覧ください。
●【34分解説動画・2024年12月10日作成】#船橋市立医療センター #建替え #海老川上流地区
2026年6月4日、2025年12月1日、2025年2月21日に質疑をしています。録画中継ご覧ください。
●【録画中継】朝倉幹晴2026年6月4日質疑
●【録画中継・32分】朝倉幹晴、2025年12月1日一般質問
●【録画中継・48分】朝倉幹晴2025年2月21日、朝倉幹晴質疑(資料つき)
ぜひ、この陳情が可決されることを祈念します。
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