2026/8/8
DXって言うけど、本当に便利になっていますか?
~私は「デジタル化」ではなく、「市民の時間を増やすDX」を目指したい~
最近、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉をよく耳にします。
市役所でも企業でも、
「オンライン申請ができます。」
「AIを導入しました。」
という話題が増えてきました。
もちろん、これは良いことです。
でも私は会計事務所で仕事をする中で、時々こう感じます。
「本当に便利になったのかな?」
AIで書類は作れる。でも、その後が変わっていない。
今ではAIを使えば、
補助金の申請書や文章を作る時間は大幅に短縮できます。
ここまでは、本当に便利になりました。
しかし、その後はどうでしょう。
・申請フォームで何度も入力エラーになる。
・添付ファイルの形式が違うと言われる。
・少し修正して、また提出。
・その後は職員が一件ずつ確認。
・結果が届くまで数日、場合によっては数週間待つ。
AIのおかげで書類作成は10分になっても、
その後の仕組みが変わらなければ、市民も職員も負担はあまり変わりません。
書類をAIで作る時代はもう始まっています。
本当に変えるべきなのは、書類ではなく、その後ろにある仕組みです。
「デジタル化」と「DX」は違うと思っています
私は、
パソコンを使うことがDXではないと思っています。
例えば引っ越しをすると、
住所変更だけでも、
・市役所
・銀行
・保険
・勤務先
・学校
・携帯電話
など、同じ住所を何度も入力することがあります。
皆さんも、
「また同じことを書くの?」
と思った経験はないでしょうか。
本当のDXとは、
一度入力した情報を、必要な範囲で安全に活用できる仕組みをつくること。
市民は何度も同じことを書かなくて済む。
職員も何度も同じ確認をしなくて済む。
その分、人にしかできない相談や支援に時間を使えるようになります。
世界では「一度だけ」の考え方が広がっています
例えば、ヨーロッパでは「Once Only(ワンス・オンリー)」という考え方が広がっています。
これは、
一度行政に提出した情報は、原則として何度も提出しなくてよい
という考え方です。
行政機関同士が必要な範囲で情報を連携し、市民の負担を減らす仕組みです。
また、OECD(経済協力開発機構)の評価でも、デジタル政府が進んでいる国では、「利用者が使いやすいこと」を重視した行政サービスが評価されています。
一方、日本でもデジタル化は進んでいますが、利用者目線やデータ活用については、さらに改善の余地があるとされています。
本当に変えたいのは「時間」です
私はAIが好きです。
でも、
AIを導入することが目的ではありません。
市民の時間を取り戻すこと。
それが目的です。
子育て中のお父さん、お母さん。
仕事をしながら介護をしている方。
忙しい中小企業の経営者。
何度も同じ情報を入力する。
窓口へ何度も足を運ぶ。
結果を何日も待つ。
こうした時間を少しでも減らすことができれば、
その時間を家族との時間や仕事、地域活動に使うことができます。
旭川でもできることがある
これは国だけの話ではありません。
市でも工夫できることがあります。
今の仕組み | 目指したい仕組み |
| 同じ情報を何度も入力 | 一度入力した情報を活用する |
| 制度を自分で探す | 対象になりそうな人へ行政から案内する |
| 入力ミスで何度も差し戻し | AIが事前に入力漏れや形式をチェックする |
| 職員が全件確認 | AIが単純チェック、人は最終判断に集中する |
| 窓口中心 | オンラインと対面を選べる |
DXとは、
市民が楽になること。
職員が本当に必要な仕事に集中できること。
その両方が実現して初めて、本当のDXだと思います。
私が目指したい旭川
私は、
デジタル化そのものが目的ではなく、
「人にしかできない仕事に、人が時間を使える社会」
を目指したいと思っています。
AIは人を置き換えるためではなく、
人の時間を生み出すために使う。
その時間を、
子どもと過ごす時間に。
高齢者への相談に。
地域のコミュニティづくりに。
新しい挑戦に。
使える社会にしたい。
私は、
**DXとは「デジタル化」ではなく、「市民の時間を増やすこと」**だと考えています。
参考文献
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タムラ ユウキ/39歳/女
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