2026/4/24
「移住促進に力を入れている」と聞く自治体は数多くあります。
しかし実際には、人口減少に歯止めがかかっている地域と、補助金だけが残り定住につながらない地域に、はっきりと分かれています。
では、移住が“本当に”うまくいっている自治体は、何が違うのでしょうか。
今回は、全国の中でも評価の高い移住の奏功事例を紹介しながら、その共通点を掘り下げます。
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徳島県・神山町
「人」を起点に地域を再設計した町
人口約5,000人の山間部にある神山町は、日本の移住政策を語る上で必ず名前が挙がる自治体です。
神山町が注目された理由は、いわゆる「企業誘致」ではありません。
IT企業やクリエイターなど、働く意思を持つ個人を先に呼び込んだ点にあります。
仕事、住まい、地域との関係づくりをセットで設計し、行政は前面に出ず黒子に徹しました。
結果として、町の規模に見合わないほど多様な人材が集まり、定住につながっています。
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長野県・飯山市
雪国でも移住は成立する
豪雪地帯という条件は、移住においては不利に見えがちです。
しかし飯山市では、子育て世代を中心に移住が着実に進みました。
特徴的なのは、支援制度の多さ以上に、移住後の生活が具体的に想像できる仕組みです。
医療・保育・教育の負担軽減だけでなく、地域とのつながりをつくる伴走支援が用意されています。
不便さを隠さず説明し、その上で「それでも選びたい暮らし」を提示したことが成功の要因です。
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島根県・海士町
不利条件を「物語」に変えた離島
人口約2,300人の離島・海士町は、一度は深刻な人口流出を経験しました。
それでも今では、若者のUターン・Iターンが増えています。
海士町が掲げたのは「ないものはない」という価値観。
都会と同じものを求めるのではなく、ここにしかない暮らし・仕事・教育を前面に出しました。
移住者を特別扱いせず、地域の一員として迎え入れた姿勢も、定住につながった大きな理由です。
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和歌山県・白浜町
観光地を「移住の入口」に変えた戦略
白浜町はもともと有名な観光地です。
その強みを活かし、「ワーケーション」という形で短期滞在者を受け入れました。
ポイントは、最初から定住を求めなかったこと。
観光 → 短期滞在 → 関係人口 → 移住、という段階を丁寧に設計しています。
結果として、「一度住んでみてから決める」移住者が増えました。
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移住に成功している自治体の共通点
これらの事例に共通しているのは、次の点です。
移住を「人数合わせ」で考えていない
仕事・住まい・人間関係をセットで用意している
移住者を「お客様」にしない
短期滞在から始める導線がある
行政が前に出すぎず、地域が主役
逆に言えば、
支援金だけで移住を集めようとする施策は、ほぼ例外なく失敗しています。
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移住政策で本当に問われるもの
移住は「人を呼ぶ施策」ではありません。
人が暮らし続けられるかどうかを試される政策です。
その地域が、
どんな仕事を用意できるのか
どんな暮らしを提供できるのか
移住者をどう受け入れるのか
これらを誠実に示せている自治体だけが、選ばれています。
移住の成功事例は、人口対策というよりも、
自治体の本気度を映す鏡なのかもしれません。
福井市議会に挑戦する決意をしました。
大谷たかまさです。
命を守ってきた。
次は暮らしを守る。
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ホーム>政党・政治家>大谷 たかまさ (オオタニ タカマサ)>なぜこの自治体は「移住」に成功したのか── 全国の奏功事例から見える本質