2026/8/21
【愛媛県の最低賃金、1,093円へ。賃上げを地域全体に広げるために】
愛媛県の最低賃金について、愛媛地方最低賃金審議会が、現在の時給1,033円から60円引き上げ、1,093円とするよう愛媛労働局長に答申したと報じられました。引き上げは23年連続で、時給で示されるようになった2002年度以降では、昨年度の77円に次ぐ大きな引き上げ幅です。
■最低賃金1,093円へ
物価が上がり続ける中で、働く人の所得を増やしていくという意味でも、最低賃金の引き上げは重要です。賃金が上がらなければ、物価上昇によって実質的な生活水準は下がってしまうからです。
今回の引き上げが、最低賃金付近で働く方だけでなく、地域全体の賃金を押し上げるきっかけになることを期待しています。
■賃上げだけでは企業経営が苦しくなる
一方で、最低賃金を引き上げれば、それだけですべてが解決するわけではありません。特に地方の中小企業や小規模事業者にとって、人件費の上昇を商品やサービスの価格に適切に反映できなければ、経営を圧迫することにもなります。企業が利益を削りながら賃金だけを上げるという状態では、持続的な賃上げにはつながりません。
私は、賃上げと価格転嫁をセットで進めていくことが重要だと考えています。原材料費やエネルギー価格、人件費などの上昇分を取引価格に適切に反映し、企業がしっかりと利益を確保できる環境をつくることが大切です。
■「時給」だけでなく「手取り」を増やす
もう一つ大切なのは、賃金があがったときに、実際に働く人の手取りがどれだけ増えるのかという視点です。最低賃金が引き上げられ、給与の額面が増えたとしても、税金や社会保険料の負担が増えれば、手取りの伸びは小さくなってしまいます。
また、一定の収入を超えることで税や社会保険料の負担が変わる、いわゆる「年収の壁」を意識して、働く時間を調整している方もいます。
大切なのは、単に時給の数字を上げることだけでなく、働けば働いた分だけ、しっかり手取りが増えていく仕組みをつくることだと思います。
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