2024/11/19
前回は地域政党のメリットを述べたが、いまだ課題も多い。研究を通して筆者が感じたのは以下の三点である。
①国政政党と同様の制度適用がなされず、資金面で不利
地域政党は明確な法的定義がない「その他の政治団体」扱いであることから、国政政党に認められている政党助成金をはじめとする優遇制度が存在しない。企業・団体献金も禁止されている。ゆえに国政政党の擁立する候補者に比べて資金面で厳しく、政治の地方分権が進まない一因となっている。
地域のことを地域で決められる世の中にするには、まず地域政党について法定義を行うことが第一歩となるが、法律制定に関与できる既存の国政政党にそのインセンティブは乏しい。全国の地域政党が連合を組み国政政党に影響を及ぼせるような時代でも来ない限り、状況は改善しないであろう。
②人材獲得の難しさ
人材獲得も国政政党に比べると困難である。メディアへの登場頻度などから国政政党に比べ知名度の劣る地域政党は、そもそも候補者の確保が難しく、限られた人材の中で戦っていくしかない。
候補者数を確保するために入党基準を緩和することは理念の曖昧化や人材の質の低下に繋がり政党組織の崩壊を招きかねず、筆者が研究対象とした京都党では獲得可能な議席数を減らしてでも人材の質を担保する方針が採用された。他党議員や無所属議員の勧誘も一手ではあるが、新人発掘以上の困難が生じるのは予想に難くない。
③設立可能な地域が絞られる
地域政党が成立するにはある程度の都市規模が必要となる。京都党の応援に来た人口数万人の他自治体の市議会議員は、「うちのまちでは『自民党かそれ以外か』という構図しか存在しない。特定の支持政党を持たない浮動票が少なく、地域政党を設立しても候補者・支持者ともに獲得が難しい」と述べ、最低でも政令市レベルの人口規模が必要だと語った。この点に関しては、今後各地で地域政党が躍進していく中で認知度が増せば、小規模な自治体でも可能性が高まっていくだろう。
上記のようなデメリットもあるが、それでも筆者は地域政党という選択肢を追求し、拠点とする北九州市での設立を実現したいと考えている。
政党のもつ最大の利点は、理念や政策が属人性を超えて継承されることである。政治家個人は選挙によって当落が変わるほか、病気や事故など様々な原因での途中離脱も起こり得る。しかし、政党があれば、政治家個人個人の状況に関わらず、組織として志を継ぐことができる。
本当に地域にとって必要な政策を腰を据えて何十年もかけて行っていくためには、一人の政治家のキャリアでは限界があるかもしれない。個人の限界を超越し、チームとして中長期の政策実現を可能とする枠組みとして、地域政党は大きな可能性を秘めていることを最後にお伝えしたい。
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