2024/11/9
前回、地方こそスタートアップに注力すべきと記載したが、実際のところ地方ゆえの強みと課題がある。
筆者が浜松市スタートアップ推進課における行政実務研修を通して感じたのは以下の点である。
お世話になった浜松市スタートアップ推進課の皆さまとともに
<強み>
第一に、国に比べて小さい分、アジャイル、つまり、スピード感をもって新たな施策を打ち出せる。
資金やマンパワーでは国に劣るかもしれないが、その分関係者が少なく、施策の見直しも行いやすい。役所内の部署をまたいだ連携がとりやすいのもポイントである。
第二に、現場が近い点が挙げられる。実際にビジネスに挑戦する起業家や支援機関の人々が目の前におり、ビジネスが行われるフィールドが目の前にあり、リアルなニーズや課題を把握しやすい。
国はどうしても現場が遠く、全国に画一的な政策を打ち出さざるを得ないが、地域による支援はひとつひとつのニーズに向き合うことができる。
実証実験における漁協との調整など、意外な要素がボトルネックになりがちなスタートアップビジネスにおいて、現場が近くコミュニケ―ションが取りやすいことのメリットは大きい。
第三に、大学や地方銀行、地域企業との連携が取りやすい。
プレーヤーとしての「産」、ルールや補助金を通した支援を行う「官」、人材や技術を提供する「学」、ビジネスのガソリンたる資金を供給する「金」の産・官・学・金連携が行いやすいのは、日頃から様々な形で人間関係を構築し合える地方都市ならではではないか。
東京では参加者が多すぎてキーパーソンが分かりにくいこともあるが、地方都市であれば鍵となるポイントが見えやすく、その分物事も進みやすい。
<課題>
まず、スタートアップを生み出す上で必須である資金や人材が圧倒的に不足している。
海外からの供給を図るにしても、東京や他都市との差別化が求められるが、明確に差別化したうえで発信まで行うのは非常にハードルが高い。結果、人材やノウハウの不足から東京本社のコンサルタンティング会社に外部委託するケースが多いのが現状である。そうなれば、せっかくの地域のお金が域外に流れてしまう。
今は仕方なくとも、徐々に地域の人材を主軸に企画・運営を行えるような自力を身につけていく必要がある。
また、属人性も課題である。スタートアップ政策で先行する福岡市や広島県、神戸市などにも言えるが、首長のリーダーシップが牽引している部分も大きい。民主主義国家であり選挙という仕組みがある以上、同じ首長が永遠に引っ張り続けることは難しい。加えて、役所内の人材も、公務員であるがゆえにジョブローテーションからは逃れられない。
シリコンバレーも深センも、エコシステムとして確立するには20~30年を要した。国のトレンドに左右されず、中長期的に腰を据えた支援を継続する仕組みが求められる。
そこで筆者は個人を跨いで政策を継承できる「政党」が重要になると考えている。特に、地域に根差した「地域政党」こそ、地域特性を生かしつつ中長期的な施策を推し進めるために重要になるのではないか。
筆者は現在、北九州市小倉北区にて無所属で活動しているが、それは将来的に北九州市に地域政党を設立することを念頭に置いているためである。
イノベーション推進・スタートアップ支援に限らず、地域にとって本当に必要な施策を腰を据えて推し進めるために、拠点が北九州市にある「北九州党」設立を目指している。
このコンセプトに関心のある方は是非お気軽にご連絡いただきたい。
いざ、北九州を前へ!
いざき大義
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