2026/4/26
【行政視察報告】
奈良県橿原市における「今井町」の歴史的町並み保存と空き家対策について
奈良県橿原市へ行政視察に赴き、重要伝統的建造物群保存地区である「今井町」の町並み保存整備および空き家活用手法について調査しました。
■ 視察先の概要
「今井町」は、橿原市の中心部近くに位置し、室町時代の寺内町・環濠集落の姿を今に残す約17.4ヘクタールの地区です。平成5年(1993年)に重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
地区内には重要文化財9件を含む、全国最多となる約500件の伝統的建造物が密集しています。過度な観光地化を避け、「閑静な住宅地としての暮らしや営み」を保存するという基本理念のもと、町並み保存整備事務所を現地に設置し、住民と行政が一体となって保存活動やまちづくりを進めています。
■ 最大の特徴:景観保全と生活環境の維持を両立する柔軟な施策
本視察の最大の焦点は、単なる古い建物の保存にとどまらず、そこに住む人々の暮らしを維持し、活性化させるための多角的なアプローチです。
・官民連携による空き家対策:NPO法人や地元金融機関と連携し、週末に空き家の内覧会と住宅ローン相談会をワンストップで開催。生活をイメージしやすいよう水回りの改善等を積極的に提案し、ピーク時に約100件あった空き家を半減させています。
・古民家のユニークな公的活用:空き家となった古い長屋を市が借り受け、小学校に隣接する「学童保育施設」としてリノベーションしました。子どもたちが日常的に歴史ある土間や木の温もりに触れられる空間を創出しています。
・景観と防災を両立する無電柱化:歴史的な細い路地や家並みを守るため、建築基準法のセットバック(道路拡張)を特例で緩和しています。その代替措置として、消防車などの緊急車両が通行できるよう、電線の地中化(無電柱化)を防災対策として強力に推進しています。
■ つくば市への示唆と今後の展望
本市は中心部の開発や人口増加が進む一方で、周辺地域には豊かな歴史的空間や古民家が点在しており、これらの維持・保存と中心部との調和が今後の課題となっています。
橿原市における「柔軟な規制緩和の運用」や「空き家の公的活用・マッチングの仕組み」、そして「景観と防災を両立するインフラ整備」の事例は、地域の歴史的資源を活かしたまちづくりのあり方として、極めて示唆に富むものでした。今回得られた知見を、今後の本市における周辺地域の魅力向上や、空き家対策を取り入れたバランスの取れたまちづくりに向けた大きなヒントとして活かしていきます。
#つくば市 #行政視察 #橿原市 #今井町 #町並み保存 #空き家対策 #無電柱化 #古民家活用 #まちづくり












この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>青木 しんや (アオキ シンヤ)>【行政視察報告】奈良県橿原市における「今井町」の歴史的町並み保存と空き家対策について奈良県橿原...