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古河市住民投票条例シンポジウム① 誰のための街か?―合併21年目、古河の未来を市民の手に取り戻す挑戦

2026/5/25

皆さん、おはようございます。5月17日(日)古河市内にあるユーセンターで開催された古河市住民投票条例を設置する会のシンポジウムに参加してきました。本日はその時に私が感じた事を皆さんにお伝えできたらと考えています。

「私たちの声は、本当にこの街に届いているのだろうか?」

この街で暮らしながら、そんなもやもやを抱いたことはありませんか? 「決まったことだから仕方ない」 「どうせ言っても変わらない」 そうやって、日々の忙しさの中に埋もれているその小さな問い。実はそれこそが、この古河市をもう一度輝かせるための「種」であり、私たちが無視してはならない「警告のサイン」なのです。今、私たちはそのもやもやを言葉に変え、自分たちの街の未来を自分たちで選び取る、新しい一歩を踏み出す時が来ています。しかし、なぜ「今」なのでしょうか? その理由は、私たちが目を背けてはならない、ある「衝撃の事実」に隠されていました。

衝撃の数字が語る、古河市「沈黙の21年」の代償

ここで、私たちが直面している厳しい現実から目を背けずに、ひとつの「数字」を見つめてみましょう。2005年、旧古河市、総和町、三和町の1市2町が合併し、新生「古河市」が誕生したとき、この街の人口は約14万4,000人でした。新しい時代の幕開けに、誰もが輝かしい未来を夢見ていました。 しかし、合併から21年目を迎えた今、古河市の人口は約13万8,000人へと減少しています。実に「6千人」もの人々が、この街から去っていった、あるいは生まれてこなかったのです。

「全国的な少子高齢化だから仕方がない」 本当にそうでしょうか? この6千人という数字は、単なる自然現象ではありません。これこそが、私たちが20年以上にわたって続けてきた「お任せの政治」がもたらした、決定的な結果なのです。市民が政治を「お任せ」にし、行政や議会の決めることに沈黙してきた結果、街の予算や政策はどこへ向かったでしょうか。本当に市民が必要としている子育て環境の整備、若者がこの街に残りたくなるような魅力的な仕事づくり、お年寄りが安心して暮らせる地域交通の確保……そうした「暮らしのリアルな声」が、政策のど真ん中に据えられてきたでしょうか?もし、私たちがもっと早くから「街の主人公」として声を上げ、意思決定に参加できていたら。 「この予算は、本当に私たちの未来のためになるのか?」と問い、市民の知恵を結集した魅力的な街づくりができていたとしたら、6千人もの仲間や家族がこの街を去ることを、私たちは止められたかもしれない。今こそ、この「お任せ政治」が招いた静かなる衰退のループを、私たちの手で断ち切らなければならないのです。では、この「お任せ政治」の壁を打ち破るために、私たちはどうすればいいのか? その答えとして、今、ひとつの「挑戦」が始まっています。

代表者がすべてを決める「間接民主制」の限界と、その処方箋

この閉塞感を打破するため、強力に立ち上がったのが「住民投票条例設置を実現する会」です。共同代表を務める秋山議員は、現状の政治システムが抱える構造的な問題を、極めて真っ直ぐに、そして情熱的に指摘します。以下は秋山議員の開会挨拶を私なりに要約をして解釈しました。

「 私たちは今、自分たちの代表者として市議会議員や県議会議員を選び、その議員たちに街のルールや予算を判断してもらう『間接民主制』というシステムを使っています。 しかし、これには限界があります。成蹊大学の竹田教授も指摘するように、間接民主制は時に『機能不全』を起こすのです。よく『議会の常識は社会の常識からズレている』と言われます。選ばれたはずの議員たちが物事を決めるとき、私たちの見えないところで、議員同士の貸し借りや、しがらみ、利権が発生してしまう。その結果、市民の皆さんの感覚とはかけ離れた判断が下されてしまうことが多々あります。

身近な例を挙げましょう。この2月、3月に茨城県議会で『議員報酬の値上げ』可決されました。今のこの物価高、厳しい経済状況の中で、なぜ議員の給料を上げるのか? ほとんどの市民が疑問に思われたはずです。このように、議員にすべてをお任せするシステムでは、どうしても構造的に、民意と離れた決断が行われてしまうのです。この弱点を補い、政治の暴走を止める安全装置こそが、私たちが提案している『住民投票(直接民主制)』です」

この住民投票の仕組みがあれば、古河市の重要課題に対して、市民の皆さんの「賛成」「反対」の意思がはっきりと数字で表示されます。 「もし8割の市民が反対しているのに、無理やり事業を強行すれば、次の選挙で落とされるかもしれない」 そう議員や古河市(執行部)に緊張感を持たせることで、政治を市民の側に引き戻すことができる。これが、秋山議員の語る「ハイブリッドな民主主義」の真髄です。しかし、なぜ、合併21年目の「今」、住民投票なのでしょうか?

なぜ今なのか? 「最高規範」の約束と、218億円の超巨大事業

実は、古河市が合併した当初、先輩方は素晴らしいバトンを私たちに遺してくれていました。それが、古河市のすべてのルールの頂点に立つ最高規範、『自治基本条例』です。この条例の中でも、大切な意思決定の手段として『住民投票』の存在がすでにうたわれているのです。つまり私たちは、21年前に約束された精神を、今こそ具現化しようとしているに過ぎません。

例えば、古河市では『新公会堂』の建設が計画されており、最新の試算ではなんと218億円にものぼる莫大な費用がかかることが分かっています。 一度作ってしまったら、後から『やっぱりやめた』と取り返すことは絶対にできません。また、維持費も年間約1.3億円(運営費は含まない)もかかります。だからこそ、作る前に、本当にそれが市民のためになるのか、私たちの意思を確認するプロセスが不可欠なのです。ここで、必ずと言っていいほど、ある「強力な反対論」が立ちはだかります。 「住民投票はお金がかかりすぎるのではないか?」という疑問です。本当にそうでしょうか?

3,000万円で200億円の未来を守る「賢い投資」

「住民投票にはお金がかかる。無駄遣いだ」という声があります。「確かに、単独で住民投票を行えば、大体5,000万円ほどの費用がかかります。しかし、愛知県豊橋市の先進的なデータによれば、他の選挙と同じタイミングで住民投票を合わせる(同日選挙にする)ことで、その費用は【4割削減】できることが実証されています。 古河市でいえば、他の選挙と合わせれば約3,000万円で実施できる計算になります。3,000万円という数字だけを見れば、大金に見えるかもしれません。しかし、100億、200億という、私たちの生活と何世代にもわたる税負担を左右する巨大公共事業を『本当にやるべきか、やめるべきか』を正しく判断するための費用です。 将来、使われない巨大施設に何百億円も垂れ流し続けるリスクに比べたら、3,000万円というチェック機能のためのコストは、むしろ極めて賢く、費用対効果の高い『未来への投資』だと思いませんか? さらに、この条例は一度作って終わりではありません。 今の古河市の状況に合わせて、条例を適宜改善していきます。作って使ってみて、使い勝手が悪ければ、市民の皆さんの状況に合わせて『もっと意見を反映しやすい形』へと都度見直していく。それこそが、私たちが目指す、常に進化し続ける民主主義です古河市の未来を決めるのは、どこかの誰かでも、一部のしがらみでもありません。 今、この場所で暮らし、大切な人と日々を紡いでいる、私たち一人ひとりです。「古河の未来を、私たちの意思で、私たちの手で決めたいと思いませんか?」この街を変えるのは、他でもないあなたの一歩です。

――しかし、実際にこの「住民投票」が導入されたら、私たちのリアルな暮らしはどう変わるのでしょうか? 一般の市民が主役となるまちづくりなんて、本当に実現できるのでしょうか? 次回は、今回ご紹介できなかったゲストスピーカーの山崎さんのお話から、「市民参加型のまちづくりが、どのようにして地域を変え、着地を見せたのか」という事をお伝えできたらと考えています。

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著者

峰 やすゆき

峰 やすゆき

選挙 古河市議会議員補欠選挙 (2024/11/24) 5,783 票
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