2023/10/16
・施設概要
LRTとは「ライト・レール・トランジットの略。低床式車両(LRV)の活用や軌道・電停の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性などの面で優れた特徴を有する軌道系交通システム」のことを表す。一言でわかりやすく表現すれば「全く新しいタイプの路面電車」。低床式なために、段差が少なく車椅子利用やお年寄りに優しい車両となっている。車両カラーは黄色。宇都宮市が雷が多いことから黄色を基調としたとのこと。また、車内は予想以上に静か。
路線は、JR宇都宮駅東口からホンダの事業所などがある芳賀・高根沢工業団地までの全長およそ14.6km。駅は19カ所あり、乗車時間は最大でおよそ44分。運行時間は、宇都宮駅始発・最終の新幹線時刻に間に合うように、午前4時台から午後11時台まで。オフピークは約12分間隔、朝晩のピーク時は約8分間隔(将来は6分間隔)で運行している。
運賃は150円~400円。宇都宮の地域連携ICカード「totra(トトラ)」を使い、沿線に5カ所あるトランジットセンター(自宅から自転車、車、バスで容易にLRTに乗り換え可能なように駐車場等を整備)でバスやエリア限定乗り合いタクシーを組み合わせると、乗継割引が受けられる。また、あらかじめ障害者用のトトラを持つか、車内で障害者手帳を見せれば割引が受けられる。もちろん現金でも乗車可能。沿線にはホンダの工場がある。
朝夕の通勤時には1日平均片道で大型バス23台を出して従業員の通勤の足としていたが、LRT開通によってバス便を廃止し渋滞緩和に貢献している。
・今後の計画
まずは東口でLRTの認知を深めて、2030年前半には西口方面に延伸予定あり。4車線ある道路に走らせる計画で、用地買収の必要性がないため実現性は高い。車両基地の用地確保も進んでいる。さらに将来的には大谷方面まで延伸し、大谷を観光地化したい。
問題は、東口から西口に線路を結ぶ際、JRの高架と新幹線の高架の間を通す工事が必要で、難工事となるだろう。
・所感
LRTありきではなく、もともとは31年ほど前に駅東西の渋滞緩和が課題としてあって、様々な公共交通を模索する中でLRTが浮上したとのこと。市長を中心に、「車なしで自由に移動できるネットワーク型コンパクトシティ(NCC)」の実現に向けて、取り組んできた大旗の象徴がLRTであるとの事。
現在は、創る段階から使う段階に入っている。将来の街づくりを見据えた時間的・空間的スケールの大きさと、市を巻き込んでの取組み、若者を中心に車を持たない世代が増えていく中、脱車社会をにらんだ公共交通のあり方を考える上で、調布市でも大いに参考となる。
調布市も渋滞が酷いエリアがある。渋滞緩和策として、あるいは調布市深大寺一部地区など、公共交通不便地区対策として大胆な公共交通のあり方について検討していきたい。


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