中村 ひとし ブログ
平均寿命83歳の日本と49歳のアフリカ 差を生んだ歴史の罪
2026/8/21
武田邦彦氏の講義「平均寿命83歳の日本と49歳のアフリカ 差を生んだ歴史の罪」で語られた全内容を、時系列と文脈に沿って厳密に省略なく箇条書きでまとめます。
1. 導入:教え子たちとの同窓会と科学者の姿勢
- 名古屋大学・中部大学の卒業生との同窓会:
- 2日ほど前、名古屋大学時代の研究室の卒業生が開いてくれた同窓会に参加した。
- 当時20歳前後で精神的にも未熟だった学生たちが、現在では40代の立派な社会人・サラリーマンとして成長している。
- 当時よく通っていた飲食店(くりおりあ)で、学生時代から世話になっていた女将さんと再会し、中部大学時代の学生も交えて楽しい時間を過ごした。
- 科学者の社会的責任とデータの再整理:
- メディアや指導層の虚偽(過去の熊本地震時の科学者の対応など、死者を出すような嘘)に対して憤りを感じていたが、時間が経ち気持ちを落ち着かせた。
- 新しい基軸の取り組みに向けて過去の膨大な資料を整理していたところ、2013年にコピーした1枚の国際比較データに目が留まった。
2. 所得と平均寿命の相関データ(各国の状況)
- グラフの構造と基本的な傾向:
- 横軸が「国民の平均所得(GDP・ドル換算)」、縦軸が「平均寿命」を示した散布図。
- ある程度の収入(国力・所得)が平均寿命の延伸には不可欠であるが、現代のアメリカのような極端な貧富の格差は望ましくないと指摘。
- 主要国・先進国の位置づけ:
- 日本: 所得は世界最高ではないものの、平均寿命は約82.9〜83歳で世界トップクラス(ベスト)の位置にある。
- アメリカ: 所得水準は日本より高いが、平均寿命は約78歳と日本より約4歳低い。
- その他の先進国: 1人当たりGDP約5万ドル前後の領域に集まり、平均寿命は80歳前後に位置している。
- キューバ・ニカラグア・中国等: 平均寿命はおよそ75歳前後の水準にある。
- ロシアの歴史的経緯と寿命の変動:
- ロシアは寒冷な気候や多量飲酒の習慣に加え、1990年のソ連崩壊(共産主義体制の崩壊)時にエリツィン政権下で西側・米国・ユダヤ資本が乗り込み富を収奪した。
- これにより国民が極度の貧困に陥り医療すら受けられず、10年間で平均寿命が7〜8年低下する大災害となった。
- その後、プーチン大統領が立て直しを図り、徐々に寿命が回復している途中の段階(データ当時は約70歳前後)にある。
3. アフリカ諸国の低寿命と欧州による植民地支配の歴史的罪
- アフリカの現状(約48〜49歳):
- コンゴ、シエラレオネ、ブルンジなどの国々は平均寿命が50歳に満たず(48〜49歳程度)、日本の約半分の水準(日本で言えば約100年前の平均寿命47歳と同等)に留まっている。
- ベルリン会議(1885年)とアフリカ分割:
- アフリカの平均寿命の短さは気候要因もあるが、主因は貧困にあり、その根源はヨーロッパの侵略と収奪にある。
- 1885年のベルリン会議において、欧州列強は現地住民や国家の存在を無視し、暴力・軍事力によってアフリカを勝手に分割した。
- アフリカの国境線に直線が多いのは、自然の地形(川や山脈)ではなく、ヨーロッパ列強が地図上で定規を使って機械的に境界を引いたためである。
- 欧州による奴隷貿易と搾取がアフリカ本来の自立的な発展と寿命の向上を妨げた。
4. 大東亜戦争の意義と日本の歴史的教訓
- 大東亜戦争とアジアの解放:
- アジア諸国は日本の戦い(大東亜戦争)を経て独立を果たした。
- 「太平洋戦争」という呼称は、米軍(占領軍)が「欧米によるアジア植民地支配(米のフィリピン、仏のインドシナ、蘭のインドネシア、英の各地支配)からの解放」というアジアの戦争の本質を隠蔽し、太平洋上の局地戦と印象づけるために強制したものと批判。
- 豊臣秀吉のバテレン追放令と奴隷貿易の阻止:
- 自身はキリスト教の教え自体には親和性を持つが、戦国時代に来日したスペイン・ポルトガルなどの宣教師(バテレン)は日本植民地化の先兵であった。
- 長崎などで日本人女性が奴隷として海外へ船で売られていた実態を目の当たりにした豊臣秀吉が「バテレン追放令」を断行したことで、日本は植民地化と奴隷化の危機を免れた。
- 国家の発展・独立と国民の幸福:
- 自身は病弱で高校も通学が困難な時期(父親がハイヤーを用立ててくれた思い出など)があったが、日本が独立を保ち発展した恩恵により長寿と幸福を得られた。
- 戦後リベラル派の軍国主義批判に対し、「戦って独立を守り植民地にならなかったからこそ、現在の高い平均寿命と幸福がある」と論じた。
5. 結び:データの重要性と知識への向き合い方
- データ作成者への感謝と正しい知識の探求:
- 1つの客観的データやグラフを深く読み解くことで、人生、政治、歴史の真実への洞察が深まり、幸福への視界が開ける。
- 正しい知識や本質的なデータに出会うことは容易ではないため、データを作成・提示してくれた先人に深く感謝し、視聴者にも客観的な歴史・事実の図表に目を通してほしいと呼びかけて講義を締めくくった。