2026/5/16
児童相談所の対応を受けた親御さんから、非常によく聞く話があります。
「何を聞いても、答えてくれない」
「理由を説明してくださいと言っても、お答えできませんと言われる」
「法律上の根拠を聞いても、分かりません、できませんしか返ってこない」
「上司を出してくださいと言っても、法律が分かる人が出てこない」
「公務員としての説明責任を果たしていないのではないか」
こうした場面に出くわすと、親としては当然、怒りたくなります。
子どもを一時保護され、面会も制限され、家庭に戻す条件もはっきり示されない。
そのうえで、職員が法令上の根拠も説明せず、同じ言葉だけを繰り返す。
「お答えできません」
「分かりません」
「できません」
これだけで済まされてしまえば、声を荒げたくなるのは自然な感情です。
しかし、ここで絶対にやってはいけないことがあります。
児童相談所の職員に怒鳴ることです。
児童相談所に怒鳴っても、問題は良い方向に進みません。
むしろ、親が声を荒げたことだけが記録され、
「感情的な親」
「不安定な親」
「子どもを安全に返せない理由がある親」
という材料にされる危険があります。
児相職員の対応が、どれほど理不尽に見えても、そこで怒鳴れば、相手に記録材料を与えるだけです。
では、どうすべきか。
答えは単純です。
怒鳴るのではなく、所長に書面を出す。
これが、本当にやるべき対応です。
職員が不当、違法と思える対応をした場合、その場でまず冷静に確認します。
たとえば、
「今の説明は、児童相談所としての正式な説明ですか」
「その対応の法令上の根拠は何ですか」
「それは行政指導ですか、それとも処分ですか」
「任意のお願いですか、従わなければ不利益があるものですか」
「この発言は、所長の指示に基づくものですか」
こうした確認を、できるだけ落ち着いて行います。
そこで職員が答えない。
あるいは「お答えできません」「分かりません」「できません」と繰り返す。
それなら、そのやり取り自体を記録します。
日時、場所、担当者名、発言内容、こちらの質問、相手の返答。
これを整理し、所長宛に書面を出します。
書面には、次のように書きます。
「何月何日、担当職員に対し、法令上の根拠を確認したが、回答がなかった」
「行政指導なのか、行政処分なのか確認したが、明確な説明がなかった」
「任意のお願いであるのか、従わなければ不利益があるのか確認したが、説明がなかった」
「これは公務員としての説明責任を果たしていない、不当な対応であると考える」
「所長として、当該対応を是正し、書面で回答されたい」
このように、担当職員個人に怒りをぶつけるのではなく、所長に対して、組織としての責任を問うのです。
そして必ず、期限を区切ります。
たとえば、
「本書面到達後、5営業日以内に書面で回答されたい」
という形です。
期限を切らなければ、児童相談所側は放置しやすくなります。
期限までに所長から書面で回答がなければ、次の書面を出します。
「期限までに所長から書面回答がなかった」
「したがって、所長は当該職員の対応を認識しながら、是正しなかったものと理解せざるを得ない」
「所長として、職員に法令を遵守させる管理責任を果たしていないのではないか」
「改めて、書面で回答されたい」
このように、書面を重ねます。
もし担当職員が電話で、
「できません」
「お答えできません」
「書面では回答しません」
などと言ってきた場合も、それで終わらせてはいけません。
その電話内容も、また所長宛に書面にします。
「所長宛に書面回答を求めたにもかかわらず、所長からの書面回答ではなく、担当職員から口頭で不十分な回答があった」
「これは所長としての説明責任、管理責任を回避する対応ではないか」
と記録します。
口頭でごまかされたら、書面にする。
書面に返答しなければ、それも書面にする。
職員の不当な対応を放置すれば、それも所長の責任として書面にする。
ここが重要です。
一時保護のように、明らかに親子の権利を制限するものは、典型的な行政処分です。
一時保護の書面には、不服申立てに関する教示文が書かれているはずです。
これは、児童相談所側も行政処分であることを認めているからです。
また、形式上は「お願い」や「指導」とされていても、実質的に親に義務のないことを行わせたり、逆に本来自由にできることを禁止したりしている場合には、実質的な行政処分として争える可能性があります。
その場合、行政不服審査請求を検討します。
そして、その審査請求の証拠として、これまで所長宛に出した書面を提出します。
「担当職員がこのような不当な対応をした」
「所長に書面で改善を求めた」
「しかし所長は書面で回答しなかった」
「その後も不当な対応が続いた」
「これは所長が認識しながら放置したものであり、管理責任を果たしていない」
このように、行政不服審査請求の場で、所長の責任を記録に残していくのです。
ここで大切なのは、担当職員に腹を立てて終わらせないことです。
もちろん、現場の職員の対応が酷いことはあります。
しかし、その職員に法令を守らせる責任は誰にあるのか。
それは、所長です。
児童相談所長は、組織の責任者です。
職員が憲法、行政法、児童福祉法、行政手続の基本を無視するような対応をしているのであれば、それを改めさせる責任があります。
その責任を果たしていないのであれば、所長の管理責任を問うべきです。
担当職員に怒鳴るのではなく、所長に書面を出す。
書面で回答を求める。
回答しなければ、それも記録する。
不当な対応が続けば、行政不服審査請求の証拠にする。
これが、冷静で、実務的で、最も効果的な対応です。
おそらく、多くの児童相談所長は、十分に法令を学ばないまま、管理職になっています。
現場上がりで、いつの間にか所長になり、行政処分とは何か、行政指導とは何か、説明責任とは何か、書面回答の重要性とは何かを十分に理解しないまま、重い権限を持ってしまっているのかもしれません。
だからこそ、市民側が書面で教えてあげる必要があります。
「これは行政指導ではありませんか」
「これは行政処分ではありませんか」
「法令上の根拠を示してください」
「所長として、職員に法令遵守させる責任があります」
「回答しないのであれば、所長が不当対応を容認したものとして記録します」
こうした書面を出され続ければ、所長も学ばざるを得ません。
部下の職員たちも学びます。
行政は、主権者である国民のために存在します。
公務員が法令を守らないのであれば、国民が書面で教える。
行政を正しく動かす第一歩は、ここにあります。
今回、この考え方を一冊の電子書籍にまとめました。

『児童相談所・児相に怒鳴るな 所長に書面を出せ』
一時保護解除・施設入所・里親委託・28条審判に対抗する行政手続マニュアル
児童相談所の対応が理不尽でも、怒鳴ってはいけません。
やるべきことは、所長に書面を出すこと。
行政手続として記録を残すこと。
不当な対応を所長の管理責任として問うこと。
そして、必要であれば行政不服審査請求の証拠として積み上げることです。
弁護士に頼ればすべて解決するわけではありません。
市民自身が、行政手続を理解し、公務員に法令を守らせる姿勢を持つことが重要です。
これは、児童相談所問題だけの話ではありません。
行政や公務員の不当な対応に対して、市民がどう立ち向かうべきかという問題でもあります。
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児童相談所対応で困っている方。
一時保護解除を目指している方。
面会制限、施設入所、里親委託、28条審判で悩んでいる方。
そして、支援者として親子を支えたい方。
まずは、怒鳴る前に、書面を出してください。
行政を正しく動かすために。
子どもを本当に守るために。
そして、所長に、所長としての責任を理解してもらうために。
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