中谷 あやの ブログ

【一般質問】旅館業・民泊「船橋市の建築基準法違反の簡易宿所2施設の対応とあり方検討委員会について」

2026/9/11

昨日は、旅館業・民泊について一般質問をしました。

現在、船橋市では「住環境との調和に関する旅館業のあり方検討委員会」が開催されており、私も第1回の委員会を傍聴いたしました。

第1回住環境との調和に関する旅館業のあり方検討委員会【会議概要・会議録】
https://www.city.funabashi.lg.jp/shisei/jouhoukoukai/004/02/182/p149341.html


旅館業や民泊については、宿泊需要への対応とともに、周辺住民の生活環境や安全・安心をどのように守っていくのかが重要な課題です。

今回は、あり方検討委員会での議論も踏まえ、現在の旅館業許可や既存施設への対応、住環境を守るための規制のあり方と民泊問題などについて、質問いたしました。

今までの旅館業・民泊に関する質問のまとめはこちらです。

住宅街の一軒家で旅館業が許可される現状―簡易宿所の問題の解決へ
https://nakataniayano.com/archives/4025


下記は、私の質問と船橋市の答弁です。

====一般質問ここから====

旅館業・民泊について 

【中谷質問】

本市では、現在営業している簡易宿所のうち2施設について、建築指導課の現地確認により、接道義務を満たしていない建築基準法違反が判明しています。

この2施設について、旅館業の許可時に建築基準法への適合性をどのように確認し、許可を行ったのでしょうか。また、なぜ許可時に接道義務違反を把握することができなかったのか、当時の審査方法と経緯について伺います。

【保健所答弁】

旅館業法に基づく許可申請を受ける際には、事前相談の段階で建築基準法への適合について確認を行いますが、当該施設については建築基準法に基づく検査済証の確認ができなかったため、申請者に対し、建築基準法所管課で建築基準法への適合性を確認するよう指導しました。

その結果、検査済証や確認済証の再発行はできないことが判明しましたが、旅館業法担当と建築基準法担当の間では、当該建築物が用途変更に当たり確認検査を要しない規模であることを共有しておりました。

また、建築基準法について建築指導課職員を講師に招き、衛生指導課の旅館業担当職員を対象に、主に用途地域、建築確認制度に関する研修を実施しましたが、旅館業担当職員が審査の一環として現地で旅館業法に基づく構造設備基準等の検査を行った際には、建築基準法に基づく具体的な基準については専門外であり、建築物が建築基準法に違反しているとの認識はありませんでした。

しかしながら宿泊者等の安全を守るためには他法令を含め法令が遵守されていることが重要であることから、現在は国の通知を受け、申請者に対し建築士の証明書の提出を指導することにより法令遵守状況を確認することとしており、これにあたって証明書の記載内容について建築指導課に助言を仰ぐなど連携に努めております。

【中谷質問】

「確認検査を要しない規模であった」とのことですが、建築確認等の手続が不要であることと、建築基準法への適合が不要であることは全く別の話です。

検査済証や確認済証が確認できないのであれば、なおさら慎重に建築基準法への適合性を確認すべきだったのではないでしょうか。保健所だけでは判断できないのであれば、建築部と連携して確認すべき事案だったと考えます。

また、違反の2施設は、現地を見れば接する道路が非常に狭く、不特定多数の方が宿泊する施設として、接道要件に疑問を持つことができたと考えます。

建築指導課職員を招いて研修を行っていたとのことですが、接道については研修に含まれていなかったとのことです。今後は、両課で情報を共有し、必要な内容を確認し、研修を進めていただくことを要望します。

つづきまして、建築基準法違反の2施設についての今後の対応について伺います。

①違反を確認した時期、これまでの是正指導、是正期限及び現在の是正状況

②建築指導課、消防局、保健所による情報共有や合同の安全確認を行ったのか

③なぜ建築基準法違反が是正されていない状態で、現在も簡易宿所として使用を継続しているのか、お答えください。

【建築部答弁】

質問にありました2施設については、市内の簡易宿所47施設について資料調査を行った際に接道要件を満たしていないおそれがあることを把握し、本年6月23日に現地状況を確認して違反であることを確認しています。そのため、建築指導課と相談するよう保健所を通じて事業者に伝達しています。

なお、現時点では指導の前提となる事業者との具体的な協議ができていないことから、改めて建築指導課から事業者に対してこれまでの経緯や今後の是正方法等について確認して参りたいと考えています。なお、保健所等との情報共有は適宜行っており、合同の安全確認は必要があれば行っていきたいと考えています。

【保健所答弁】

当該施設に対し、合同立入検査は実施しておりませんが、保健所から建築基準法への適合状況を確認するために必要な資料を所管課へ提供し、所管課が実施した確認結果について共有しております。なお、消防法令については許可時に消防局が交付した適合通知書を確認しておりますが、同様に情報を共有しております。

旅館業法においては他法令違反をもって許可を取り消す事ができないと考えていることから、許可の状態が継続しておりますが、法令遵守は各所管課が責任をもって指導するものと考えており、保健所としては営業者に対し、法令への適合状況を所管課へ確認し必要な是正措置を行うよう指導しております。

【中谷質問】

市は6月23日に建築基準法違反を確認していながら、現在に至るまで事業者との具体的な協議ができておらず、是正期限も定めていないということです。

建築基準法違反の簡易宿所については、国から重要な通知がでております。平成27年、川崎市の簡易宿所で火災が発生し、5名が死亡、19名が負傷しました。この重大火災を受け、国は全国の自治体に簡易宿所の違反対策の徹底を通知しました。さらにガイドラインを策定し、法令違反や火災危険性等を考慮した合同立入検査や、消防、建築、営業許認可部局の情報共有を求めています。

また、建築基準法では、違反建築物について使用禁止・使用制限等の措置を命ずることができます。違反を把握しながら営業が継続され、万が一、火災等により人的被害が発生した場合、その責任をどのように考えるのか?市の見解を伺います。

【建築部答弁】

現状では、事業者から違反の是正へ向けた対応方針を確認できていないこともあり、直ちに建築基準法第9条に基づく使用禁止・使用制限をすることは考えていません。市の責任とのことですが、不特定多数の人が宿泊する簡易宿所については、火災や災害時の避難安全性が極めて重要であると認識しています。このことから、事業者への確認を速やかに行い、事業者が是正に向けた必要な安全確保措置を講じるよう求めていくことが重要であると考えています。

【中谷質問】

期限を明確にして、迅速な対応を求めます。本市が持つ監督・是正の権限を適切に行使し、速やかに必要な安全確保措置を講じてください。

次に、旅館業施設の固定資産税について伺います。

以前の一般質問で、簡易宿所として営業していても、資産税課がその利用実態を把握できず、住宅用地特例が適用されたままとなる可能性について取り上げ、現在既存施設について課税状況の確認を進めているとのことです。

住宅用地特例は、住宅の敷地について固定資産税等を軽減する制度ですが、市内の旅館業施設のうち住宅用地特例が適用されている施設は何施設あるのでしょうか。

既存施設について、「確認対象施設数」「確認済み施設数」「住宅用地特例が適用されていた施設数」「そのうち特例の見直しが必要と判断された施設数」をお答えください。

【税務部答弁】

9月1日時点で、旅館業営業許可情報を基に調査の対象となる施設が83件でございます。このうち住宅用地の特例が適用となった施設が41件、特例の未適用が42件でございました。特例適用の41件うち24件について調査等が完了しており、その結果、13件については住宅用地特例の見直しが必要となりました。残る17件については、現在、調査等を進めているところでございます。

【中谷質問】

本来適用されない特例を受けていたのであれば、課税の公平性の観点からも是正が必要です。誤った適用が確認された場合には、法令上可能な範囲で過年度分を含め、適正に課税すべきと考えますが、市の見解を伺います。

また、これは旅館業だけの問題ではありません。市内の民泊についても、届出情報を関係機関と共有し、住宅用地特例が適正に適用されているか調査・確認する必要があると考えますが、併せて市の見解を伺います。

【税務部答弁】

地方税法の規定により、固定資産税は原則として5年間遡って変更することが可能です。固定資産税は、賦課期日である1月1日時点の実際の利用状況に基づき課税がなされる現況主義を原則としております。このことから、調査等により各年度の賦課期日における利用状況が住宅用地特例に該当しないと確認できた場合には、過年度分も含め、その事実に基づき課税を変更してまいります。

住宅宿泊事業に基づく民泊につきましては、届出がある都度、民泊制度運用システムから市に情報提供がございます。

そのシステムを利用し、届出内容を確認するとともに、必要に応じて施設の現地確認や届出者に対する居住実態の確認を行っております。

このような調査、確認において、住宅用地特例に該当しないと確認できた場合には、旅館業施設と同様に課税を変更してまいります。

【中谷質問】

現在、本市では「住環境との調和に関する旅館業のあり方検討委員会」が開催されており、私も第1回の委員会を傍聴いたしました。本委員会では、旅館業や民泊、建築、住環境、地域トラブルなどに関する専門性や実績が重要だと考えます。各委員について、どのような専門性や具体的な実績を評価し、有識者として適任と判断したのか、選任理由をお答えください。

【保健所答弁】

あり方検討委員会は6名で構成されております。それぞれの委員につきましては、まちづくりの基礎となる都市計画の専門家として、本市の都市計画審議会の委員である大学教授、委員会での検討課題等を法的な視点からご意見いただく千葉県弁護士会京葉支部推薦弁護士、地域団体の代表として町会・自治会の立場からご意見をいただく船橋市自治会連合協議会推薦委員、オーバーツーリズムなどの問題も関連する観光振興の立場からご意見をいただく船橋市観光協会推薦委員、地域と地域住民の安心と安全を守る立場としてご意見をいただく船橋警察署生活安全課長、大切な命と財産を守るため、住宅防火等に関する知見を有する船橋市消防局予防課長といったお立場の有識者の方々にご就任いただいております。

委員の皆様からそれぞれの専門的知見をもって旅館業の現状を踏まえたご意見をいただけるよう、事務局として現状の説明に努めてまいります。

【中谷質問】

第1回委員会では、令和7年度に簡易宿所への苦情があったのは「1施設」と報告されましたが、実際の苦情件数は40件あったとのことです。施設数だけでは、苦情が繰り返されている実態や、住民が置かれている状況が十分に伝わりません。今後は、苦情の対象施設数だけでなく、苦情件数も併せて報告すべきと考えます。

また、第1回委員会の開催後、これまで問題となっていた施設とは別の簡易宿所について、市へ通報したとの連絡を市民の方からいただきました。委員会の開催を知り、これまで声を上げられなかった市民から、新たな通報が寄せられることも考えられます。こうした新たな苦情や通報についても委員会に報告し、最新の実態を共有した上で議論すべきではないでしょうか。市の見解を伺います。

【保健所答弁】

「第1回 住環境との調和に関する旅館業のあり方検討委員会」では、市の現状を俯瞰した議論を行っていただくため、旅館業に対する苦情施設数、住宅宿泊事業に対する苦情施設数、宿泊施設以外に対する苦情施設数を併せて掲載することにより、全体像として把握しやすい苦情施設数でお示しすることとしたものです。第2回以降のあり方検討委員会におきましては、施策の具体的な内容に踏み込んで集中した議論を進めていただき、可能な限り速やかに施策に反映する必要があると考えていることから、市内における苦情の件数や苦情件数の変化については、各委員へ事前に共有した上で、適宜、委員会においても事務局からご説明することを考えております。

【中谷質問】

次に、今後の規制について伺います。

民泊規制が強化され、旅館業へ転換する事業者が増える中、船橋市の規制が緩ければ、住環境への配慮が不十分な事業者が流入することも懸念されます。

そこで、あり方検討委員会では、特に次の4点を検討していただきたいと考えます。

  • 住居地域におけるフロントの設置と営業者等の常駐
  • 現にトラブルが生じている既存施設への運営基準の適用
  • 住居地域における宿泊人数の上限
  • 私道共有者への事前説明・承諾

以上について、住環境を守るための実効性ある規制として、あり方検討委員会で具体的に検討すべきと考えますが、市の見解を伺います。

【保健所答弁】

市といたしましては、特に住宅地において旅館業の営業により周辺の生活環境に悪影響が及ばないよう、実効性のある施策を検討することが重要であると考えており、第1回検討委員会においても同様の見解が示されております。他自治体の規制状況を研究し、適切に運営している事業者の手法も参考としながら、議員ご提案の事項も含め、最も効果的と考えられる施策について第2回以降の検討委員会で検討を進めてまいります。

【中谷質問】

次に、民泊について伺います。あり方検討委員会では、「旅館業の規制を厳しくすると民泊が増えるのではないか」との意見があり、委員長からも、あまり厳しいルールを設けなくてもよいのではないかとの発言がありました。

しかし、私はむしろ逆の懸念を持っています。自治体によって規制に差があれば、規制の厳しい自治体を避け、規制の緩い自治体で旅館業を始める事業者が増える可能性があります。

国は民泊について、地域の実情に応じ、住宅地や学校周辺等で新規の民泊を禁止する、いわゆる「ゼロ日規制」も可能であることを明確にしました。現在、民泊は千葉県が所管していますが、住宅地などについて、営業日数や区域規制の強化を求める考えはないでしょうか。

また、住宅宿泊事業法第68条では、必要な手続きを行うことで、保健所設置市が都道府県に代わって民泊に関する事務を処理できる仕組みがあります。将来的には、本市がこの事務を担うことも含め、市が主体となって民泊対策を行える体制について検討すべきと考えますが、市の見解を伺います。

【保健所答弁】

市が住宅宿泊事業の事務を行うことは考えておりませんが、同法に係る規制については、県において検討に着手されているものと承知しております。今後、市で旅館業に係る施策の検討を進めていくにあたり、県の検討する施策の方向性を注視し、必要に応じて県と情報の共有を図ってまいります。

【中谷要望】

今回の議論は、船橋市が安心して暮らせるまちになるのか、近隣の旅館業や民泊に不安を抱えるまちになるのか、今後を左右する重要なものです。

市民の生活環境と安全・安心を第一に、責任を持って検討を進めていただくことを強く要望します。

====一般質問ここまで====
 

旅館業・民泊の被害については、被害を受けている船橋市の住民の方のブログをお読みください。

https://note.com/tonarino_minpaku/n/ne1310e840634


船橋市、このままでは明日は我が身です。希望に満ちて、がんばって働いて買ったマイホーム。

ある日突然、隣に簡易宿所(一軒家ホテル)ができて、不特定多数の宿泊客がスーツケースをゴロゴロやってきて、騒音・不法侵入・火のついたタバコのポイ捨て・無断駐車など、不安とストレスで眠れない日々。

安心して子育てができません。それが毎日続く。どれだけ苦しいか、想像してみてください。

市民の生活環境と安全・安心を第一に、責任を持って検討を進めていただくため、一般質問しました。

議会で質問して議事録に残す重さを毎回ヒシヒシと感じながら質問しています。

一般質問は20分ですが、この20分で少しずつ政策実現できたり、市民の方のお困りごとの解決に繋がったりしています。

20分を効果的に使えるように、もともと作った原稿を半分くらいに削ぎ落として、時間をはかって、何度も読んで、準備するのが一般質問の私のルーティンです。

船橋市が『暮らしやすく、生きやすい』まちになるように働こう🌸
 

船橋市議会議員 中谷あやの公式サイト
https://nakataniayano.com/

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著者

中谷 あやの

中谷 あやの

肩書 『CTC行政書士法人』代表行政書士  『一般社団法人やまとなでしこ』代表理事 女性コミュニティ『微魔女会』代表
党派・会派 無所属

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