2026/6/8
2027年3月31日までに400冊読む修行🏋️♀️
現在 331/400冊
題名 『第3版 行政評価の導入と活用 ―予算・決算、総合計画―』
所感「本書を読んで、行政評価がなぜ予算に活かされないのかがよくわかりました。事後評価が9月に終わっても、その結果が反映されるのは翌年度の10月の予算要求、つまり1年以上のブランクが生じる仕組みになっているからです。これは制度の設計の問題だと感じました。」
📘本の概要📘
地方自治体が行政の仕事を評価する「行政評価」という制度があります。本書は、その仕組みと、予算編成・総合計画への活用方法を解説した1冊です。
行政評価が広まった背景には、1990年代のバブル崩壊後の財政危機がありました。国と地方が同時に財政が悪化し、国による自治体支援が難しくなりました。それに加え、旅費をめぐる不祥事なども重なり、自治体には「説明責任(アカウンタビリティ)」が強く求められるようになります。住民は自治体に税金を預けた「信託者」であり、自治体はその財産を最小のコストで最大の成果をあげるよう運用する責任を負う、という考え方がその根本にあります。
この流れの中で、三重県(事務事業評価システム)や静岡県(業務棚卸表)などが先駆けとなり、事業ごとに「何を目的に、いくらかけて、どんな成果が出たか」を数字で測る仕組みが生まれました。2016年時点では、都道府県100%、政令市95%、市区の83.5%が行政評価を導入済みです。
本書の核心は、行政評価を予算編成に結びつける部分にあります。これまでの予算編成には大きな問題がありました。その1つが「増分主義」です。前の年の予算をそのまま引き継ぎ、そこに増減をつけるだけなので、目的を達した事業にも予算がつき続けます。あるアンケートでは、職員の半数が「やめても住民は困らない仕事がある」と答えたという事実が紹介されています。それでも予算シーリング(一律カット)では9割の予算がつくため、仕事はなくなりません。
本書が解決策として示すのが、首長を中心とする少数の経営層が重点施策を決め(集権化)、それ以外の事業については各部署に予算を一括して任せる「枠配分予算」(分権化)です。この2つをセットで導入し、行政評価で成果を確認する仕組みを作ることで、限られた財源を成果に基づいて配分できるようになります。
埼玉県秩父市の例では、行政評価の改善・改革欄の記載に基づかない予算要求は認めないという原則を設けていました。これにより、予算の要求側も査定側も「どんな成果のために使うのか」という視点で議論できるようになったのです。
さらに本書は、1年単位の事務事業評価にとどまらず、総合計画を「戦略計画」として機能させることの重要性も説きます。施策ごとに数値目標を設定し、住民満足度調査や社会指標との比較によって進捗を管理する。そのうえで、成果の出ていない事業を削り、重点事業に財源を集中させる。
行政評価を導入している自治体の約76%が「予算要求には反映している」と答えた一方で、「財政当局の予算査定に原則反映」は約29%にとどまるという調査結果があります。評価が要求側には使われても、査定側には届いていないのが現実です。本書はこの溝を埋めるための具体的な手順を示しています。議会の側からも、評価と予算の整合性を問うことが求められる時代です。
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【ルール】
①本の読み返しOK(カウントは2回まで)
②挫折禁止の為、宣言と公開
#大和市 #大和市議会 #星野翔 #稲沢克祐 #イマジン出版

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