
以前からお伝えしているところですが、文京区は来年の9月から、部活動の地域展開の第1弾を始めます。が、とてもとても手探り感のあるものです。ツッコミどころは多いのですが、移行期なので見守るしかないのかなとも思います。
まず対象になるのはサッカー部とバドミントン部です。サッカー部が現状あるのは音羽中と三中の2校のみ。この2校の活動に、週末に限りどこの中学の生徒でも参加できるようになります。

割と意味不明ですよね。はい。まず前提として、この2校はすでに部活動は業者に委託しています。部活動の地域移行(地域展開)は教員の負担軽減が主目的ですから、その点ではサッカー部に関しては完了しているわけです。
国からのお達しでは、まず土日の部活から教員を完全に解放しなさいということになっています。将来的には平日もですが、すぐやらなければいけない訳ではありません。最終形としては学校以外の様々な団体が学校という施設を利用しつつ活動をしていきましょうということです。参加者は色々な学校から集まってくるイメージです。
「まず土日だけ」「地域展開」をやってみるというのが、今回の案です。つまり平日は普通の学校単位の部活で、土日は地域の誰でも参加できる部活です。3年間の試験的な取り組みとなります。
実際に他校の生徒が来るのかはさっぱり分かりません。平日も含めて他校の生徒の参加OKなら将来的には来るでしょう。ただ現状ではサッカーをやりたい子は既にこの2校を選んで就学している可能性が高そうです(中学は自由選択制)。またはクラブチームのユースに入るか。そんなわけでこの実験で何が得られるかというと、かなりかなり微妙です。ただ国のスケジュールに従ってやっているという感じでしょうか。
バドミントン部も部がない3校の子は週末のみ他の3校でバドができるそうです。

最終的には全ての部活を地域移行(地域展開)するのですから、最初から全部移行した方がいいという考えもあるでしょう。神戸市はラディカルで「コベカツ」の銘打って来年度より全部の部活をやめて様々な団体に委ねるそうです。学校は活動場所はもちろん貸しますが、教員は関わりたい人だけ正式に副業として関わる。
教員にも部活をやりたい人は多いので、副業でやれるなら待遇改善でいいよね、と思います。しかし冷静に考えると労務管理上の問題があります。まず本業の勤務時間内に副業を認めるのはさすがに難しい。それを避けるため、コベカツは全て5時以降の開始となっているそうです。これはなかなかユーザー目線では微妙かも。あと副業とはいえ本業と合わせて労働時間が極端に長くなりすぎる事は避けなければいけません。いままで何となく管理していた勤務時間が見える化してしまうと別の問題が出てきそうです。
そんなわけで、物凄く慎重にやる結果、何のためなのかよくわからなくなってしまった文京区と、改革の先端を突っ走っている神戸があるわけですが、多分その間に無数のやり方があるでしょう。色々な自治体の取り組みを観察していきたいと思っています。
あと大会。中体連傘下の大会は教員が運営していると。つまり顧問の先生は指導からは抜けられても大会運営のお手伝いからは抜けられないみたいですね。それは教育委員会からは手を出せないみたいな事を言われました。任意の団体であるならそうかもしれません。
私自身を振り返ると中高では部員数十人規模でありながら顧問なんぞ年に2回くらいしか顔を出さない文化部をやっていて、大会なんかもないので公立の運動部の雰囲気みたいなのは肌感覚としてはサッパリわからないのが辛いところです。
とにかく複雑で出口が見えない部活動改革ですが、教員の働き方改革が急務であることは間違いないですので、なんとか不満が出ない形で前に進めていけたらいいなと思います。