西田 まちこ ブログ

情報弱者への支援とデジタル格差解消について

2026/7/26

 先の練馬区議会第二回定例会にて、情報弱者への支援とデジタル格差解消について質問しました。

総務省の調査によれば、世帯におけるスマートフォンの保有割合は90.5%に達し、個人の保有率も8割を超えるなど、今やモバイル端末は生活に欠かせないインフラとなりました。しかし、年齢階層別に見ると、80歳以上の層では未だ2割以上が端末を保有しておらず、世代間の格差は顕著です。

 近年、スマートフォンや各種アプリの普及により、私たちの生活は格段に便利になりました。行政手続きや医療予約、金融サービス、買い物に至るまで、多くの分野でスマートフォンアプリの利用が前提となりつつあります。しかし一方で、こうしたデジタル化の流れから取り残されている人々、いわゆる「情報弱者」の存在が大きな社会課題となっています。現代における情報弱者とは、情報が届かない人ではなく、届いているのに「認知できない」「判断できない」「使いこなせない」人たちを指します。高齢者や障がいを持つ方、経済的に端末や通信環境を整えられない人などは、アプリを利用できないことで、必要な情報やサービスにアクセスしにくくなっているのが現状です。このような状況は、情報格差を拡大させ、結果として生活の質や安全性にも影響を及ぼしかねません。

 本区においても、様々な行政サービスにインターネットから申し込めるようになり利便性は向上しましたが、この現状を区としてどのように捉えているのでしょうか。「便利さ」の陰で不安や孤立感を深める区民を一人も出さないために、どのような仕組みを設計していくのか、あわせて区の見解を伺います。

 

 行政において重要なのは、対面でのサポートや電話窓口など、デジタル以外の手段を併存させることです。すべてをデジタルに一本化するのではなく、多様な選択肢を残すことで、誰も取り残さない社会を目指すべきと考えます。

紙の申請書や対面窓口が縮小され、アプリ利用が事実上の唯一の手段となった場合、それを使えない人は社会参加の機会そのものを失いかねません。また、サポート体制が不十分なままデジタル化が進むことで、不安や孤立感を強める要因にもなり得ます。技術の進歩を真に豊かなものにするためには、その恩恵をすべての人が享受できる環境づくりが不可欠です。

具体的な事例として、本区が実施しているpaypay20%還元事業や本年2月から開始された東京都の「東京アプリ生活応援事業」はアプリをダウンロードしないと利用できません。これらの事業は物価高騰に直面する区民にとって大きな支援となります。しかし、その申請がアプリ限定となれば、操作に不慣れな高齢者や端末を持たない方々にとっては、支援そのものから排除される結果を招きかねません。

他区においては、常設のサポートデスクを開設するなど、デジタル格差解消に向けた先進的な取組が始まっています。

そこで本区として、これらのアプリの申請サポートについて、サポート体制の拡充を求めます。高齢者に限っては、はつらつセンターにて区主催のスマホ講習会は毎月実施されていますが、定員の枠が少なく、毎回キャンセル待ちが発生しています。枠の拡大を検討するとともに、高齢者が日常的に集う場所で相談会を開催している団体へ、より積極的な協力支援を行うべきと考えますが、区の見解を伺います。

 また、デジタルリテラシーの向上については、単なる操作方法の伝達に留まらず、利用するメリットや安全性を理解し、主体的にデジタルツールを活用できるような「伴走型」の支援が必要と考えますが、今後の取り組みを伺います。

 

企画部長

 区では、場所や時間を選ばずパソコンやスマートフォンから手続き、相談ができるようオンライン化を進めるなど、区役所のデジタル化を推進しています。区は、区民に身近なはつらつセンターや敬老館でスマホ教室や相談会を開催しています。相談会では、一人あたり1時間を確保し、伴奏型の支援を行っています。個別の相談に随時対応するため、はつらつセンターに設置した常設のスマホ相談窓口と合わせて、昨年度は延べ4,600人の方にご利用いただきました。そのほかシルバー人材センターと連携し、シニアスマホ相談員を老人クラブや図書館等に96回派遣しています。

 障害者の支援として中村橋福祉ケアセンターに、障害者ICT相談窓口を開設し、障害者の意思疎通を助けるツールの相談、体験や操作方法のサポートを行っています。引き続きデジタル化の推進と情報弱者への支援を両輪で進めてまいります。

東京アプリについて:

都は、2月から物価高対策として、東京アプリをダウンロードしてマイナンバーカードで本人認証をした15歳以上の都民へのポイント付与を始めました。5月末時点で、約510万人が本人認証をしましたが、年齢別にみると、認証した人のうち70代が8.5%、80代以上が3.0%にとどまり、スマホ操作に不慣れな高齢者の認証が進まない傾向にあることがわかりました。そのため、スマートフォンの操作に不慣れな人を対象に、対面でのサポートを7月28日から始めます。

サポートは毎週火・水・木曜日に都議会議事堂1階の都政ギャラリーで来年3月末までで、各日午前10時半、午後1時半、午後3時の各回50分の講義形式。都職員らがアプリのダウンロードや登録、ポイントの申込などを支援します。事前予約が必要で、コールセンター(03-6901-7979)で受け付けています。

東京アプリ生活応援事業の対面サポートを7月28日(火曜日)開始|7月|都庁総合ホームページ

 

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著者

西田 まちこ

西田 まちこ

肩書 練馬区議会議員
党派・会派 都民ファーストの会

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