長田 たくや ブログ

10月からジェネリック医薬品を選ばないと負担増!【なまぬるーい!!】

2024/10/9

こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
なんと今年10月からジェネリック医薬品の自己負担ルールが変更になりました。……が、計算がややこしい! 行政の仕事に携わってよくある手だなと学んだのが激変緩和」。急な値上げではなく、人々の感覚を麻痺させて徐々に慣らして上げていくのです。


■ 選定療養とは?
2006年の健康保険法改正で選定療養が導入されました。

 (保険外併用療養費)
第百三十一条日雇特例被保険者が受給資格者票を提出して、第六十三条第三項第一号又は第二号に掲げる病院若しくは診療所又は薬局のうち自己の選定するものから、評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けたときは、その療養に要した費用について、保険外併用療養費を支給する。
2第百二十九条第二項、第四項及び第五項の規定は、保険外併用療養費の支給について準用する。

要は、患者の希望で必要以上の“質”を保険医療に求める場合差額は自己負担ね、という仕組み。
これまでも選定療養のメニューはいくつかありましたが、今回から「ジェネリックがあるのに先発品を選ぶ」ことも選定療養の対象になりました。

実は、ずーーーーーーーーーーーーーーっと前から「そうしなさいよ」思っていました。

調剤薬局は後発品の採用割合で点数が変わるため、昔からジェネリック推し。数量ベースなので、先発品で90日分×18錠みたいな処方が入ると割合が一気に崩れやすく、薬局現場では「う゛っ!」となるやつです。
➡だからなんとか後発品にしてくれとお願いするのです。

そんな努力ですが、悩んだり説得するのにも結構時間がかかるもの。本音を言えば、先発を選んだら全額自己負担でいいのでは? 医学的理由がある場合のみ例外にすれば、制度はシンプル、保険財政にも確実に効く。薬局の“努力点数”による患者負担の増額も減ります。——なぜやらないのか、と長年思ってきました。

■ なまぬるい
10月から選定療養の対象と聞き「おっ」と思いましたが、実際の中身は負担増はごく一部+計算が複雑という設計。

図でみたらわかるように、ほんのちょっと患者負担が増えるだけです。
しかも計算が本当にややこしい(参照:GemMed
(考え方:例)
先発品:500円
後発品:250円 とします。
この差額500ー250=250円の¼=62.5円が“追加自己負担”となる。
→ 先発500円ー62.5円 = 437.5円に保険(7割給付)がかかるイメージ。

(実際の負担額)
実際の自己負担額(3割負担のケース)
保険対象:437.5円 × 0.3 = 131.25円
追加自己負担:62.5円は保険外。実費+消費税10% → 68.75円
合計自己負担:131.25 + 68.75 = 200円

ややこしすぎる!!

(私の理想)
先発を選んだ:500円(自己負担)
後発を選んだ:250円 × 0.3 = 75円(自己負担)
もうこれでええやん?(消費税も混ぜない)

■ 対象先発品リストと差額感
厚労省サイトには対象先発品のリストがあります。先発と後発の価格差は薬ごとにまちまち。

抗がん剤は差が大きいものが多く、例えばトラクリア錠は先発:3,327円/錠、後発:524.4円/錠と差が大きい。自己負担の設計次第で家計インパクトは相当変わるはずです。

■ 病院(院内処方)への影響は?
この制度は院内処方でも適用されます。病院には薬価差益(仕入と薬価の差)を見込んで先発品をあえて採用してきた例もあります(経験上)。
ただ、選定療養で患者負担が増えるなら、“医学的理由”を丁寧に整理して先発を維持するのか、後発へ切り替えるのか、
判断が迫られるでしょう。現場への影響はそれなりに出ると見ています。

■ “適応がない後発品”の扱い
先発品が適応拡大で新たな病名に保険適用を広げると、その部分は特許で保護され、後発品ではカバーできない期間が生じます。処方せん側の保険病名が薬局で厳密に見えないケースもあり、実務上の取り扱いは気になるところ。

この場合の選定療養の扱いは私も調べましたが、はっきりした運用解説は見つけられませんでした(要続報)。


医療費が下がる方向は歓迎。ただし今回は差額の1/4が自己負担という穏当設計。将来的に1/2くらいまで段階的に引き上げられる可能性もありそうです。

そして、病院を利用しない“健康な人”に明確なインセンティブがある制度設計にしてほしい。未病・セルフケアに報いる仕組みがないと、公平感も財政の持続性も担保しづらいと考えます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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著者

長田 たくや

長田 たくや

選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
党派・会派 参政党

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