長田 たくや ブログ

【川西市ごみ有料化問題⑤】 ごみ有料化は不要だ 【膨大なデータを解析して強く思う】

2024/8/31

こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
川西市がごみ回収の有料化に向けて検討を始めている話があります。財政上のためではなく、“ごみ減量”が目的だそうです。

環境省の「廃棄物処理技術情報」のページからダウンロードできるデータを、素人なりではありますが分析してみました。まずは作成したグラフを共有します。
参照:環境省の廃棄物処理技術情報(ここのデータを用いています)


■ ごみの量の推移
まず日本のごみの現状を見ましょう。平成元年(1989年)あたりから増え始め、2000年をピークに徐々に減少、2010年くらいにプラトーになります。

日本の廃棄物処理 令和元年度版 より抜粋

環境省の「廃棄物処理技術情報」から得られるデータは1998~2022年でしたので、その中から有料化した自治体を抜き出すことから始めました。有料化自治体の把握には、山谷修作氏が作成した一覧表を参照しています。ご自身の自治体がどうなのか、一度調べてみてください。
参照:ごみ有料化実施自治体一覧

■ データの選択除外基準
比較に用いた指標は「1人1日あたりごみ排出量(g)」です。一般ごみの内訳は、家庭系+事業系=総ごみ量となっています。有料化は家庭系ごみに直結しますが、年途中で算定方法が変わっていてややこしかったため、ここでは総ごみ量を採用しました。

古いデータは算定方法が迷走している印象もあり、単純な「ごみの量/住民総人口」が扱いやすいと判断しています。

解析にあたり、以下の基準を設けました。
・町村は除外(絶対数の少なさ・処理場がない場合もあるため)
・災害等で急増したごみ量は「パニック値」として削除(災害の有無を確認)
・合併などで有料化前のデータが2年分ない自治体は除外
・2000~2020年以外に有料化した自治体は除外(前後関係を最低2年確保するため)

■ 結果
まず、単純なベタ打ちの生データから。各年の全国データの中から、有料化している市だけを抽出しています。上記、環境省の総量データと似た動きですね。あの環境省のグラフはY軸が0始まりではないので、変化が実際以上にダイナミックに見える“おなじみのやつ”です。気持ちはわかります。

これの平均値をとってみると・・・かなりシンプルになります。

「1人あたり」系の数値は、単純平均だと母数の違いでズレが出るので本当は避けたいのですが、今回は絶対値より傾向を見るのが目的なので良しとしました。詳しい処理に明るい方がいれば教えてください><。
(例:30を3人=1人あたり10、60を2人=1人あたり30。10と30の平均は20ですが、本来は(30+60)÷5人=18。)

ここからが本番です。有料化の効果を見るため、各自治体で「有料化した年」を起点(0年)として、そこからの変化量を見ました。結果がこちら。

……意味わかりませんね(笑)。そこで平均値をとってみました。

なんじゃこりゃ……。これでも読み取りづらい。次に、有料化前をカットし、有料化後5年間に絞ってみました。

すると、少し見えてくるものがありませんか。有料化自治体だけをピックアップして増減を調べると、2010年以降はごみ減量の度合いが鈍化しています。これから有料化を検討する自治体は、過去の“栄光データ”を見て踊らされていないでしょうか。
同じデータで、有料化年を原点に前後の排出量がどう動くかも確認しました。

やはり、有料化を起点にごみが減る傾向自体は確認できます。一応、平均しても同様の印象です。

ここで、有料化の実施時期で2000~2009年群2010~2020年群に分けました。すると……

近年に有料化しても、以前ほどの効果は得られていないことが分かります。なお、この図は取得可能な全期間の平均なので、実施時期が古いほどマイナス幅が大きくなるのは当然の面もあります。そこで、有料化後5年間に限定して再計算しました(2010~2022年群は、実質2017年までのデータしか使えません)。

有料化後5年間を見ても、効果は「あるがかなり落ちている」。私は、有料化による減量効果は時代背景のブーストが大きく、それを有料化そのものの効果として過大評価しているのでは、と考えています。その過大評価を根拠に「ごみ減量=有料化が最適解」としてしまうのは納得できません。今回はそれを確かめたくて、こんな“解析の真似事”をしてみました。

■ 時代背景とは
ズバリ!紙の出荷量の低下が大きいはず。特に事業系ごみはIT化で相当減ったと思います。また、市町村合併が進み、多くの自治体が消滅・統合されました。これにより、ごみ回収・処理の運用効率が上がったのも効いていると感じます。

そして許せないのが、合併のタイミングでごみを有料化している自治体が非常に多いこと。どさくさに紛れた蛮行だ。


今回は有料化した市だけをピックアップして分析しました。では、有料化していない自治体はどうなのか。比較のため、こちらも分析してみたいと思います。データの読み上げチェックなどアナログ作業は、友人や妻にも手伝ってもらい、まるで大学院時代を思い出す作業でした。……とはいえ時間がかかる。知識がある人なら一瞬で分析できるのでしょうが、ここは仕方ありません><。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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著者

長田 たくや

長田 たくや

選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 薬剤師で市議会議員
党派・会派 参政党

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