2024/7/8
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
リフィル処方箋ってご存じでしょうか?
英語の refill は「再び詰める」の意で、2022年4月から利用可能になりました。解説します。
■ リフィル処方とは
見た目は普通の処方箋ですが、備考欄に「リフィル」と記載があります。
医師が可能と判断した慢性疾患(血圧や糖尿病など)では、1枚の処方箋で2~3回分の処方を分けて調剤できるシステムです。これをリフィル処方と言います。
【具体的な流れ】
1回目:薬局で調剤 → 処方箋原本を患者に返却
2回目以降:原本を薬局に直接持参すれば調剤可能
これが3回まで実施可能です、

■ 突貫運用と戸惑う薬局
リフィル処方箋は、表面の下側にリフィル項目が極小で記載されています。
2回、3回と繰り返し使用するため、法律で決められた調剤した薬局と薬剤師の記載・捺印をする場所が物理的にないのです。
ではどうやって運用するのかと言えば、処方箋の裏に1回目、2回目と手書きなどで書いて、そこに調剤薬局の名前と薬剤師の記名捺印をするという…有体にいえば、既存様式に無理やり詰め込んだ仕様です。

■ リフィル処方へのギモン
【次回の来局はいつでもいいの?】
例えば30日処方なら、調剤後30日目の前後1週間に来局。つまり、早すぎても遅すぎてもダメ。
来局予定の遅延時には、薬局から連絡する(レセコンのアラートで対応する)
【原本をなくしたらどうするの?】
一旦、処方箋原本を患者さんが持って帰るため人によっては失くします。
紛失時は、もう一度病院に行ってまた処方してもらってください。
【なんでこんなことするの?】
医療費削減のための施策です。要は、病院の再診料などを削るためですね。
普通に考えてみてください。病院からしたら毎月入るお金が3カ月に1回になるわけですよ。
そりゃ普及せんわ
というわけで、患者さんが希望してもリフィルを出さない病院もあります…

■ 処方日数について
薬の処方日数は、実は無限に設定することが可能です。
ただし、日数制限がある医薬品があります。
新薬:14日
一部の精神薬:30日 など
制限がない医薬品の長期処方では「90日処方」が多いです。つまり、30日分処方をリフィルで3回繰り返しても、実は、90日処方を出されている患者さんにはメリットも何もありません(むしろ調剤手数料がかかる分、負担は増えてしまう)。
さらにリフィル処方のルールでは、湿布薬などの外用薬や、日数制限のある精神系の薬などがあれば使用できません。普及する理由がなさすぎるのです…
■ 見切り発車もいいところ
米国では以前からある仕組みですが、日本の実務を十分踏まえた設計かといえば疑問。
医療業界は、国が設定する点数(報酬)誘導でおもしろいように動きます。
医師側にも合理的なメリットがないと、行動変容は生まれません。
現状のリフィルは、患者にだけメリットが出やすく、医師側は損になりやすい――普及しないのは当然。
さて、鳴り物入りのリフィル処方ですが、普及させるため何かしらの動きがあるかもしれませんね。
参照:岸田首相「電子処方箋の導入促進、リフィル処方の普及を実行」 KPI設定と進捗モニタリング・改善を
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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