2024/6/11
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
今日は、千葉県いすみ市職員の論文「いすみ市における有機米の学校給食使用と有機米産地化の取組みに対する自己分析」を紹介します。
着目ポイントは次の3つです。
論文を読む時間がない方は説明スライドもどうぞ。世界情勢まで触れられており、背景理解に役立ちます。
参照:千葉県いすみ市の有機農業産地づくり
■ 千葉県いすみ市
2005年に合併した市で、人口は約3.7万人(2020年)。
参照:合併に関する協議事項や人口・財政データなど
ローカル線の「いすみ鉄道」は味が有るんですよ(これも別記事で書きます^^)。
■ 給食に有機米を使用する意義
給食は毎日の需要が確約されるため、安定販路として導入しやすいことが背景にあります。

農業が盛んな地域なんだろうかと、RESASで調べてみました。
川西市(0.1%)と比べりゃすごいけど、市内全産業の1.8%の規模です。

経営体あたりの農業産出額だけみても、千葉県と同じ、全国平均よりは上程度。

農業産出額は年々低下。農業年齢分布は他県と同じで高齢化が進んでいました。

以上の状況より、2018年に米100%有機化を達成しているのは、全体が増えたというより置き換え(シフト)したのではないかと思います。米以外の部門は縮小している可能性もあり、ここだけで断定はできませんが。
■ 給食の残食について
2018年に有機(特別栽培)米へ転換して以後、残食率は低下傾向にあります。
論文では「因果関係は不明」としていますが、以下のような複合的な効果の可能性があります。
参照:いすみっこ

■ 給食費
ちなみに、いすみ市の給食費は無償化(税負担化)されています。有機米であるからさぞかし単価が高いのかと思いきや、1食あたりは以下のような値段になっています。

■ 意識調査
食に関する意識調査では、中学生で「パンよりお米が好き」が多くて意外でした(家庭環境にもよるかもしれません)。調査にある自由記載欄には、「ラウンドアップは使わないでほしい」と書いているのが、そのまま掲載されていました^^;。リテラシー高いっすね。
やはり単価300円ではおかずに無理が出ている様子です。もう少し高くても良いよなと個人的には思います。一方で、有機米そのものへの設問はなく、残食軽減に関する調査も積極的に行っていないようです。
参照:食を取り巻く現状と課題(いすみ市)
■ 有機JAS認定
「特別栽培米」は、慣行比で化学肥料・農薬50%以上削減。
「有機JAS」は、播種・植付け前2年以上(多年生は収穫前3年以上)の期間、化学合成肥料・農薬不使用など、圃場(農作物を栽培する場所)管理に関する厳格な基準が課されます。

よって、同じ「いすみっこ」でも圃場単位で認証有無が分かれる可能性があります。新規参入農家にとっての「移行期間の壁」は相変わらず大きく、給食という安定需要が参入の心理的・経済的ハードルを下げる効果を持ったと見られます。
参照:有機JASについて
学校給食のお米を変えた、いすみ市を紹介しました。「いすみっこ」、一度食べてみたいですね。
なお、川西市中学給食でのお米の残食率は、いすみ市の約2倍の平均約20%です。
いすみ市に学ぶところはあるのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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