2026/9/17
兵庫県川西市議会議員(薬剤師) 長田たくや です。
大阪港のサイロで保管されていた輸入小麦に、使ってはいけない殺虫剤が使用されていたとの報道がありました。
しかも、2022年から使用されており、小麦からは基準値を超える殺虫剤成分が検出されたといいます。


■ ペルメトリン
使用されていた殺虫成分は、ピレスロイド系の『ペルメトリン』です。
ピレスロイド系殺虫剤とは、除虫菊から抽出された殺虫成分(ピレトリン)と、その誘導体を基にした農薬を指します。

虫さんたちの神経細胞にある ナトリウムチャネル に作用して、神経を麻痺させます。

哺乳類や鳥類には、エステラーゼという酵素が強く働き、すぐに分解するため通常量では、健康への影響は生じにくいとされています。
一方、発達段階の子どもの脳への影響を示唆する報告もあります。
参照:出生前および幼少期のピレスロイド系殺虫剤への曝露と学齢期のADHD特性との関連性
参照:空中農薬散布が行われている地域では、神経発達遅延の診断率が上昇している。
基準値である2ppmを超える、最大3.2 ppmが検出されたとのことですが、安全ではある模様。
一日摂取許容量(ADI)0.05mg/kgとされています。50kgだと2.5mg。
3.2ppm=3.2mg/kgなので、だいたい780gくらいの小麦を毎日食べても全然平気だよという数字になっています。
なお、EUでは、ペルメトリンは「農薬としての登録が抹消」されています。
申請者が再評価手続きから撤退し、必要な資料が提出されなかったことによるものです(理由は不明)。
ちなみに市販品の中からペルメトリンを含むものを探すと、こちらでした。
あー、使ったことあるかも!

■ 本来使用する薬剤
穀物を保管するサイロでは、前述したピレスロイド系殺虫剤を使うことが許可されていません。
今回のニュースでは、殺虫剤の危険性というよりも、使用が認められていない薬剤を使用していたという、安全性以前の問題だったのです。
本来、サイロ内で使用が認められている殺虫剤は、「リン化アルミニウム」です。
えっ!?アルミニウム食べるの?→ちがいます。
空気中の水と反応すると、リン化水素という気体となって殺虫作用を示すようです。

しかも、法令上も専門業者を呼ばないといけないそうで、今回のケースは従業員がやっており、ずさんな管理実態がうかがえる事案でした。
安全には変わりないのだろうけども、EUのように、農薬として禁止されている国や地域があるというのは考えものです。
特に発達段階の子どもに対する影響については、非常に気になるところですね。
さすがに加工されて口に運ばれる時点で、影響というのは考えにくいものですが、避けられるものであれば避けた方がよいのではないか、と私は感じました
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な一日になりますように。
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ホーム>政党・政治家>長田 たくや (ナガタ タクヤ)>輸入小麦から基準値超えのペルメトリン――大阪港のサイロで何が起きたのか