長田 たくや ブログ

「ロブスター生き茹で禁止」から考える――法律で縛る欧米と「いただきます」の日本

2025/12/26

兵庫県 川西市議会議員(薬剤師) #長田たくや です。
ロブスターを生きたまま茹でてはいけません
そんな法律や規制が、欧米を中心に次々と整備されつつあります。

一見すると「動物福祉が進んだ文明国」のようにも映りますが、
果たしてそれは本当に“進歩”なのでしょうか。

日本には「いただきます」という、命をいただくことそのものに向き合う精神文化があります。
なぜ欧米では法律で縛り、日本ではそうならないのか。
甲殻類の調理規制を入口に、少し考えてました。


スイスではすでに実装済み
2008年に、Animal Welfare Ordinance (動物福祉施行令)に条文があります。

”Decapods: – electric current, – mechanical destruction of the brain.”
すなわち、甲殻類では、
✓ 電気ショックによる即時失神・意識喪失
✓ ナイフなどによる脳の機械的破壊
が、合法的な殺処理方法として規定されてました。

そして2018年、「甲殻類を生きたまま茹でるの禁止!」と具体的な禁止条項が明確化されました。
参照:エビなどの甲殻類、生きたままゆでるのは禁止?スイスが新規制

➡これが英国の 生き茹で禁止 につながっています。

【ニュージーランドでも実装】
動物福祉(ケアと手順)規則2018では、
”Crabs, rock lobster, crayfish, and kōuraは、意識を失っている場合を除き、商業目的で殺してはならない。”
とあります(リンク

kōura・・・?甲羅???

引用:NIWA

マオリ語でkōura(コウラ)は淡水ザリガニ類を指します。”甲羅”とは語源的なつながりはないとのことですが、こんな偶然あります?
不思議ですよね……話を戻します。

■ イギリスではどうか
2022年に、Animal Welfare (Sentience) が改訂(リンク

”Crabs, octopus and lobsters to be recognised as sentient beings in government policy decision making”
カニ、タコ、ロブスターは、知覚があることを政府として認定。甲殻類や軟体動物は、この動物保護法下に入ると明記されました。

これを受けて、2025年に具体的な方針を決定すると報じられたのです。
参照:英国政府、ロブスターなどの生き茹で調理を禁止へ

■ アマエビどうするの!?
いやいや、小さい海老とかどうするの?って思いませんでした?

結論としては、
小型のエビ
 → 氷水で短時間に意識消失するため容認される場合が多い

大型甲殻類(ロブスター・イセエビ)
 → 氷水では意識消失に至らず、苦痛時間が長い
 → 氷の上に置くことすら禁止されるケースあり

つまり線引きは 意識消失に至る時間 なのです。

■ 十脚類甲殻類の痛みの証拠
fishcount.org.ukというサイトには、魚介類の福祉について多くの研究がまとめられています。

NGO団体のようで、このような団体が立法事実を提供していると考えられます。

甲殻類にも痛みを感じる(リンク)によれば、
”電気刺激を避ける行動をとるカニに、モルヒネを投与すると抑制された”
などの実験を通じて、痛覚があると結論付けられたようです。

一方で、”一部のカニ漁業では、爪を引きちぎり取ってそのままに、生きたまま海に放り投げ、餌を食べさせないようにすることもある”との記載もあり、それは確かに可哀想だなと感じる面はあります。

【電気ショックが1番】
ノルウェーの研究では、カニを殺す最も人道的な方法として、動物を1秒以内に意識不明にできる電気ショックとしました。

ブリストル大学の研究では、
・カニ:110V / 50Hz / 約1.3A
・ロブスター:約1.0A
の電流で気絶されられると報告しています。

■ エビ差別?
痛覚試験には、ロブスターやカニはよく出てきますが、エビがあまり出てこないんですよね。
実際、エビの研究は、カニやロブスターよりも少ないようで「エビにも福祉を!」と訴える団体もありました。

引用:SWP

”年間数千億匹が殺されているにもかかわらず、動物福祉に関する法律や倫理的議論からしばしば除外されている。”

”エビは小さく、物静かで、異質な外見をしています。多くの人はエビがあまりにも単純で苦しむことはないと考えがちです。”

まぁ、言われれば確かにそうですね。

■ 「いただきます」の精神文化
食べるための殺生のやり方を「法律」でどんどん規制していくことは、一見すると文明レベルが高いように感じますがどうでしょうか?

そもそも、日本以外には「いただきます」の精神文化がありません。
欧米での食前の祈りは、

・神への感謝
・与えてくれたことをへの感謝
・家族や共同体への感謝

であり、日本のように 食材そのもの に対しての感謝ではないのです。

日本でも愛玩動物、希少動物や養殖・飼育などで法規制はあります。
一方、物言わぬ動物や植物であっても
命をいただき糧とすることに対して感謝する精神文化がありました。

「いただきます」が現在のような”しつけ”として習慣的になったのは明治以降です。それまでは各家庭や地方でバラバラだったそうな。

それでも法律で縛ることなくすんなりと受け入れられたのは、日本国民に内在的な素地があったからだと思います。

欧米ではそれがないが故に、外的要因、つまり法律(ルール)にて縛る必要があるのかなと感じました。

 


科学的わかってくること、つまり”知る”ことで感情が変化するのも当然です。
例えば、カニやエビが”ギャー!”とか鳴く生き物だったり、表情があればもっと早くから規制ができたかもしれませんね。

突き詰めれば…人間は本来、他の生物を殺して生きているという本質にたどり着きます。それを避けて、自分たちへの言い訳をつくるために”苦痛を最小限に”というルールを作る。そんな側面もあるのかなと感じました。

日本では”規制ではなく、気持ち”を大切にしていきたいですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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長田 たくや

長田 たくや

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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
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