長田 たくや ブログ

【視察報告】 久代浄水場と前川雨水ポンプ場 【水を支える現場】

2025/12/22

兵庫県 川西市議会議員(薬剤師) #長田たくや です。
11月なのですが、川西市の「水」に関わる施設を視察してきました。

川西市の水道インフラを支える2つの重要施設――#久代浄水場 #前川雨水ポンプ場 です。
普段は意識することのない「水をつくる仕組み」「水害から守る装置」
それらがどれほど高度な仕組みと人々の努力で支えられているのか、改めて実感した内容をレポートします。


久代浄水場

配水状況
川西市の配水状況は以下の通りとなっています。
県営の多田浄水場(猪名川):8割
市営の久代浄水場(地下水):2割

川西市のほとんどが県営施設からのお水となっています。
参照:新水道ビジョン

■ 浄水システム
簡単に言えば、次のような流れです。
地下水➡殺菌・不純物を沈殿させる➡ろ過➡貯める➡配水

イラスト:水道水が家庭にととくまでの仕組み

■ 空気を送り込む
地下水は空気が少ない。そのため、まずは空気に触れさせる必要があるのです。
そのための曝気(ばっき)装置です。

【空気を送り込む理由】
地下水は空気に触れておらず、酸素不足や臭気、鉄・マンガンの溶解といった特徴があります。
そのため、最初に空気を送り込み、以下の処理を行います。

✓ 鉄・マンガンを酸化して沈殿しやすくする
✓ メタンなどの臭気成分を飛ばす
✓ 二酸化炭素を放散し、pH を整える

このような下処理を経てから、次の凝集・ろ過工程に続きます。

■ フロック化
小さい不純物をそのままこしとるのは難しいので、それらを凝集させて大きな粒にしてから除去しよう!という戦略を取ります。
そこで使用されるのが「ポリ塩化アルミニウム(通称:PAC)」です。

濁り成分はマイナスに荷電しており、プラスに荷電されたPACを入れることで互いにくっつき合うという仕組みです。

引用:東京都水道局

均一に浮遊している粒(コロイド状態)から、沈む凝集体(フロック)にするのです。
実際の浄水場の水でも肉眼でわかるような塊になります。

下図は、PACと次亜塩素酸ナトリウム(殺菌)を投入しているところ。茶色の泡は、元来いた微生物が反応すると界面活性剤(洗剤)のようなものが発生し、泡となったもの。色は酸化した鉄などから発色していると考えられます。

■ ろ過工程
攪拌しながらフロックを育て、最終的に沈殿ろ過して上澄みを回収します。
沈殿物は取り除かれますが、そこにも幾分かの水分を含んでいるため、それを回収して初めの工程に戻し再度沈殿させます。なるべくロスをなくす工夫ですね。


除去された汚泥は、自然乾燥させてから回収されていきます。
えらいもので、乾燥させている間にも草が生えています…。強いな。

アホなので高いところがあれば、すぐに近づきたくなる(笑)

■ 24時間の監視
紹介した装置や配水の制御を行っているコントロールセンターです。
24時間体制でしっかり管理されており、普段何気ない水道のありがたみを感じました。

水質検査なども行っており、キムワイプやピペットマンなどの実験道具を久しぶりに見て、とっても懐かしい気分になりました。

■ 課題
前述したように、久代浄水場は川西市の南部だけの施設とも言えます。市の8割が兵庫県からの水となっているため、効率を考えたらそちらを10割にした方がよさそうです。本施設も昭和55年に完成していますから、老朽化との問題にも向き合う必要があります。

一方で、危機管理上のバックアップという考え方もあります。とはいえ、必要性とコストの問題があります。
技術的にできるかはわかりませんが、最低限のシステムだけ稼働させ、通常配水は県のお水。それが途絶えたら緊急的に水を作っていくということが可能なのか。検討していくべきと思います。

前川雨水ポンプ場

■ 役割
こちらは下水道課の所管になります。
大雨の時に水が氾濫しないように、下水道で雨水を集めてから、ポンプで水を引き揚げ川に流し込むという施設です。

高低差があればそのまま流し込ますが、河川よりも低地になる地域では、水がどんどんと溜まるため、ポンプシステムが必要というわけです。
このような施設が市内で6か所もあります。
参照:新下水道ビジョン

■ 水の引き揚げ方
普段は見えない地味な施設ですが、まさに危機管理。縁の下で水害から市民の生命・財産を守ってくれているのですね。
では、どうやって水を引き揚げているのか。それがなかなか男のロマンたっぷりな装置があります。

それがこのクソでかスクリューなのです!

どでかいドリルに興奮を隠せない43歳

前川雨水ポンプ場には、このスクリューポンプが4基。ディーゼルエンジンにて作動します。

引き揚げられた水は、最明寺川に放流し、最終的に猪名川に接続します。前川は、かつて最明寺川に合流していた旧川の名称になります。
こちらの施設も24時間体制であり、遠隔操作も可能となっています。

【参考】
この施設ではないですが、スクリューポンプの動画を置いておきます。視察時、実際に動かしていただきましたが、なかなかの迫力でぐいぐい水を引っ張り揚げていきます。


「蛇口をひねればすぐに水が出る」

「雨が続いても家が水に浸からない」

この「当たり前の生活」を支えるために、多くの人が関わり、高度な技術と確かなチェック体制が日々運用されています。
決して派手ではありませんが、インフラの重要性を改めて実感した一日でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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著者

長田 たくや

長田 たくや

選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
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