長田 たくや ブログ

【川西市】 国崎クリーンセンターの延命工事と灰溶融炉廃止の本質 【基幹設備改良事業】

2025/11/17

こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
今日は朝から国崎クリーンセンター(一般ごみの中間処理施設)の組合議会がありました。川西市・猪名川町・能勢町・豊能町で運営されているため、合同組合が組織されています。今期は委員として参加しています。

長寿命化工事に関する議案が主題でした。私は質疑にて、灰溶融炉廃止の影響について意見交換をしました。脱炭素政策が優先される一方で、金属資源の再利用やリサイクル率への影響など、見落としてはならない点を問題提起しました。

工事自体は全会一致で承認されています。


■ 延命工事か新規建設か
国崎クリーンセンターは、環境に配慮された高性能ごみ処理施設として建設されました。発電施設はもちろんのこと、灰溶融炉という、ごみの焼却灰をさらに燃焼して、金属資源を溶かし出すようなシステムも装備されています(リンク)。

本センターは、平成21年(2009年)3月に竣工され、そろそろ寿命が来ているそうです。そこで延命か建て替えかが議論されました。組合としては建て替えよりもコストが抑えられるということで、長寿命化工事を実施することになりました。
参照:国崎クリーンセンター ⾧寿命化総合計画

「人口減少しているが、同じ大きさの焼却炉でよいのか?」「本当に2炉も必要なのか?」「ダウンサイジングはどうか?」など議論されてきましたが、人口推移や周辺市からの受け入れ拡大など、検討するにはもう少し時間的余裕が必要だったのでしょう。延命工事が選択されました。

■ 議案
「国崎クリーンセンター基幹的設備改良事業及び包括管理運営業務に係る事業契約の締結について」
トータルで約375億円が必要となります。
内訳(基幹改良工事:110億円 包括管理業務:264億円 残りは1億円金利分)

改良工事には、二酸化炭素を減らしたら補助金がもらえる制度リンク)を活用します。

これでも、当初見積もりからは78億円が削減されており、当局側も努力されていることがわかります。全部まとめて更新したいのが本音でしょうけど、取捨選択されているのは質疑資料が確認できました。

■ 灰溶融炉の廃止
国崎クリーンセンターの灰溶融炉は、ごみ焼却灰を1300℃以上で溶融し、金属資源を取り出す設備です。
取り出された金属は年間約4,000万円で売却され、最近の金属需要の高まりから、将来的には7,500万円程度まで増える試算もあります。

また、溶融処理によって焼却灰は大幅に圧縮されるため、最終処分場への運搬費は年間約5,000万円に抑えられています。

引用:国崎クリーンセンターパンフレット

灰溶融炉は、1300℃以上を維持するため「ガス燃料」を用いています。その購入費用が年間1億円ほどかかり、円安の影響でさらに高価になっています。
ランニングコストや、二酸化炭素の発生を考慮した結果、長寿命化工事をせずに廃止されることが決定しました。

【廃止後の影響】
灰溶融炉の廃止により、運搬する焼却灰の体積が増えますので、そのコストを確認したところ、運搬費を1億円ほど見込んでいるとのこと。
ごみ焼却灰には「主灰(もえがら)」「飛灰(すすやチリ)」があります。特に飛灰は有害物質を含んでいるため、薬剤を使用して固化する必要があります。その薬剤費なども増加することが見込まれています。

引用:倉浜衛生施設組合

■ 本当に廃止でよいのか
コスト面から、灰溶融炉の廃止もやむなくと考えていました。しかし、よくよく考えてみますと、金属資源を埋立地に放棄することになります。

高性能モーターやEVの普及などで銅の需要が急激に増え、価格も上がり続けています(だから電線が盗難される)。排出する二酸化炭素だけをベースに考えてしまうと、貴重な地球資源を無駄にしているのではないか…。そう考えることもでき、その懸念を議会でも発言しました。

最後に要望として、「灰溶融炉がなくなった場合、リサイクル率が”計算上”、大幅に減少します。それを市民・町民の”意識のせい”に絶対にしないように」と強く要望しました。ゴミ袋有料化のレトリックにされたら、たまったもんじゃありません。

当ブログ参照:市民は頑張り屋 【リサイクルの話】

議会後、担当部長と少し話をしました。焼却灰を埋立てる前に溶融処理ができる施設を関西圏で探していたものの、見つからなかったとのことでした。金属資源の重要性については、私と同じ認識を持っておられ、今後の課題だという点では一致しました。

その一方で行政コストを考えると、一つの自治体だけで灰溶融炉を運用するのは、相当に厳しいとの見解でした。
参照:メルテックいわき(株)を設立、灰溶融による再資源化事業の拡大

現実は残念ながら「脱炭素」の方が重要視されています。補助金もベースは脱炭素。それを作っているのは「政治」です。だからこそ政治に参加しなければなりません。


科学の結果はどうしても時間がかかります。一方、政治的な判断はスピードが求められます。

脱炭素政策については、科学的な矛盾点も噴出している一方で、様々な団体や協会がつくられ、補助金も蜘蛛の巣のように広がり、岩盤のように固まっています。もし、脱炭素自体に根拠がないとなると、そのすべての根幹が崩れてしまうのです。

少なくとも国は柔軟な姿勢を持つべきです。
なぜならば、公害や薬害、人類はその時に最適と判断していたものが、結果的に間違っていたということを何度も経験したではありませんか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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長田 たくや

長田 たくや

選挙 川西市議会議員選挙 (2022/10/16) [当選] 1,680 票
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肩書 参政党の市議会議員で薬剤師でもあります
党派・会派 参政党

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