2025/6/3
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
自・公・立が年金制度の改正に合意したと報道がありました。
参照:年金改革法案が可決でどうなる?「基礎年金底上げ」で受給額“マイナス”の世代も…
ニュースを読んでも、正直よくわからん!どれくらいの方が理解しているのかな……。
なんとなく反対なんて思っていないですよね(ギクリ…)なので、少し勉強しました。
会社員は、給料から年金保険料を会社と自分で半分ずつ支払っています(労使折半と呼ぶ)。これが2階に当たる部分ですね。

賦課方式は、今の現役世代が、今の高齢者の年金を“仕送り”する仕組みです。
ただし、貯金のすべてをダイレクトに仕送りするのではなく、一部を運用に回すことでお金自体を増やしています。運用は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF:Government Pension Investment Fund)が担っています。

国民年金と厚生年金の積立金(貯金)は、そのボリュームが全然違うことがわかりますね。
厚生年金(会社員)は安定した収入がある分、運用益も大きく、しっかりと貯金できています。一方、国民年金(自営業やフリーターなど)は、加入者が減る一方で受給者が増え、毎年貯金が目減りしている状態です。その対策が長年の課題となっていました。
2024年の段階で法案が提出されました。
そして2025年、立憲民主党によって以下の修正提案が提出され、自公民での与野党合意となりました。
例えば物価や賃金が上がり、それに合わせて年金額も増やしてしまうと、制度自体が破綻してしまうことがわかりました。そこで、年金支払い額の増加率を抑え込むような仕組み(=マクロ経済スライド)が導入されました。いわば、”ケチンボ戦略”です。

前述したように”貯金”に余裕がある厚生年金は、スライドを早めに終える(=給付を増やす)ことができます。一方、”貯金”の厳しい国民年金は、スライドを延長する(=年金の支給額を抑える)ことで、財政を維持する必要がありました。
ところが今回の法案修正にて、「厚生年金と国民年金のスライドを“同時に終わらせる”方向も検討しよう」という条文が入りました。では、厚生年金、国民年金のスライドを同時に終わらせたらどうなるのでしょうか。
《厚生年金のスライドが長引くことになって、その分の支給額が減り、逆に”貯金”はより大きくなるのです。》
マクロ経済スライドの同時終了というのが、「基礎年金(国民年金)を上げるために、厚生年金の貯金(財政余力)を使うのでは?」と懸念されているのです。つまり、会社員が貯めたお金を、そうじゃない人達にあてがうのか!!という批判です。
ただし、法案には「厚生年金を国民年金に使う」とは書いてありません。制度上、厚生年金と国民年金の資金は明確に分かれているのです。しかし、それをできるようにするんでしょ?と不安視されているのです。
年金制度の見直しは重要ですが、私はこう思います。
さらに、
こういった問題を無視して「年金改革だ!」というのは順番が違うんじゃないか、と思うのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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【参考資料ページ】
社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案の概要
衆議院の法案該当ページ
年金法案 自公 立民の修正協議 大筋で合意
国民年金・厚生年金「積立金統合案」、何が問題か(2019年)
令和6(2024)年財政検証結果の概要
令和6(2024)年財政検証関連資料①
将来の公的年金の財政見通し(財政検証)
【FP監修】年金の仕組みとは|2階、3階建ての構造をわかりやすく紹介
「公的年金の積立金」の運用はうまくいってる??
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