2025/3/1
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
もう3月ですね。早いですね…ところで、みなさん地籍調査って知っていますか?
人に戸籍があるように、地面にも地籍というものがあります。実は私もあまり知らなくて、市議会の一般質問にて、会派まほろば会の岡田議員が一般質問しており、あらためて調べてみました。

この”一筆”という言葉は、普段から土地に関わってなければわからんですよね。
なんで筆やねん^^;。昔は土地の境界線を筆でしゅっと引いていたのが由来だそうです。歴史が長い国は、何かとこのような文化が現れますよね。
明治に入り、お米の年貢制からお金の地租制に変わり(地租改正)、税金を得るために地図(改正図)が作られました。1873年に着手し、1881年に一応の完成を果たしたようですが、かなりの苦労があったようです。
そこからさらに正確なものを作ろう!と地籍調査が実施されました。しかし、当時は技術も乏しく、予算も時間もかかり結局半分くらいしか進まなかったそうです。
元々、”税”のための調査でしたが1995年に阪神大震災が起きました。
正確な土地がわからず災害時から復興時まで土地の線引きに苦労されたとのことです。租税上の境界と個人の認識に齟齬があって、隣人とのトラブルなど色々あったのでしょう。以降、地籍調査に”防災の意味合い”が強くなったのです。
地籍調査を担っていた市町村も、一旦争いになると解決方法が難しく、および腰になっていたのが現実だったみたい。
そんな背景もあって、約10年の時を経て2004年にADR(裁判外紛争解決)基本法ができました。これは当事者同士の争いを、裁判を通じずに第3者を通じて解決(和解、調停など)しやすくする法律だそうです。
これを基礎として、小泉改革の1つ「不動産登記の電子化・透明化と地籍調査の推進」を進めました。デジタル化と地方自治体への支援策が盛り込まれ、遅々として進まなかった地籍調査を加速させました。
費用に関して、市町村の実質負担は全体の5%となっています。国½、県¼、市町村¼となっており、さらに地方自治体には、¼のうち80%は交付税(国からおこづかい)で返ってきます。つまり、ほぼ国策といった感じですね。

さて、岡田議員はその進捗が遅いのはなぜか?を皮切りにさらに鋭く追及されていました。
兵庫県全体の平均は31.3%進捗でしたが、川西市は4%とかなり遅れており、市の目標値も達成できていません。下表をみてください。稲美町96%です。単純計算で平均をとると、かなり全体に影響することがわかります。平均値比較は、ちょっとかわいそうではあります。

これは家が少ないところほど有利で、一度調査すれば面積がものすごいのです。逆に昔から人が住み、開発が進み、土地の境界が意味不明になっているところは、人を相手にするためすごく大変らしいです。
■ 川西市での地籍調査
川西市では中央町から始めました。しかし、中心地だけあって人も密集し、また古くからの土地と新しい土地が入り混じって、なかなか進まなかったようです。その後、小花1丁目、2丁目、さらに錦松台(ここもやばい)と進めてきました。でも面積としては小さいため、進捗率だけ見られるとちょっと厳しかったそうです。
大和地区西は、浸水の可能性がある地区であり防災を理由に、実施されましたが比較的新しい区画のためすんなりと終わりました。現在は黒川地区を実施する予定だそうです。黒川地区は、人は少なく山間部なので、また違う大変さがあるようですが、面積進捗は稼ぐことはできるでしょう。
■ 地籍調査の難しさ
岡田議員は、そのような進め方や優先順位の付け方、さらに形骸化した目標設定を見直すべきだとの問題提起をされていました。予算は4500万円/年。年々増加はしているが、実施内容の積算によるものだそうです。質疑後、個人的に聞いたのは、地籍調査をして市税は上がったが、土地の値段も変動しており、実際の効果だけを抽出するのは難しいそうです(そりゃそうか)。
調査には、土地への立ち入りを許さない人もいるそうです。税金が変わる可能性を秘めているのもあるでしょうけど、防災の面からもきっちり測定してもらった方が私は良いと思いました。
■ 調査の仕方
質疑中、方法論に「官民先行型」と「一筆調査」という2種類の言葉がありました。
この官民先行型というのは、令和2年に国土調査法を改正してできた、都市部での地籍調査をスムーズに行うための手法だそうです。簡単に言えば、道路とか区画は大雑把に自治体が先行調査しておくというやつです。防災の観点からインフラだけでも先行してた方が対応しやすいだろうという意図もあるようです。実務的には民間に委託し、市が支援に回ります。

ただ、区画さえはっきりしない部分もあるので、やはり一筆調査も行っていく必要があるとのこと。
防災という意味合いにおいては、市が責任を負う部分でも、それは官民先行型調査で乗り切れる。一方、固定資産税等に関わる明確な地籍調査は一筆調査が必要であり、税の公平さには必要となるが、優先順位としては防災の観点なのかなって感じですね。
このあたり、わたくし、さっぱりさっぱりの分野。”登記”という言葉だけでちょっとアレルギーがあるぐらいですから、質疑中はしっかり調べながら話を聞いていました。土地にまつわる話は難しいものが多いですね。ちなみに、登記ってなぜ登記というか知ってますか?
1. 「登」の意味
「登」= 書物や帳簿に書き記すこと
古代中国では、役所が重要な記録を帳簿に書き加えることを「登」と表現していた。
日本でも律令制度の時代から、役所が管理する公的な記録に「登」の字を使っていた。
2. 「記」の意味
「記」= 文章として記録すること
公式な書類や帳簿に事実を記録する意味を持つ。
らしいです!不動産登記の歴史がまとめられていました(リンク)。理解するのは大変そうだから、ちょっと逃げます・・・でも勉強しないとなぁ。
同僚議員の質問は、自分がモノを調べるきっかけになるので楽しいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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