2024/11/21
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
きのう話題になっていた「ニキビ薬の中に発がん性物質(ベンゼン)が生じうる」という報道…。
参照:人気のニキビ治療薬、発がん性物質に変化し得る化合物含有-米調査2024年10月8日
結論から言いますと、日本のやつは(ちゃんと保存すれば)大丈夫!
■ 問題の成分:過酸化ベンゾイル
過酸化ベンゾイル(Benzoyl peroxide:BPO)は、ニキビの原因菌であるアクネ菌や表皮ブドウ球菌に対して殺菌作用を持ち、かつ、肌の角質剥離、いわゆるピーリング作用を持っています。構造式は、ベンゼンがついたアシル基(=ベンゾイル基)が2個くっついた過酸化物です。


■ 殺菌の作用機序
BPOは皮膚で分解されると「ラジカル」と呼ばれる不安定な分子が生まれます。
これが菌のDNAや細胞膜を壊して殺菌効果を発揮します。

■ 発がん物質とは
では問題となっている”発がん物質”は、上記のベンゾイルオキシラジカルより発生する六角形の「ベンゼン」になります。
IARC (International Agency for Research on Cancer: 国際がん研究機関) による分類では「グループ1:人に対する発がん性がある」物質に分類されており、使用や曝露を避けるべきとされています。

■ 問題になっているのはアメリカ製品
CMなどでおなじみのクレアラシル®やプロアクティブ®ですが、日本版と米国版は成分が違います。
日本の製品はサリチル酸が主成分で、BPOは含まれません。サリチル酸は皮膚を柔らかくして菌が増えにくい環境を作るタイプです。
一方、アメリカでは市販品にもBPOが含まれており、それを室温で保存した際にベンゼンが検出されたと報告されたのです。

調査したバリシュア研究所は3月、高濃度のベンゼンが検出されたアメリカ製品の回収を要請していました。
これがニュースの発端であり、ポイントは『室温下』であったことです。

■ 日本では処方医薬品
日本では2015年に初めて過酸化ベンゾイル(BPO)を使った製剤:ベピオゲル®が承認・販売となりました。
この薬の保存条件が、冷所保存となっています。したがって、上記のように室温下ではないためベンゼン化はしにくいと考えられます。
BPO含有されているベピオゲル®・デュアック®・エピデュオ®が処方された場合は、保管場所に注意してください。

私も薬剤師として仕事していた時は、冷所保存はもちろん知っていましたが、ベンゼンが生まれることは知らなかったので勉強になりました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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