2024/11/9
こんにちは。兵庫県川西市議会議員の長田たくや(ながたく)です。
ガソリン代、高いですよね…。よく「世界に比べれば日本は安い」と言われますが、経済成長が止まっている日本では相対的に負担感が大きいものです。
車はどんどん燃費が良くなっているのに、あまり恩恵を感じにくいのも実情。そんな中「トリガー条項」が注目されています。今日はこのお話。
■ ガソリンは三重課税!?
「ガソリンは二重課税だ」とよく言われますが、実際には”ガソリン税+石油石炭税+消費税”と三重に税金がかかっています。
「二重取りではないか?」という批判に対し、国はどう説明しているか知っていますか?
「消費税はお客が、ガソリン税や石油石炭税は業者が払う税金だしぃ」とか言いやがるわけでございますよ。

■ ガソリン税
ガソリン税を細かく見ると、「揮発油税」と「地方揮発油税」に分けられますが、企業は一括して国に支払います。

地方揮発油税5.2円/ℓは、国から地方自治体に最低限の分として分配されます。さらに、道路延長・交通量・人口などの指標で「+α」分が上乗せされる仕組みです。
川西市の令和6年度予算でも歳入として7,360万円が見込まれています。

■ ほんまに必要か?石油石炭税
ガソリン代には、さらに石油石炭税も加わります。国は「道路整備のための目的税」と「環境対策のための一般財源」で用途が違うから二重課税ではないと言いますが、実際には温暖化対策費用の正当性は疑わしいところです。
無意味な温暖化関連税をゼロにして、その分を国民に戻せばみんなハッピーになりますよ。
■ トリガー条項
本題です。
ガソリン税には、租税特別措置法により「高い特例税率」が上乗せされています。これは道路やインフラ整備の財源確保を理由としています。
しかし、ガソリンの全国平均小売価格が3か月連続で160円/ℓを超えた場合、消費者負担を減らすために特例税率を停止する仕組み「トリガー条項」が設けられました。逆に、130円/ℓ以下が3か月続くと復活します。
ただし現在は、東日本大震災を理由に凍結されたままなのです。
(震災を理由にすんなし…)
■ 発動のイメージ
トリガー条項のイメージを図で示すと以下の通りです。
トリガー条項自体はざっとこんな感じ。私が気になったのは「当分の間」の暫定税率がそもそも何故できたのかという点です。興味のある方は読み進めてください。

■ 暫定税率とトリガー条項の成り立ち
参照:揮発油税等の「トリガー条項」 ― 主な経緯と論点 ―
【揮発油税(ガソリン税)の創設(1949年)】
揮発油に対する課税は戦前にもありました。1949年、財政需要に応じる必要から、新しく「揮発油税法」が制定され、揮発油税が課されていました。同法は、1957年の全文改正等を経て、現行の揮発油税法に至っています。
【暫定税率の創設(1974年)】
ガソリン税と地方道路税については、創設後、道路整備5箇年計画の改定と合わせて累次の税率引上げが行われました。
1974年に、必要な財源を確保するため、両税の税率を引き上げることとされたが、その際、本則税率の引上げではなく、租税特別措置法による暫定的な措置として、暫定税率を適用しました。
単純な増税ではなく、追加分だけの法をつくり税をつくったことになります。政治的な駆け引きがあったとしか思えません。
【特定財源の議論(2008年)】
「ガソリン税は、道路整備等に使うんだ」という目的税だったのに、それ以外に使われ始め、なんと国土交通省のレク費用にも使われたり、国の事業を地方に負担させていたことが問題となり、暫定税率の廃止が議論されました。
最終的には、暫定税率の継続が決まってしまいますが、参議院で野党勢力が多数となる状況で年度開始までに採決に至らず、2008年4月1日から1ヶ月間だけ、ガソリン税の暫定税率が停止され、25.1円/ℓ安いガソリン税率となっていました。
【道路特定財源から一般財源へ(2009年)】
平成21年度予算にて道路特定財源制度を廃止し、一般財源化となりました。予算が流動的に運用でき、財政難などに対応しやすくするためです。この年に地方道路税が廃止され、代わりに前述した地方揮発油税が成立、最終的には地方揮発油譲与税という仕組みとなりました。
一般財源となることで、税金が海外に流れる懸念を感じました。
【「「暫定税率」から「当分の間税率」へ(2010年)】
2009年9月の悪夢政権の交代後、税制調査会にてマニフェスト(ガソリン税等の暫定税率を廃止して、2.5兆円の減税を実施する旨)を踏まえて揮発油税等の暫定税率の在り方等について検討が行われました。
その結果、なんと平成22年度税制改正において暫定税率は廃止されました!
しかし、厳しい財政事情や、地球温暖化対策との関係に留意する必要があること等を考慮し、当分の間、暫定税率の水準を維持することとされました。以後、平成22年度以降の揮発油税等の特例税率を「当分の間税率」に名称変更となりました。
これ、ほんまにバカバカしくないですか?
【トリガー条項の創設(2010年)】
さすがに「名前変えただけやん」となったのか、ここで出てきたのがトリガー条項です。一般国民の暮らしを守るために、租税特別措置法にトリガー条項が創設されました。
なんとなくですが、翌年の対応を知ると「160円/ℓ超えることはそうそうないやろ~」とでも思ってたんちゃうか?
【トリガー条項の凍結(2011年)】
2011年に入り、中東・北アフリカ情勢の影響で原油価格が高騰し、ガソリン価格の値上がりの動きが見られる中、3月11日に東日本大震災が発生しました。
一部製油所の機能停止や流通の障害等が発生する中で、仮にトリガー条項が発動された場合、全国的に燃料需給が逼迫するとともに、ガソリンの買い控えやその反動の需要で、流通が混乱し、被災地の復旧・復興の妨げになることが危惧されたそうです。また、トリガー条項の発動によって大幅な税収減が生じ、復旧・復興のために必要な財源の確保に影響が出ることも懸念されました。
➡ほんまに、なんでも言い訳にできるな…
そこで、東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律において、トリガー条項については、東日本大震災の復旧及び復興の状況等を勘案して別途法律で定める日までの間、その適用を凍結することとなりました。
➡で、いつまで凍結してるんやって話
■ ち、ち、地方に金が回らないぞぉ!
日経の記事より抜粋
村上誠一郎総務相は8日の閣議後の記者会見で、ガソリン税を一部軽減する「トリガー条項」の凍結を解除した場合、地方財政で年間およそ5000億円の減収が見込まれると明らかにした。減収額は軽油引取税と地方揮発油譲与税の合計となる。

川西市でも全歳入630億円中、地方揮発油譲与税だけで7300万円を担っています。
まぁ、馬鹿にならないのは確かではありますが、遠い国に何兆円もポンっと出す国がよく言うものです。コロナ禍でのPCRに何兆円使ったのか?国民の生活を楽にすることだけは、本当に渋ることがわかります。
参照:国の予算の無駄遣いなど600億円超の不適切支出…虚偽の納品書で計上も
ガソリン代が下がることで、バス会社などは赤字を圧縮できる余地もあります。現在は、補助金という形でガソリン代が高くならないように細かくいじられています。こんなことをチマチマするよりは、トリガー条項で下げて、地方には国から補填すれば良いのです。

まったく、もっとシンプルにできないものかね、と頭の悪い私なんかは思います。
ソーラーパネルに補助なんて出さない、脱炭素政策をやめる。それだけで十分にペイできると思うんですけどね。
だれも悲しまないのに…エコを利用して商売にしている人達以外は。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
素敵な1日でありますように。
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ホーム>政党・政治家>長田 たくや (ナガタ タクヤ)>あらためて知る。トリガー条項って何? 【ガソリン高すぎるよ】