金井 たかし ブログ

医学的・法律的な「高齢者」の意味について考える

2024/6/1

金井たかしの「江戸川区情報」(筆者金井たかし(高志)のプロフィールを見る)江戸川区議会議員・弁護士

先日、中央官庁に勤務していた経験がある大学時代の友人と話をしていた際に、今のお年寄りは元気な方々が多いという話になり、国でも高齢者の定義の見直しを考えているということで、日本老年学会と日本老年医学会による提言に関する資料をもらいました。

そこで、今回は、高齢者の定義について医学的・法律的な視点から少し書いておきたいと思います。

まず、「高齢者」の法律上の定義について、一般的な定義としては、約70年前の1956年(昭和31年)に世界保健機関(WHO)が65歳以上を高齢者と定義しました。これが多くの国での高齢者の定義に影響を与えたものです。

日本の高齢者の定義は法律や制度によって異なっています。以下に主な定義を示してみます。

高齢者の医療の確保に関する法律:65歳以上を高齢者と定義し、さらに現在多くの皆さんがご存じのように、65歳から74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者と分けて定義しています。

道路交通法:70歳以上を「高齢者」として高齢者講習の受講や高齢運転者標識の表示が義務付けられています。

これらの定義は、高齢者が安全かつ健康的に生活できるよう支援するために設けられています。

しかし、特に「高齢者の医療の確保に関する法律」が制定された昭和57年(1982年)時点では65歳以上の高齢者の割合は10%に満たなかったのですが、令和4年には30%近くまで上昇しています。また、この間に平均寿命は男女とも7歳以上延びています。これらのことから、これまでと同様、65歳以上を高齢者とすることについては議論が起きています。

日本老年学会と日本老年医学会は、75歳以上を高齢者と定義し、65歳から74歳は高齢者の準備期にあたる状態(准高齢者)と提言しています(樂木宏実(らくぎひろみ)大阪大学大学院医学系研究科老年・総合内科学教授 「高齢者の定義再検討と新しい高齢者像──日本老年医学会の取り組み」に現在の高齢者の定義と提言による定義の違いについてまとめられた表が掲載されています)。

暦年齢を一律に物事の判断基準にしないとする意識がだんだん世の中に広まっているものです。そして、2018年2月に閣議決定された「高齢社会対策大綱」では、65歳以上を一律に高齢者とする考え方からの転換を打ち出しています。年齢に拘わらず個々人の意欲や能力に応じた対応を基本とする方向性が打ち出されているのです。

高齢者の個々人の意欲や能力(身体機能・知的機能)に応じた活発な社会活動が促進されれば、我が国の経済活動の維持、また、社会保障制度の強化と持続に効果があると考えられるのです。他のブログでこのような高齢者の定義の変更の動きを基に江戸川区における高齢者の皆さんのための施策を考えたいと思います。(筆者金井たかし(高志)のプロフィールを見る)

「金井たかし 江戸川区の政策研究(金井たかし公式HP)」

金井たかし(高志) 江戸川区議会議員・弁護士(元 武蔵野大学法学部・大学院教授 元LINE(株)監査役)  

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金井 たかし

肩書 江戸川区議会議員 弁護士・行政書士 元 武蔵野大学・大学院教授 元 LINE監査役
党派・会派 自由民主党

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