2022/9/24
江戸川区における給食無償化の検討(金井たかしの「江戸川区情報」)(筆者金井たかし(高志)のプロフィール) 2023年4月統一地方選挙 江戸川区自民党公認候補予定者(北葛西・宇喜田町・西葛西・清新町・臨海町・瑞江地区)
2022年9月7日に葛飾区が来年4月から区立小中学校の給食費を完全無償化すると発表したことがマスメディアで報道されました。その後、この葛飾区の動きをもとに、読売新聞やNHKで東京23区の他の区の状況の調査・取材の結果を公表されています(読売新聞9月23日:NHK首都圏ナビ9月13日)このような報道がありますので、江戸川区での給食無償化についての検討状況を確認してみることにします。

まず、学校給食法16条では、学校給食の実施に必要な施設や調理職員の人件費を含む運営費は自治体が負担し、それ以外の学校給食に要する経費である学校給食費は保護者が支払うと定めています。ただ、文部科学省は地方自治体が給食費を負担することは可能であるとしています。
このように地方自治体が給食費を負担することができるわけですが、東京都23区における給食費の区の負担の問題について、特に江戸川区としてどのように考えているのかを見てみます。まず、NHK首都圏ナビによる調査の結果として(9月13日)、江戸川区としては「現時点での無償化の考えなし」とし、この理由として「年間多額の予算が必要になり財源の捻出が困難」という回答であることが報道されています。その後の読売新聞の取材に対しては江戸川区からは「検討している」という回答になっています(9月23日)。
2022年9月の令和4年第3回定例会において、自民・公明と共産の江戸川区議会議員から学校給食の無償化についての質問がなされたことに対して、江戸川区長は、完全無償化には22億円が必要になることから、財政状況も踏まえて様々な角度から議論し検討する、と答えたことが複数の区議会議員のツイートからわかります。
現在、江戸川区として、公立小中学校に通う子供が3人以上いる場合、第三子以降の給食費を無償化しており、また、低所得世帯の給食費を実質無償化しています。このような状況からさらに給食費完全無償化に進めるべきかについては、江戸川区の行政、また、江戸川区議会で議論をしてもらいたいものです。
その際には、隣の葛飾区が完全無償化を始めたから、という消極的な理由ではなく、どうして給食費の完全無償化が必要であるかという積極的な理由があるかを考えることが必要と思います。
江戸川区民の中で保護者の方々からすれば、給食費完全無償化は歓迎するものであると思います。他方、給食費完全無償化のために財源を使用すれば、江戸川区の財源は限られている以上、江戸川区の他の様々な施策のためのお金を削減せざるを得ないものとなります。このあたりのバランスを考えなければならないと思います。
また、コロナ禍や物価高により生じている子育てをしている区民の家計の経済的な負担を軽減することを目的として給食完全無償化を実施するのであれば、給食完全無償化につき年限を限定しておく必要があるように思います。他方、江戸川区に子育て世代が多く移り住んでもらいたいという目的で子育て世帯への一般的な支援策として考えるとすれば、特に年限を考える必要はないように思います。
このように給食完全無償化には、様々な考慮しなければならない要素があると思います(もちろん上で記載した内容に限られるものではないと思います)。この問題について、江戸川区また江戸川区区議会で、様々な視点から議論をしてもらい、保護者だけではなく様々な立場の江戸川区民が納得・理解できる対応策を目指してもらいたいと思います。(筆者金井たかし(高志)のプロフィール)
弁護士 金井たかし(金井高志)2023年4月統一地方選挙 自民党公認候補予定者
(江戸川区在住 弁護士 武蔵野大学[江東区]法学部・大学院教授)(北葛西・宇喜田町・西葛西・清新町・臨海町・瑞江地区)
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