2022/5/11
江戸川区「今井」の地名の由来(金井たかしの「江戸川区情報」)
江戸川区の東部・瑞江地区に長年住んでいましたが、瑞江地区にいると「今井」の地名をよく聞きます。今井橋、今井水門、今井街道、都バスの今井支所(廃止されています)、今井児童交通公園(現在、防災公園にするために整備中ですが、子どもの頃によく遊びに行きました)などです。
私が一番記憶しているのは、小学生のころ都バスの今井支所からバスで上野公園まで行ったことです。この都バスの今井支所は、昭和62年に廃止されていますが、元は、そのトロリーバスの幹線101系統(上野公園~今井)を受け持っていた今井無軌条電車営業所で、最後まで残った元トロリーバス車庫でした。(「今井支所(廃止)」『都バス資料館』)
そこで、今回、江戸川区「今井」の地名の由来を調べてみましたが、江戸川区で発行されている『区内歴史散歩』(1104頁)では、残念なことに、「名の由来は明らかではない」と記載されていました。由来は明らかではないようです。ただ、この文献では「『義経記』に、治承4年(1180)源頼朝が隅田川を越すときに『今井クリ河亀ナシ手マ、ト申ス所ヨリ海士ノ釣舟ヲ数千艘ノホセテ』」に記載があると紹介されています。また、他の文献『江戸川地名の変遷とその集解』「二、鎌倉時代の村名」で「応永五年(1398年)の葛西御厨注文による江戸川区内の村名は左の通りである。」として「今井」の地名があることが記載されています。これらのことから、「今井」の地名の由来は分らないのですが、かなり古くからある地名であることがわかりました。
地名の由来は分らないのですが、『江戸川区史(通史編)』(915~916頁)では、「井は江と同義であり、又今居でもある。新開の地で江戸川水辺の新しい津であった。往昔から水の便によく今井の津となり今井の渡しがひらかれた。」との解説がされています。
なお、江の意味は、「〘名〙(「え」は元来ヤ行のエ)元来、川、海、湖、堀などの一般的な呼び名だが、特に陸に入り込んでいる部分をさすことが多い。」と解説され、また、津の意味は、「① 海岸・河口・川の渡し場などの、船舶の停泊するところ。船つき場。港。」と解説されています(『精選版 日本国語大辞典』)。
この「今井の渡し」は江戸川に置かれた渡し場の一つです。現在、江戸川区と市川市行徳の間に架けられた今井橋の少し北側の両岸に今井の渡し跡があります。なお、個人サイト「A WALK IN NAKAYAMA SHIMOUSA中山・下総・散歩道」で、今井の渡しの紹介がされています。
今回、江戸川区「今井」の地名の由来を調べてみましたが、残念ながら、その由来を知ることはできませんでした。しかし、鎌倉時代の頃からある古い地名であることは解明することができました。「今井」が古い地名であることを知ったうえで、この地名をこれからも残していきたいものです。(筆者金井たかしのプロフィール)
「金井たかし 江戸川区の政策研究(金井たかし公式HP)」 (東京都江戸川区)
弁護士 金井高志(金井たかし)
(江戸川区在住 弁護士 武蔵野大学[江東区]法学部・大学院教授)
https://www.facebook.com/jsci.jp (「いいね」をよろしくお願いいたします)
https://twitter.com/kanai_jsc (フォローをよろしくお願いいたします。江戸川区に関する情報を発信しています。)
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>金井 たかし (カナイ タカシ)>江戸川区「今井」の地名の由来