2026/6/12
ブラボーめ。

サッカー日本代表が北中米ワールドカップへ向けて出発した。その際、大きな話題となったのが長友佑都選手の「闘魂」と書かれた日の丸ハチマキ姿である。SNS上では「目立ちすぎではないか」「代表全員の門出なのに一人だけ浮いている」といった批判的な意見も見られた。「このために貴重な代表枠を使ったのか」という厳しい声も少なくない。確かに39歳という年齢を考えれば若手に経験を積ませるべきだという考え方にも一定の説得力はある。しかし、長友の存在価値を単純な出場時間や年齢だけで判断するのは早計だろう。
そもそもワールドカップは国内リーグとは異なる特殊な大会である。わずか数週間の短期決戦の中で選手たちは極度の重圧と戦わなければならない。実力が拮抗した試合では技術や戦術だけでなく精神状態やチームの結束力が勝敗を左右することも珍しくない。
長友は日本代表史上最多となる5度目のワールドカップに挑む。初出場から16年余りにわたり世界最高峰の舞台を経験してきた選手は日本サッカー界でも数えるほどしかいない。大舞台での緊張感、敗戦からの立て直し方、勝負どころでの心構えを知る長友の存在は若い代表選手たちにとって何物にも代え難い財産である。また、長友の真価はピッチ外にもある。森保ジャパンが高く評価しているのは常に前向きな言葉を発しチーム全体の士気を高める力だ。2022年カタール大会でも出場機会は限られたがベンチや練習での姿勢は多くの選手から信頼を集めた。チームスポーツにおいて試合に出る11人だけが戦力ではない。23人、26人全員が同じ方向を向くための潤滑油もまた重要な戦力なのである。
成田空港での出発時に長友が見せたハチマキ姿もその文脈で見れば理解できる。長友は昔から感情を前面に出して周囲を鼓舞することでチームを盛り上げてきた。金髪や赤髪がそうであったように「闘魂」のハチマキもまた自らを奮い立たせると同時に仲間へメッセージを送るための表現だったのだろう。もちろん、最終的な評価は本大会の結果によって決まる。しかし、長友に求められているのは守備や得点だけではない。経験を伝え、チームを支え、苦しい局面で仲間を鼓舞することも重要な役割である。
ワールドカップの代表枠は必ずしも最も若い選手や最も足の速い選手だけで構成されるものではない。勝利のために必要な人材を集める場である。長友佑都は単なるベテラン選手ではなく日本代表の結束を支える見えない戦力として選ばれている。その価値は派手なハチマキの有無ではなく日本代表が世界と戦う中で発揮される。長友の闘魂がチームにどのような力をもたらすのか。その答えは、これから始まるワールドカップの舞台で明らかになる。
#ワールドカップ #長友佑都 #ハチマキ
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