2026/5/11
5月11日参考人が問題点を明快に指摘
本日5月11日(月)午後2時から、大津市幼稚園教員賃下げ議案の件で、総務常任委員会が開催され、傍聴しました。
本日は先に参考人(大津市教組書記長、同幼稚園部長)の意見と質疑ののち執行部(人事課、幼保支援課)の前回以降の取り組みと質疑が行われ、次回5月15日(金)9時から委員会を開催し採決することが決まりました。
参考人質疑では、市教組書記長から、
①不利益変更の問題として、待機児童対策や就学前の子どもたちを支える体制整備の必要性そのものを否定しているわけではないが、それを理由に、幼児教育を担ってきた市立幼稚園教諭に十分な合意形成や将来像の提示がないまま、不利益な制度変更を進めることに、強い疑問を持っている、処遇を下げることは、人材確保と人材流出にも直結する問題であること、教育者としての誇りを持つ幼稚園の教職員は、教育の質を守ろうとしているが、しかし、その姿勢に依存する、やりがい搾取が許されるべきでないこと、
②手続きと合意形成の問題として、賃金労働条件に関わる重要な変更でありながら、十分な事前説明や合意形成がないまま進められている点、
③国の制度との整合性の問題として、文科省は公立幼稚園の教職調整額を4%に据え置く前提として、子ども子育て支援新制度の中で、処遇改善に資する財政措置が講じられていることを挙げています。国は公立幼稚園教諭を教育職として位置付け、その前提の上での処遇を考えているのに、大津市では、その財政措置が、公立幼稚園教諭の処遇改善には反映されていない、国が4%据え置きの前提にした処遇改善が、大津市ではされなまま、不利益変更だけ進められていること、私たちは重大な問題と考えている、 (※この点については、2月市議会一般質問で私も指摘しました。しかし、使途を言うのみでまともに答えず)この議案は、単なる制度整理ではなく、公立幼稚園の教育の質をどう守るのか、その担い手である教員をどう位置付けるのかという本質的な問題である、どうか現場の不安とこれまでの交渉経過、そして国の制度の前提の、との整合性を踏まえて、この議案を慎重にご判断いただきたいと、明快に問題点が指摘されました。
続いて、大津市教組幼稚園部長からは、4月20日から23日にかけて、市の職員に対する説明会が行われたが、その説明会に参加した職員からは、説明を聞いたことで不安がより明確となったという声が多く上がったことが語られ、なぜ現場の幼稚園教諭だけが不利益を受ける形にならなければならないのか、私たち現職教員の願いは、教職、教育職として、専門性を尊重して欲しい、納得できる説明と合意のある形で進めて欲しいということが強く訴えられました。
質疑の中で、強く印象に残った点は、参考人から「再編や統合に向けてとか、幼稚園保育園の先生の働き方の方向性については、一緒に考えていきたいし進めるべき話だと思っている。しかし、再編検討委員会から明確にスケジュールやビジョンが正式に出ていない段階。その段階で、5年後10年後あなた達働く先あるのですかとその判断を迫られていることが難しい」「5年後も10年後も幼稚園は残る」「(待機児童対策というが)新規採用者も入っていない中で幼稚園教諭がたちまち保育園に行くのは難しい」ということです。「幼稚園教員の働く先を確保するため」という脅しにも似た論理に対する明確な反論に聞こえました。
幼稚園への新規採用配属ゼロは極めて問題
また、市の姿勢として極めて問題だと思ったのは、以下の点。
説明会の中で、市は幼稚園への新規採用者配置ゼロについて「現状、幼稚園教諭は教育職給料表で運用している。そこに、新規採用者は、教育保育職であり異なる給料表(行政職給料表ということ)を運用するので、配属はできない」と説明を受けたと参考人は述べています。これは、「賃下げ議案に反対しているから配置しない」という脅しです。
そもそも「教育保育職」とは条例上の職ではありません。仮に今回の議案の示す行政職給料表に合わせる措置の下で「教育保育職」として採用しても幼稚園へは教育公務員として、保育園へは行政職として配置されます。給料表も幼稚園は「大津市教育公務員の給与に関する条例」で規定され、行政職の給料表である「大津市一般職の職員の給与に関する条例」によって規定されているわけではありません。ただ、この議案では、幼稚園教員の給料は「大津市教育公務員の給与に関する条例」によって「行政職給料表」を参照しにいくだけです。よって、すべて行政職として一括採用されているわけではありません。「教育保育職」として採用し、そこから幼稚園は「教育公務員」として、保育士は「行政職」へと振り分けられるだけのことです。よって、教育保育職=行政職ではない。なので、この議案が成立していない段階であれば、幼稚園に配属したら条例通り教育公務員給料表で、保育園に配属されたら行政職給料表で処遇すればいいだけの話です。それをしないのは、市の方針として、給料表を統一するという議案を出し「教育保育職」として採用している以上、新採は幼稚園には配属しないという、配属を人質に取った方針をとっているだけです。
そのことは、本日、人事課長が「制度上できないということではない。教育保育職として採用した職員を、違う給与体系のもとで、幼稚園教諭として配属することは考えていない」(要旨)と発言していることから明らかです。
この議案は、15日(金)の総務常任委員会と予定される本会議(招集会議で採決なら18日(月))で、ただちに否決すべきです。
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ナカガワ テツヤ/69歳/男
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