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渡辺 しょう ブログ

【府中市】市議会学校施設老朽化対策特別委員会

2026/9/14

府中市議会議員の渡辺しょうです。
本日9月14日、学校施設老朽化対策特別委員会が開催されました。三小、六小の改築の進み具合、五小、九小の改築基本計画、七小と武蔵台小の統合、そして府中市立小・中学校のプール整備計画(案)と、盛りだくさんの内容でした。順にご報告します。

府中第三小学校|工程計画の変更

三小の改築では、校庭を二期に分けて整備しています。このうち先に整備する部分の埋蔵文化財発掘調査の期間が、本年8月末まで延長されました。これに伴い、工程計画が一部変更になります。
・先に整備する部分は、発掘調査が完了した箇所から工事を進め、7月中旬に着手。令和9年2月末に完了予定
・このうちグラウンド部分は令和9年1月に整備が完了する見込みで、先行して供用を開始します
・後から整備する部分の埋蔵文化財調査は令和9年2月から着手可能で、整備の開始時期に変更はありません
・全体の供用開始時期は、当初の予定どおりで変更なしです
質疑では、第一期の工事部分が2か月程度遅れる見込みであることが説明されました。学校と調整しながら、児童への影響が少ないよう対応しているとのことです。校庭の開放が遅れることを心配する声に対しては、植栽など未完成の部分があっても、できるだけ早く開放できるよう努めるとの答弁でした。
なお、埋蔵文化財調査は、当初の約3か月から約1か月に短縮されています。埋蔵文化財課との調整で調査範囲を絞れたためで、調査は8月に完了済みです。もともとは解体工事と埋蔵調査を重ねて行う予定だったものの、調整がうまくいかず遅れた経緯があり、第二期は遅れないよう対応しているとのことでした。
先に整備する校庭部分は全天候型舗装となり、開放後はサッカーや野球の利用が可能になる見込みです。
外構工事については、労務単価の改正に伴う契約変更が必要となり、今定例会の補正予算案に計上されています。補正予算が承認された場合、次回(第4回)定例会で契約変更議案を上程する予定とのことです。

府中第六小学校|今月末に工事完了、契約変更議案

第2次改築実施校である六小は、予定どおり整備が進み、今月末で工事が完了する予定です。
あわせて、第87号議案「府中市立府中第六小学校校舎等改築に伴う外構工事請負契約の変更について」が審査されました。
・契約金額を3億8,104万円から695万2千円増額し、3億8,799万2千円に変更
・変更理由は、物価高騰・資材単価水準等の変動に伴う、契約条項第26条第6項(インフレスライド条項)の適用
・令和8年8月10日付で、林建設株式会社府中営業所と仮契約を締結
インフレスライドとは、契約した後に物価や労務単価が大きく動いたとき、その分を契約金額に反映させる仕組みです。近年の資材高騰を受けて、各地の公共工事で適用が増えています。
質疑では、工期が9月30日でほぼ終わる段階での契約変更は遅いのではないか、という指摘がありました。市の説明では、インフレスライドの通知が4月、施工者からの請求が4月15日、協議を経て6月頃、仮契約が8月10日という経緯で、施工者ともこの時期について同意済みとのこと。六小の外構工事はほぼ完了に近く、9月末には確実に終了するとの説明でした。
私たちの会派の手塚委員からは、今後は早めに変更議案を出し、それに基づいて工事を進めるほうが市民の納得を得られるとの要望が出されました。第87号議案は、異議なく可決すべきものと決定されました。
契約金額が変わるときに、工事がもう終わりかけている。手続きとしては筋が通っていても、外から見れば分かりにくい。この指摘はもっともだと思います。

府中第五小学校|改築基本計画

第3期改築実施校である五小について、改築の基本計画が報告されました。令和7年10月に作成した基本構想を具体化し、今後の設計業務の基本的な考え方を整理するものです。
<現況>
最も古い校舎と体育館は、建設から50年以上が経過し、老朽化が進んでいます。
児童数は、令和8年度が通常学級757人・23学級、特別支援学級61人・8学級。令和12年度は通常学級806人・25学級、特別支援学級61人・8学級となる見込みです。減るのではなく、むしろ増える見通しであることは、規模を考えるうえで大切な前提になります。
災害の想定では、多摩川の氾濫、内水氾濫のいずれでも学校敷地は浸水想定区域の外。一方で、敷地の南側の一部が土砂災害警戒区域に指定されています。
この指定があるため、五小はこれまで、地震などの大規模災害時には避難場所・一次避難所に指定されているものの、水害時の避難場所には指定されていませんでした。改築後は警戒区域の外に建物を建てる計画のため、震災・風水害のどちらでも避難所として位置づけられることになります。
これは大きな前進です。学校は、地域の避難先として最も頼りにされる場所です。改築を機に、水害時にも使える避難所が一つ増えることの意味は小さくありません。
<整備の方針>
・木材の活用など、環境に配慮した整備を行う
・五小のシンボルとして長年親しまれてきた「クスノキ」を活かし、その歴史や思いを継承する屋外空間を整備する
・五小まつりなど地域と連携した行事が多いことから、学年や世代を超えた交流がしやすい環境を整える
<建物の配置>
仮設校舎は設けず、校舎と体育館を敷地の北側に集約して建て、校庭は校舎の南側に確保する計画です。体育館は敷地の北西側に置かれます。
仮設校舎を使わずに建て替えられるのは、子どもたちにとって大きな利点です。仮設への引っ越しがない分、工期も費用も抑えられます。
建物の中は、1階に職員室などの管理諸室のほか、地域に開放する諸室をまとめたゾーン、学童クラブ、放課後子ども教室を配置。2階と3階に普通教室と特別教室を配置します。北側の教室には高窓を設け、南からの光が入るように工夫するとのこと。校舎と校庭の間には、庇(ひさし)のある通路を計画しています。
<工程>
基本設計・実施設計は令和10年3月まで。令和10年度から新校舎・体育館の工事に着手し、令和12年度中に竣工予定で、引っ越しは令和12年の夏休みごろを想定しています。その後、既存校舎等の解体を経て、令和15年度に校庭を整備する流れです。完成までには、まだ数年かかります。

府中第九小学校|改築基本計画

九小についても、五小と同じ構成で基本計画が報告されました。
所在地は栄町3丁目で、敷地面積は約1万5,400平方メートル。学区域は晴見町と栄町2・3丁目です。最も古い校舎、体育館、プールは、いずれも建設から50年以上が経過しています。
敷地の北側の一部が内水氾濫による浸水想定区域にあたりますが、九小は避難場所・一次避難所に指定されています。
特色の継承としては、長年親しまれてきた遊具「おとぎ山」を受け継ぐ遊具を整備する方針が示されました。九小まつりなど地域と連携した行事が多いことから、世代を超えた交流がしやすい環境を整えることも掲げられています。
建物の配置は、五小とは逆に、仮設校舎を設けず校舎と体育館を敷地の南側に集約し、校庭を北側に確保する計画です。校舎を南側に置く分、校庭の一部に日影となる時間帯が生じるため、その部分は水はけがよく、雨のあとでもすぐに活動できる全天候型舗装とします。
1階には管理諸室、地域開放のゾーン、学童クラブ、放課後子ども教室に加えて、校庭につながる半屋外の通路(ピロティ)を設ける計画です。2階と3階に普通教室と特別教室を配置し、体育館は敷地の南東側に置かれます。
質疑では、細かな仕様についても確認がありました。校庭の舗装はこれまでの改築と同じく砂舗装とし、水はけの良い材質は他校の実績を踏まえて見極めること。庇は奥行き約3メートルで、雨に濡れずに傘をたためる形を想定していること。校庭の水はけについては、これまでと同様に浸透管や貯留層を取り入れ、勾配を設けて確保することなどが説明されました。
「おとぎ山」や「クスノキ」を残す、という話は、単なる懐かしさの話ではないと思っています。卒業生が我が子を連れて来られる場所があるかどうかは、地域の学校への愛着に直結します。新しい校舎に何を引き継ぐかは、丁寧に決めてほしいところです。

七小、武蔵台小の統合|新たな学校づくり

前回の特別委員会で統合と校地の決定について報告と了承を受け、基本構想等の作成に着手したとの報告がありました。
周知については、広報・ホームページを活用するほか、「新たな学校づくりニュース第4号」(令和8年7月発行)を発行。ホームページでの公開に加えて、対象学区域への戸別配布も実施しています。配布後、問い合わせ等は特になく、これまで時間をかけて説明してきたため統合について理解が得られていると認識しているとのこと。問い合わせがあれば引き続き丁寧に対応する方針です。
統合校をどう建てるかについては3つのパターンが検討されており、9月の補正予算案に、この3パターンを検証するための委託経費が計上されています。予算が承認されれば順次検証を進め、基本構想としてまとめる予定で、決定は今年度または来年度早々を目指すとのことでした。
通学路については、地域にお住まいの方へ工事案内を含む配布物をお届け済みで、安全点検を令和8年10月から11月頃に実施する予定です。現在は新府中街道を挟んで東西に通学路が分かれており、横断時の安全確保が課題となっています。保護者や学校関係者に確認しながら進める方針で、統合校の建て方によって通学の状況や必要な対策が変わる可能性も踏まえて点検を行うとのことです。
新しい学校での学校生活は、令和15年度からの開始を目指しています。
統合は、決まってからが本番です。子どもたちが新しい環境に馴染めるか、通学路は本当に安全か。ここからの数年の積み重ねが、統合の成否を決めると思っています。

学校プールの屋内化・集約化|整備計画(案)

今回の報告で最も大きなテーマが、市立小・中学校のプール整備計画(案)です。令和7年1月策定の第2期計画と、令和7年11月に作成した整備方針を踏まえ、具体的な整備計画をつくるものです。
<現状と課題>
府中市内では、小学校22校・中学校11校の計33校に屋外プールが設置されており、築40年を超える施設が多数あります。
水泳指導は8〜10単位時間程度で実施していますが、WBGT(暑さ指数)や雨・雷による中止に備えて、余裕を持った指導計画を組まざるを得ないのが実情です。府中市では令和7年度以降、6月から9月までの4か月間を「熱中症予防要配慮期間」に設定し、水泳指導の開始時期を早める、プールサイドにテントを設置して日陰を確保する、といった対策を実施しています。
今年度は、小学校は全校で7月中に計画どおりの指導を実施。中学校は9月に実施予定の学校を除き、必要な指導を終えています。
<保護者アンケート>
令和7年度に府中市立小中学校の保護者を対象に行った調査では、屋内化について約85%、民間プールの活用について約75%が肯定的でした。一方、集約化については肯定が約56%にとどまり、「どちらとも言えない」が約25%と、他の設問より高い結果となりました。調査の時点で移動手段が明確になっておらず、判断が難しかったことが要因として挙げられています。
<必要な施設数とコスト>
10単位時間の授業時間を確保するため、連続する2単位時間を1コマとして実施することを基本とし、1学級あたり年間5コマ、1コマにつき3学級を上限として試算したところ、必要なコマ数は小学校735、中学校335、全体で1,070コマ。1施設あたり1日に受け入れられるのは2〜3コマで、必要となる施設数は3〜6施設という結果になりました。
60年間のライフサイクルコストの比較は次のとおりです。
・既存の屋外プール…3億8千万円(稼働1日あたり18万1千円)
・温水化し、室温調整はしない屋内プール…15億7,200万円(屋外の約4倍、1日あたり21万8千円)
・温水化し、室温調整もする屋内プール…45億2千万円(屋外の約12倍、1日あたり21万5千円)
総額では大きな差が出る一方、稼働日あたりで見ると差は小さい、というのがポイントです。屋外プールは夏の一時期しか使えませんが、屋内プールは年間を通して使えるためです。つまり、年間どれだけ動かせる施設にできるかが、評価を分けることになります。
<整備計画の方向性>
・段階的に屋内の拠点プールを活用した水泳授業へ移行し、3施設への集約を目指す
・府中基地跡地に整備予定の新総合体育館に屋内プールを整備する方向で検討中で、水泳指導での活用が可能
・寿町3丁目の公共用地に、温水化・水温調整の設備を備えた屋内プールを新設。一般開放にも対応する
・寿町3丁目が選ばれた理由は、車でのアクセスが良いことに加え、この地区にある地域冷暖房施設の冷温水をプールの温水化などに使えるため。ライフサイクルコストの抑制やCO2削減が期待できると評価されました
・3施設目は、運用状況や児童生徒数の推移を踏まえ、必要性を改めて検証する
・拠点プールが整うまでの間は、民間の屋内プールを暫定的に活用(現在3施設と調整中)
・小学校のプールの屋内化を優先し、中学校は小学校での活用状況を見据えて令和15年度から検討
・既存の屋外プールは、屋内プールへ移行した学校から順次使わなくなります。ただし消防の水利としての活用も想定されるため当面は残し、改築に合わせて廃止することを原則とします。改築に伴って、小中学校とも新たなプールは整備しません
なお、屋内プールを校舎の中に設ける案も検討されましたが、セキュリティ、工期や面積、安全性、プライバシーへの配慮といった課題があり、校舎内ではなく独立した施設として整備する方針となりました。
<スケジュール>
・第3期改築実施校など…令和9年度から民間の屋内プールを活用
・寿町3丁目の公共用地…令和15年度から供用開始予定
・新総合体育館のプール…令和16年度から供用開始予定
・市立小学校…令和15または16年度から順次、公共の屋内プールを活用
・中学校…令和15・16年度の2か年で整理し、3施設目の必要性を検証したうえで、令和17年度から屋内化を進める予定
一般開放については、学校のプール授業で使うのが5月から12月であることから、1月から4月、夏休み期間、夜間などは一般開放を検討する余地があるとのこと。利用料は、生涯学習センターや新総合体育館の利用料との調整も含めて、今後スポーツ担当部署と検討していくとの答弁でした。
<委員からの意見・質疑>
・西部地区(西小・四谷小・統廃合予定校の周辺など)への屋内プール設置を前向きに検討してほしい
・温水化して年間300〜350日程度使えれば、1日あたりのコストでは変わらないため望ましい
・民間プールを利用する場合の費用は年間300万円から1,200万円で、金額の差は児童数などによる
・プールサイドのテントについて、折りたたみ式の日除けなど、さらなる拡充を提案。今後良いものがあれば取り入れる方針
・小学5・6年生で泳げない児童が増えているとの報道に関連し、府中市内での泳力調査の実施状況について質問。府中市全体として児童の泳力を把握する調査は実施しておらず、各学校で学習指導要領に基づく水泳指導の中で一人ひとりの学習状況を把握しながら指導しているとの答弁
また、市民プールについては令和8年度を目途に施設のあり方を検討する予定で、今回の学校プールの取組を踏まえながら検討中とのことです。西側エリアについては、令和15・16年度のプールの活用状況などを踏まえて検討していくとの説明でした。

おわりに

学校プールの屋内化は、正直なところ、すぐには実感しにくい話かもしれません。実際に子どもたちが屋内プールで泳ぐのは令和15年度以降です。
それでも、この判断は急ぐべきだと考えています。夏の暑さは、もう「たまたま暑い年があった」という話ではありません。プールサイドが高温になり、授業を中止せざるを得ない日が毎年のようにある。一方で築40年超の屋外プールが33校分あり、その維持にも費用がかかり続けます。どこかで方針を決めなければ、中途半端な状態が長く続いてしまいます。
一方で、集約化には「移動時間」という現実的な負担が伴います。保護者アンケートで集約化への肯定が56%にとどまり、「どちらとも言えない」が25%あったのは、そこが見えないからです。移動手段をどうするのか、授業時間がどれだけ削られるのか。ここを具体的に示すことが、次の段階で府中市に求められることだと思います。
改築についても同じです。五小の「クスノキ」、九小の「おとぎ山」、七小・武蔵台小の統合。どれも、その学校に通った人、通っている人にとっては、大切な記憶と生活そのものです。図面や工程表の議論に見えても、その先には必ず子どもたちがいます。
ご意見・ご心配があれば、ぜひお聞かせください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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