2026/9/7

府中市議会議員の渡辺しょうです。
本日9月7日は文教委員会が開催されました。
子どもたちの教育・保育に関わる、大切な議案や陳情が審査されました。私自身は建設環境委員会の委員長で、文教委員会は所管が異なりますが、市政の重要な動きですので、審査された内容をご報告します。
まず、府中市立本町保育所の移転・新設事業に関する、設計・施工一括契約(デザインビルド方式)の契約金額を変更する議案です。
物価高騰や資材単価水準の変動を受けて、契約金額を1,833万7,800円増額し、9億920万4,430円から9億2,754万2,230円へと変更するものです。増額分は、全額が新築工事費に充てられます。契約の相手方は積水ハウス株式会社で、令和8年7月23日付ですでに変更の仮契約が結ばれています。
文教委員会では、工事の進捗状況も報告されました。8月末時点での出来高は92%で、予定(95.8%)に対して若干の遅れはあるものの、現在は内部の仕上げや設備工事、外構工事などを並行して進めており、事業者からの引き渡し(令和8年10月16日)、そして新しい園舎の供用開始(令和8年12月1日)には問題ない見込みとのことです。
この事業は、令和4年5月の最初の公募が不調に終わり、1年延期して令和5年5月に事業者を決定したという経緯があります。その後も道路整備などで契約の増額や工期の延長があり、資材価格高騰に伴う「インフレスライド条項」の適用は、今回で2回目となります。デザインビルド方式は、コスト縮減や工期短縮が期待できる一方で、契約後の仕様や金額の変更が課題であるという議論もありました。府中市は、事業完了後に、工期・事業費・品質・使いやすさなどを総合的に検証・評価するとしています。
一部資材の調達の遅れや職人不足もあったものの、最終的には確保でき、工事全体への大きな影響はない見込みとの説明があり、質疑の後、この議案は全会一致で原案どおり可決されました。子どもたちの新しい保育環境が、予定どおり年内に整う見通しであることは、何よりのことだと思います。
次に、物価高騰などを背景に、小・中学校で保護者が負担している「副教材費」の軽減を求める陳情です。
まず、現状の数字が示されました。令和7年度の保護者負担額は、1人あたり年間で、小学校が約8,700円、中学校が約13,300円。府中市全体での保護者負担の総額は、約1億8,900万円にのぼります。さらに、平成26年度と比べると、保護者負担は小学校で約6,900円、中学校で約8,000円も増加しているとのこと。同じ時期に公費負担が減少してきたことに加え、近年の物価高騰も相まって、家庭の負担が重くなっている実態が浮き彫りになりました。
府中市のこれまでの取り組みとしては、学校給食費の全額公費負担や、修学旅行費等の一部公費負担などが行われています。また、算数セットや彫刻刀などを学校備品として共有する「副教材の共有化」や、1人1台端末を活用して国語辞典・資料集・計算ドリルなどをデジタルで代替する取り組みも進められています。一方で、リコーダーや裁縫セットなどは、衛生面・安全面・保管場所の課題から共有化が難しく、継続して検討中とのことです。なお、多摩26市の中で副教材費を完全に無償化している自治体はありませんが、一部補助を行う自治体は複数あるとの説明もありました。
委員からは、保護者負担軽減を加速させることや、絵の具セットなどの必要性そのものを見直すことを求める意見が出されました。質疑の後、採決が行われ、この陳情は賛成多数で採択されました。(私たちの会派市民フォーラムも今回の陳情は採択の立場でした。)
子育て世帯の負担軽減は、私も重要なテーマだと考えており、この採択を受けた今後の府中市の対応を注視していきたいと思います。
このほか、2件の報告事項について、質疑と要望が行われました。
一つは、令和7年度における教育委員会の事務の管理・執行状況に関する「点検・評価」の報告です。これは地方教育行政法に基づくもので、17の取り組みのうちA評価が3件、B評価が14件で、教育施策は順調に推進されていると総括されました。有識者からは、一人ひとりを大切にした教育活動や特別支援体制の継続を評価する一方、取り組み全体の成果を測る工夫や、市民参加の推進を期待する声がありました。
文教委員会での質疑では、現場に根ざした具体的な論点が数多く取り上げられました。たとえば、定時制・通信制の奨学金給付額(月額7,500円)が全日制(月額10,500円)より少ない理由と、現状に合わせた見直しの必要性。スクールソーシャルワーカー(現在9人体制)を中学校区ごとに1人配置してほしいという要望。不登校の生徒がアバターを介して本音を話しやすくなる「バーチャルラーニングプラットフォーム」の成果(令和7年度は42人が登録し、登校につながった事例も)。デジタルドリルについて、視力への懸念などから紙での学習を希望する場合は、プリントアウトや既存の紙教材で対応できること。「サポートルーム」で、支援員の出勤が9時以降のため早く登校した児童が遅刻扱いになってしまう事例への、柔軟な対応の要望。学校トイレの洋式化は100%完了したものの、男女比の考え方や避難所機能を今後の改築時に検討すること。学級閉鎖などで生じた給食の余剰食材を、福祉部門と連携して活用してほしいという意見など、多岐にわたりました。
もう一つは、令和8年5月から7月までの工事契約状況の報告です。税込5,000万円以上1億5,000万円未満の工事契約が対象で、次のような案件が報告されました。
・府中市立八幡保育所 解体工事:9,185万円(TENACIOUS株式会社)
・四谷小学校 校舎外壁・屋上防水改修(その1):9,405万円(八大建設株式会社)
・南白糸台小学校 校舎外壁・屋上防水改修:1億3,354万円(株式会社アール企画)
・府中第三中学校 体育館外壁・屋上防水改修:1億1,874万5千円(株式会社誉建設)
・小柳保育所 解体工事:7,205万円(宮岡建設株式会社)
・小柳小学校 体育館外壁・屋上防水改修:7,450万5,200円(株式会社アール企画)
解体後の八幡保育所・小柳保育所の跡地活用は未定で、当面は仮設フェンス等で管理し、財産所管部門へ引き継ぐとのことでした。委員からは、入札にあたって多くの企業の参加を促し、適正な競争を確保するための研究を求める意見が出ました。なお、先に移転した本町保育所の跡地については、事業者が戸建て住宅11戸を建設予定で、令和9年4月頃の着工、同年11月〜12月頃の販売開始を目指し、新規入居者の自治会加入促進など、地域と連携した街並みづくりを進める方針も共有されました。
各委員会での審査結果は、9月30日の最終日の本会議で報告され、最終的に議決されます。文教委員会に続き、明日8日には厚生委員会、そして9日には、私が委員長を務める建設環境委員会が開かれます。その後、予算特別委員会・決算特別委員会での審査へと続きます。
委員会も本会議も、どなたでも傍聴できます。府中市議会のホームページから、インターネットでの中継・録画配信もご覧いただけます。
・府中市議会ホームページ
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/gikai/index.html
本日の文教委員会では、老朽化した保育施設の建て替え、家庭の教育費負担、不登校支援やインクルーシブ教育、学校施設のあり方まで、子どもたちの学びと育ちを支えるための、幅広い議論が交わされました。物価高騰が続く中で、いかに教育・保育の質を守りながら、子育て世帯の負担にも配慮していくか。これは、これからの府中にとって重要な課題です。
私も、いよいよ明後日に控えた建設環境委員会に向けて、しっかりと準備を進めてまいります。委員会審査の様子は、引き続きこのブログでもお伝えしていきます。気になる議案やご意見がありましたら、ぜひお気軽にお声がけください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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