2026/9/3

府中市議会議員の渡辺しょうです。
令和8年第3回定例会の本会議で、9月2日、一般質問に登壇しました。今回は、「子どもの命を守る安全教育と水難事故の防止」、「中央文化センター等複合施設の整備」、「公契約条例」の3つのテーマについて、府中市の考えを伺いました。当日のやり取りを、要点を絞ってご報告します。
本年8月16日、市内を流れる多摩川で、川遊びをしていた中学生が溺れる大変痛ましい水難事故が発生しました。改めて、事故に遭われた生徒さんとご家族の皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。二度とこのような事故を起こさないという思いから、学校での安全教育や水泳指導の現状を確認しました。
【私の主な質問】
・夏季の熱中症・交通事故・水難事故を含めた、府中市の安全教育の基本的な考え方
・今回の事故の受け止めと、水難事故防止の考え方
・夏休み前の児童・生徒への注意喚起、河川など危険な場所への指導
・学校の水泳指導の実施状況(授業時数、天候の影響)
・着衣泳など、いざという時に命を守る実践的な指導の状況
・家庭・地域と連携した情報発信
【府中市の主な答弁】
教育長からは、学校教育で最も優先度が高いのは子どもの命を守ることであり、危険を認識し、状況に応じて適切に判断・行動できる力を育むことを安全教育の基本としている、との答弁がありました。
部長からは、着衣泳を教育課程に位置づけ、全ての小・中学校で実施し、在学中に全ての児童・生徒が体験できるようにしていること、水泳指導は年間8〜10時間程度を計画的に実施していること、夏休み前には学校への通知や、保護者への市独自リーフレット配布で注意喚起していることが示されました。一方で、市立小・中学校のプールはすべて屋外にあるため、猛暑や落雷等で実施を見合わせる日もある、との説明もありました。
2回目の質問では、環境整備に踏み込みました。市立小・中学校のプールの多くは設置後50年以上が経過していること、そして令和7年11月に策定した「府中市立小・中学校プール整備方針」において、今後は屋外プールを整備せず、新たな屋内拠点プールの整備を検討していく方針であることが、担当参事から示されました。屋内温水プールは、天候に左右されず、年間を通じて計画的な指導ができ、熱中症対策にも有効との認識です。
【私の意見や要望】
着衣泳は大変重要な取組で、評価します。その上で、「知っている」ことと「いざという時にできる」ことは違います。「浮いて待て」という行動が、慌てた状況でも自然にとれるよう、繰り返し体験できる指導計画にしていただくこと。実際の事故は休日や夏休みに子どもだけで水辺に行った場面で起きているため、多摩川の危険箇所を、河川管理者・消防・警察とも連携して、子どもにも保護者にも分かる形で継続的に発信すること。そして、屋内拠点プールの整備計画を着実に進め、早期に具体的な姿を示していただくこと。整備までの間は民間施設の活用も柔軟に検討し、その際も指導と評価は教員が行う方針を堅持すること。教員の負担軽減と安全確保の体制づくり。以上を強く要望しました。
府中駅周辺では、中央文化センターや保健センター、市立ふれあい会館などの老朽化が大きな課題です。これらの移転先となる複合施設を一体的に整備する計画について、検討状況を確認しました。
【私の主な質問】
・既存施設の解体中も、市民サービスをどう継続するのか
・複数施設が複合する中での平面計画の考え方
・導入する機能の方向性
・隣接する府中公園との一体的な利用
・整備用地の考え方(歯科医師会に貸し付けている敷地を含む点)
【府中市の主な答弁】
部長からは、中央文化センターと生涯学習センターについては、府中駅北第二庁舎を改修して代替の活動場所として活用すること、保健センターは工事期間中も現在地で運営を継続することが示されました。機能面では、従来の児童館機能や福祉会館機能といった枠にとらわれず、子どもから高齢者まで多世代が気軽に利用できる施設を目指すこと、府中公園と屋外・屋内それぞれの特徴を生かして補完し合う施設とすること、そして用地について、歯科医師会からご協力いただける意向が確認できたことが説明されました。
2回目の質問では、より具体的なスケジュール等を確認しました。府中駅北第二庁舎は、令和8年度に改修設計、令和9・10年度の2か年で改修工事を行い、令和11年度から利用開始の予定です。ただし、生涯学習センターの講堂などのホール機能は、建物の階高等の制約で移転が困難で、ルミエール府中やプラッツのバルトホールを案内していくとのことでした。保健センターを現在地で継続する見直しは、休日・夜間診療の利用実態(自家用車での来所、感染症流行期の混雑など)を踏まえた判断で、建設は中央文化センター側の敷地を中心に進める想定です。市民からは、若者の居場所、多世代交流、学習環境、カフェなどの滞在機能、防音室、公園との連携などのご意見が寄せられているとのことでした。
【私の意見や要望】
完成までに長い年月を要する大事業であり、その間、市民の活動を途切れさせない配慮が最も重要です。第二庁舎改修のスケジュールは、決まったことから早め早めに丁寧に情報提供すること。ホール機能の代替は、案内にとどまらず、予約の取りやすさや負担の面から「実際に活動を続けられるか」という視点で調整すること。保健センターの見直しは市民の利便性を最優先とした判断として理解する一方、工期・事業費・安全確保への影響を議会にも適時に示すこと。市民の具体的なご意見が基本計画案にどう反映されたか分かる形で示し、対話を継続すること。資材費・人件費高騰の中、維持管理費や運営体制まで含めた長期的視点で検討すること。以上を要望しました。
公契約条例は、市が発注する工事や委託などで働く方々の適正な労働条件を確保し、公共サービスの質を守るための制度です。本年4月に条例が施行され、来年度からの本格運用に向けて準備が進んでいます。その進捗を確認しました。
【私の主な質問】
・今年度設置した公契約審議会の開催状況、答申の時期、主な審議項目
・来年度の運用開始に向けた周知状況
(2回目)審議項目に対する主な意見や課題/下半期の取組とスケジュール
【府中市の主な答弁】
部長からは、4月の条例施行に伴い公契約審議会を設置し、これまでに4回開催、9月上旬を目途に答申を提出いただく予定であることが示されました。審議会には「令和9年度における労働報酬下限額その他必要な事項」を諮問しており、下限額の設定方法、複数年契約への適用、報告書の書式や確認方法などを審議しているとのことです。周知は、広報ふちゅうへの掲載、ポスター・チラシ、商工会議所や建設・事業者・労働者団体への配布、府中市の公式SNSなどで幅広く進めているとのことでした。
2回目では、より具体的な中身が示されました。労働報酬下限額について、工事は東京都の公共工事設計労務単価の90%を基本としつつ、見習い等は軽作業員単価の80%を目安とすること、委託は多摩地域各市の下限額等を踏まえた単一単価から始めること。複数年契約では各年度の下限額を反映すること、履行確認は事業者の負担に配慮しプルダウン式のチェックシートを用いること。課題としては、今後の下限額改定の際にどんな指標を参考にするか、複数年契約で年度ごとの下限額を契約上どう担保するか、が挙げられました。下半期は、答申を尊重して令和9年度の下限額を決定し、ガイドラインを作成して事業者や労働者への周知を進めるとのことです。
【私の意見や要望】
工事は都の労務単価の90%、委託は単一単価から始めるという方向性は、制度を確実にスタートさせる現実的な設定として受け止めます。課題とされた「改定指標」と「複数年契約の担保」は、運用が始まってからではなく開始前にできる限り明確なルールとして示すこと。最も大切なのは、現場で働く方ご自身が、自分に適用される下限額を知り、下回っていれば声を上げられることです。労働者への周知方法と、申出があった場合の対応をガイドラインで分かりやすく整理し、相談しやすい体制を整えること。周知は元請だけでなく、下請・二次下請、市外事業者にも確実に届くようにすること。以上を要望しました。
条例は作って終わりではなく、運用してからが本番です。運用開始後も実施状況を継続的に検証し、府中市で働く方々の適正な労働環境の確保と、公共サービスの質の向上、担い手の確保と地域経済の健全な発展につながる制度として育てていただくよう、強く要望しました。
一般質問は、市民の皆さんの声を市政に届け、市の考えを伺い、政策を前に進めるための大切な場です。今回取り上げた3つのテーマは、いずれも子どもの安全、まちの拠点づくり、そして働く方々の処遇という、暮らしの根幹に関わるものです。
本会議の様子は、府中市議会のホームページからインターネット中継・録画でもご覧いただけます。今回の質問について、ご意見・ご感想がありましたら、ぜひお気軽にお声がけください。
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