2026/8/12
東京都が令和9年度予算の見積方針を7月31日に公表しました。
https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/07/2026073113
これは予算そのものではなく"各局がいくら要求してよいか"のルールを決めた文書です。
先日財務局から直接説明を受けましたので、現時点で評価できる点と、変えるべき点についての考えを以下に述べます。
まず「シーリング」という聞きなれない単語が出てきますが、これは「予算要求の上限枠」のことです。
文書の通り、都は「原則ゼロシーリング(=前年度と同額まで)」を掲げています。
ただし、この原則には例外があり、例外に当たれば上限なしで予算要求できることになっています。
例外とされているのは、
「2050東京戦略」に基づく事業のうち
・AXの推進・規制改革の取組に係る新規拡充事業
・その他の新規事業
または
・物価上昇・持続可能な執行体制の構築(マンパワーシフト)の取組
上限がかかるのは、実質的に「継続事業の一般財源部分」だけという構造です。
評価できる点としては、
・物価上昇分を確実に計上(事業者への価格転嫁を後押し)
・全事業に期限を設ける原則
・補助率1/2超の補助金を「創設時の趣旨」に立ち返って検証する
・効果の乏しいシステムは廃止を含め見直しする等、方向性としては妥当だと考えています。
一方で、指摘すべきはその基準の曖昧さです。
・例外に当たるかを「誰が・どの基準で」判断するか文書に記載なし
・削減対象は「実績が目標を大きく下回る事業」とあるのみで数値基準なし
・しかも「難しい場合は財務局と協議のうえ要求可」という但し書き付き(!!)
これでは十分に検証ができません。
基準が曖昧で例外規定もある。これでは議会も都民も、外から妥当性を検証できません。
さらに、都は「強靱で持続可能な財政基盤」を掲げていますが、基金や都債の残高見通し、中長期の財政収支見通しは示されていません。
何をもって持続可能と判断するのか、その物差しが必要だと考えます。
なお令和7年度決算見込みでは、歳入が9兆2,960億円(前年度比+3.7%)、歳出が9兆819億円(同+4.1%)。歳出の伸びが歳入の伸びをやや上回っています。
都税収入は法人関係税の比率が高く景気に左右されやすい構造にあることを、都自身も文書(https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/07/2026073107)の中で認めています。
予算削減対象は「実績が目標を下回る事業」ですが、その目標を決めるのは所管局自身です。
プロジェクションマッピングやお台場噴水のような費用対効果が不明瞭な事業が「目標達成」として整理されないか。
引き続き地域政党自由を守る会として、数字と資料で積算根拠を正して参る所存です。
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