2026/6/24
地域政党 自由を守る会は、「増子博樹東京都議会議長に対する問責決議案」を会派として提出いたしました。


先日23日に開催された議会運営委員会理事会において取扱いが協議され、同日、議会運営委員会において本会議への上程の可否が諮られましたが、結果として、本会議への上程は見送られることとなりました。(理事会は非公表となっているためどの様な協議があったか詳細は不明)
しかしながら、決議案を提出するに至った背景の一つである「小池都知事の答弁拒否を議長が容認していること」は、上程の見送りによって解消されるものではありません。
議長に対する問責という重い手続きを通じて、議会の現状を都民の皆様にお伝えすることに、本決議案提出の意義があると考え、その経緯と理由を改めてご報告いたします。
令和8年第二回定例会本会議の一般質問において、地域政党自由を守る会会派の上田令子都議は、太陽光パネル設置義務化に象徴される脱炭素政策の政治的責任と、4000億円(!!)にも膨らんだ「ゼロエミッション東京戦略」の見直しについて、小池百合子東京都知事の答弁を求めました。
再質問では、高市政権が制度の不備を認め誤りを正したことを引き、「ゼロエミ政策全体にわたる政治判断であるから、小池知事の答弁を求める」と、改めて明示的に知事を指名しました。
しかし、答弁に立ったのは知事ではなく所管局長でした。
上田令子都議の一般質問動画(中継動画)はこちらからご確認いただけます▼
https://www.gikai.metro.tokyo.lg.jp/live/video/260617.html?seek=21098
政治的責任・政治判断に関する事項を、選挙で選ばれていない一地方公務員である局長に答弁させることは、二元代表制の下で議会が首長に対し直接説明責任を求める権能を骨抜きにするものです。
しかし、私が問題にしているのは、今回の事案だけではありません。
小池東京都知事による答弁拒否は、なんと令和4年第四回定例会(令和4年12月)の上田都議に対して行われて以降、約三年半にわたり、他の議員や会派に対しても恒常的に行われてきました。また、議員が明示的に問うた論点に対し答弁が示されない、いわゆる答弁漏れも、特定の会派・議員に対し恣意的に積み重ねられてきました。
特定の会派・議員に偏って答弁しない。これは行政側による議会軽視であると同時に、議員平等の原則を踏みにじる行為です。
ここで、普段あまり耳にされない言葉かと思いますので、議会用語としての「議事進行」について補足いたします。
議事進行とは、議員が議長に対し、会議の運営そのものに異議を述べ、是正を求める発言のことを指します。
あらかじめ発言者が予定されている質問や討論とは性質が異なり、議事運営に関する優先的な発言として、議員に保障された重要な権利です。答弁が質問の内容に対応していないとき、議会側の意に沿わない理事者側の対応があった時、議長の取扱いに疑義があるときなど、議員は議事進行を求め、議長に取り計らいを求めます。
東京都議会会議規則第51条は、議事進行発言の趣旨に反すると認めるときには議長は直ちにこれを制止すると定めており、これは逆に言えば、趣旨に反すると認められる場合でない限り、議長はその発言を聴取し、適切に取り計らう責務を負うことを意味します。
本日の本会議で、知事を指名した私の再質問に対し局長が答弁したことを受け、私はこの議事進行発言を求めました。
議事進行発言は、議会運営の誤りを議場の中で正すための仕組みであり、これが十分に機能してこそ、議会は議会としての役割を果たすことができます。
しかし、私の「議事進行」発言は、趣旨に反するかどうかの確認をすることすらもされないまま、議長に完全に無視されてしまいました。
その場面については以下の動画にてご確認ください。
問責決議は、議会としての政治的責任追及の意思表示です。法的拘束力こそありませんが、議会が自らの代表者に対し、その職責の不履行を明確に指摘する重い手続きです。
地方自治法第104条は、議長に対し、議場の秩序保持、議事整理、議会事務の統理、そして議会の代表という責務を定めています。
とりわけ、日本国憲法第93条に定める二元代表制の下、議長は知事と並ぶ議会の代表として、議会と行政の関係を対等に保ち、議員の質問権を実質的に保障する責務を負います。
議員が知事を指名して質問しているのに知事が答えない。議員が問うた論点に答弁が示されない。こうした事態が生じたとき、本来であれば議長は議事調整権を行使して理事者側に適切な答弁を求めなければなりません。これは権限であると同時に、議会の代表者としての義務です。
しかし、令和4年第四回定例会以降の約3年半にわたり、この知事による答弁拒否及び理事者側の答弁漏れを容認し、黙認し続けてきました。我々会派として「都知事の答弁拒否を許さないで欲しい」という旨を現議長本人に再三伝えてきたにも関わらず、本年第二回定例会の本会議運営においても、議長は議事調整権を行使することなく議事を進めました。
これは私が散々議会で発言していることでもありますが、議長が行政側の答弁回避を追認し続けるならば、議会は行政の追認機関に堕します。これは都民の信託に背くものであり、我々都議会の存在意義を否定することにも繋がります。
本日開催された議会運営委員会において、本問責決議案の本会議上程は見送られました。
少数会派が提出した決議案が、多数派の判断により上程に至らないことは、現行の議会運営の枠組みの中では珍しいことではありません。しかし、上程に至らなかったからといって、答弁拒否や恣意的な答弁漏れが横行するという問題そのものが消えるわけではないことを、ここで改めて主張したいと思います。
議会は、都民の皆様が選んだ代表者が、都民の代表である知事に直接問い、答えを引き出す場です。
そしてその場の運営は、議員相互の対等な発言権と、議長による議会側に立った職権行使の上に成り立ちます。
この当たり前のことが、当たり前に機能する議会へ。
本年第三回定例会以降、本会議の場において、再び同様の事態が散見されるようなことがあれば、会派として、法令に則ったより強い手段をもって、議会制民主主義の回復を求めていく所存です。
さんのへあや
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