2025/12/11
こんにちは、亀山市議会議員の草川たくやです。
12月10日に行われた一般質問にて「太陽光発電施設の適正な導入と規制に向けた独自条例の早期制定」について、市長へ質しました。
今回の質問は、単なる私個人の意見ではありません。 令和7年度、私が委員長を仰せつかった産業建設委員会では、「太陽光発電施設とまちづくり」をテーマに所管事務調査を行ってきました。委員全員で議論を重ね、地域住民の皆様とも意見交換を行い、その切実な声を「報告書および提言書」としてまとめ上げました。
住民の方々からは、「報告はわかったが、いつ状況が変わるのか」「一刻も早く対応してほしい」という、待ったなしの声が寄せられていました。 私は今回、この産業建設委員会で作成した報告書を携え、委員会と地域住民の皆様の声を「代弁」する覚悟で、市長に直接、政策方針を問いました。
その結果、「議会からの提言も踏まえ、市独自の考え方を盛り込んだ条例について、来年3月議会での提案に向け、現在、検討している」という、極めて重要な答弁を引き出すことができました。
本日は、私たちが共有した危機的な実態と、皆で成し得た成果についてご報告します。
いま、市内では小規模な野立て太陽光発電施設が急増しています。設置件数は過去最高水準で急増しているにもかかわらず、総面積は減少傾向にあります。これは、一箇所あたりの規模が小さくなり、規制のかかりにくい「小規模施設」が乱立していることを示しています。

※農地法の届出で市が把握できる太陽光発電施設数(市が把握できる施設数のほぼ全てです)
特に深刻なのが、国の固定価格買取制度(FIT制度)を使わない「非FIT」と呼ばれる施設です。これらは国の認定が不要であり、行政へ設置を届け出る法的なルートが存在しないため、市が「どこに、どれだけ作られているか」を把握する術がありません。
今回の調査で、行政の指導権限が及ばない「空白地帯」の広さが浮き彫りになりました。 令和6年に市内で確認された全設置件数140件のうち、三重県のガイドラインや市の環境保全条例などの対象となったのは、わずか数件(全体の約2〜5%)に過ぎません。

つまり、確認できている野立て太陽光発電施設ですら95%〜98%の施設が、行政による事前のチェックや指導をほとんど受けないまま建設されているのです。
こうした50kW以下の野立て太陽光発電施設や「非FIT」設備など「行政のチェックを経ない施設」の一部が、現場で何を引き起こしているのでしょうか。報告書でも以下の点が指摘されています。
防災上の脆弱性 :小規模施設は専門的な技術審査を経ずに設置されるケースが多くあります。その結果、大雨時の排水対策や、傾斜地での法面(のりめん)造成が不十分となり、下流域での水害や将来的な土砂崩れのリスクが高まっています。
住民不在の進め方 :「工事直前に通知が来ただけ」「説明を求めても事業者の対応が不誠実」といったトラブルに加え、草刈りなどの管理不全による実被害も報告されています。
将来の放棄・ゴミ山化への不安 :施設が転売され、所有者が不明になるケースも懸念されています。将来、管理されずに放置され、パネルがそのままゴミの山として残されるのではないかという切実な声が上がっています。
現状のガイドラインには法的拘束力がなく、こうした一部の問題ある野立て太陽光発電施設に対して行政は「お願い」ベースの対応しかできない、まさに「丸腰」に近い状態です。
私はこの現状を打破するため、委員会の総意として、実効性のある条例の制定を市長に迫りました。 市長からは、国や県の動向を注視しつつも、現状のトラブルや将来のリスクを重く受け止める発言があり、最終的に以下の通り明言されました。
「議会からの提言も踏まえ、市独自の考え方を盛り込んだ条例について、来年3月議会での提案に向け、現在、検討している」
これまで市は、県に対して条例制定を要望する立場でしたが、ついに市自らが主体となってルールの策定に乗り出すことになります。
委員会、そして地域の皆様の声が活きました。 来年3月の条例提案に向けた検討はすでに始まっています。単に条例を作るだけでなく、「非FIT設備を含めた全設備を規制対象化」し、災害リスクの高い急傾斜地や、守るべき重要景観エリアについては明確に「抑制区域」と指定し、住民合意の義務化と維持管理の徹底、将来の撤去責任まで見据えた「実効性のある条例」となるよう、引き続き議員個人としても厳しくチェックし、議論を尽くしてまいります。
それではまた

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