2026/7/6
梅雨明けが待ち遠しいこの頃ですが、皆様におかれましては、 いかがお過ごしでしょうか。
さて、今号は、三島市の地域公共交通について、6/21の宮下議員の一般質問を踏まえて意見を述べたいと思います。市内には鉄道、路線バス、自主運行バスがあり、公共交通の人口カバー率は92.9%です。しかし、「路線がある」ことと、「使いやすい」ことは同じではありません。
市民意識調査でも、「バスなどの公共交通の充実」は市の施策の中で低い評価にとどまっています。いま必要なのは、交通をただ残すことではなく、市民の暮らしに本当に役立つ仕組みへと立て直すことです。
三島市の地域公共交通計画では、路線バス利用者数は2019年度約308万人から2020年度約178万人へ大きく減少し、2021年度も約215万人にとどまっています。
令和7年度の市民意識調査でも、過去1年間の公共交通利用は、「年に数回」41.8%が最多で、「利用していない」17.7%でした。
また、高齢者向けには年間3,000円分のバス等利用助成券が交付され、令和8年度からは70歳以上の全対象者がバス・鉄道・タクシーで利用できるようになりました。これは大きな前進です。
一方で、表1にありますように、令和7年度の利用率は約49%、使用枚数率は34.5%、使い切った方は17.2%にとどまっています。
制度はあっても、便数や路線、乗り継ぎが使いやすくなければ、十分に生きません。
表1 高齢者バス等利用助成券

出典: 宮下議員の6/22一般質問より(高齢者バス利用券に関するの数値等の情報)
地域公共交通の改革は、「減らす」ことだけではありません。
北九州市の「おでかけ交通」は、車両を小型化し、効率的に運行することで路線維持を図るものに対して、運行経費等の支援を行うことで、地域の生活交通を確保しています。
たとえば、地域によっては平日・土曜のみ運行し日祝は休む、利用の多いルートは便数を厚くし、少ないルートは絞るなど、無理のない運行で地域の足を守っています。地域の実情に合わせて本数・曜日・時間帯を細かく設計している点が特長です。
これからの地域公共交通政策で重要なのは、公共交通を単なる交通分野の収支だけで見るのではなく、福祉、医療、健康、教育、地域経済など、幅広い分野への効果も含めて評価することです。
これが、いわゆる図1のクロスセクター評価の考え方です。

図1 クロスセクター評価
学生の通学や活動の支えにもなり、地域の人の流れを生み、まちの活力を支える面もあります。こうした価値は、運賃収入や収支だけでは見えてきません。
だからこそ今後は、「赤字だから縮小する」という発想だけではなく、地域公共交通が三島の暮らし全体にどのような効果をもたらしているのかを、より大きな視野で捉えることが必要です。私は、これからの三島の交通政策には、このクロスセクター評価の視点を取り入れるべきだと考えています。
たとえば、バス路線があることで、高齢者が通院や買い物に出かけやすくなり、外出機会の確保や孤立防止、健康維持にもつながります。
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