2026/7/27

少年院は「最後の受け皿」
地域政党「自由を守る会」のメンバーで、静岡市にある少年院「駿府学園」を視察しました。ひえしまは、子ども・若者支援の相談を受けるたびに、いつも「制度のどこで救えるのか」を考えてきました。不登校、虐待、障害、貧困、非行ーー。それらは別々の問題ではなく、複雑に連関しているケースがほとんどです。どこかで支援につながれば、最悪の事態は免れたかもしれない。あるいは逆に、どこかで支援が途切れれば、子どもは一気に孤立してしまう恐れもあります。今回の視察で感じたのは、少年院は社会復帰を目指す子らの「最後の受け皿」である、ということでした。
少年犯罪は自治体の課題
まず、認識を新たにしたことは、在院者の多くが首都圏の家庭裁判所から送致されているという事実です。東京で育ち、東京の学校に通い、出院後も東京に戻る子どもたちが静岡で矯正教育を受けています。 少年院は国(法務省)の施設ですが、ここに至るまでの学校や福祉の現場、出院後の住まい・就労・地域支援などは本来、自治体の仕事です。つまり、少年犯罪は、東京の自治体の課題ということでもあります。

施設には境界知能の子どもが多くいますが、こうした子らは、一般的に自治体の福祉的支援から漏れてしまっているケースが少なくありません。世田谷区でも、就学相談や特別支援教育、スクールソーシャルワーカーの体制などを強化してきましたが、こうした子どもたちをどの段階で把握し、どの制度につなげるかは、家族の反対や本人の抵抗などもあって、かなり難しい問題です。犯罪を犯して家庭裁判所に送致され、少年院に至るケースは全体からすると4%程度で、そう多くはありません。ですから、どこかで手を差し伸べられなかったのか、という思いを強くします。

(法務省HPより)
子どもたちは「出てからが本番」
駿府学園では、社会復帰へ向けての資格取得や職業指導が丁寧に行われていました。建設や物流などですぐに役立つ資格が人気です。しかし、出院後の受け皿が十分でなく、協力雇用主や保護司が不足しているという現状があります。地元に戻れば、以前の交友関係が復活して再犯する恐れもあるので、確固とした受け入れ先が必須だということでした。自治体として、居住支援や若者向け住宅支援との連携はやはり不可欠だと感じました。
施設はその性質上、窓には鉄格子がはめ込まれ、ドアは常に施錠されているなど、外見的は当然閉鎖的な空間ではありましたが、パソコンルームや体育館、プールなどが整備され、全館空調も完備されており、公立学校と違いはありません。しかし、最も異なるのは、法務教官の言葉が表しているように「出てからが本番」だということです。社会に戻った瞬間、再び孤立し悪事に手を染める可能性は決して低くはないでしょう。自治体として、教育・福祉・就労支援といった連携をさらに強化し、若者が地域で再スタートできる仕組みづくりを進めていきたいと改めて思いました。
最後になりましたが、貴重な機会を与えて下さった、駿府学園の皆様とさんのへ都議に心から感謝申し上げます。
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